クリーブランド・クリフス

クリーブランド・クリフスは、アメリカ合衆国製鉄業者。USスチールと並ぶ全米屈指の生産量を有する。

概要

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1847年オハイオ州の実業家たちが前身となる企業を設立。1891年に同業他社と合併して現社名に改めた。以降、アメリカ合衆国内で資源の調達、鉄鋼の生産を続けてきたが、第二次世界大戦後にはオーストラリアカナダでも鉄鉱石の採掘を始めている[1]

2020年、アルセロール・ミッタルUSA(アルセロール・ミッタルのアメリカ部門)を14億ドルで買収。クリーブランド・クリフスは圧延平鋼生産で北米最大手の企業となった[2]

2020年代においては先進高強度鋼(AHSS)、溶融亜鉛めっき鋼、電気亜鉛めっき鋼、ガルバニアル、熱間圧延コイル、冷間圧延コイル、ブリキ、方向性電磁鋼(GOES)、無方向性電磁鋼(NOES)、ステンレス鋼などの生産を手掛けている[3]

USスチール買収合戦

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2023年、USスチールの買収合戦に名乗りを上げ、USスチールの従業員が加盟する労働組合(全米鉄鋼労組(USW))の支持も取り付けたが[4]、買収額で日本製鉄に敗北した[5]。 その後、2024年アメリカ合衆国大統領選挙の立候補者が買収計画に難色を示したことから、破談となった際の買収計画の再検討[6]、資産の買い取りなどを表明した[7]

脚注

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  1. ^ クリーブランド・クリフス 2020年に進出した鉄鋼業で世界22位”. 週刊エコノミスト (2024年4月1日). 2024年9月6日閲覧。
  2. ^ ミタル、米国事業を米社に売却 3500億円”. 日本経済新聞 (2020年9月28日). 2024年9月6日閲覧。
  3. ^ Cleveland-Cliffs Inc”. ロイター (2024年). 2024年9月6日閲覧。
  4. ^ 鉄鋼大手アルセロール・ミタル、USスチール買収を検討”. ロイター (2023年8月17日). 2024年9月6日閲覧。
  5. ^ USスチール買収合戦の内幕判明、日鉄に敗れたCクリフスの動き”. ロイター (2024年1月25日). 2024年9月6日閲覧。
  6. ^ USスチール買収、米同業が低価格で再検討も 日鉄計画破談なら”. ロイター (2024年3月14日). 2024年9月6日閲覧。
  7. ^ USスチール株が時間外で上昇-米競合トップが引き続き関心表明”. ブルームバーグ (2024年9月6日). 2024年9月6日閲覧。