キャサリンシリーズ
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- 偽サファイアの秘密
- 竜の寺殺人事件
- 割りこんだ殺人
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登場人物
編集- キャサリン・ターナー
- 初登場は1975年の『花の棺』。浜口には「キャシイ」の愛称で呼ばれる。
- この時はアメリカの大学に在籍する二十歳の学生であり、当時アメリカ副大統領であった父親のルイス・ターナーに同行して初来日した。この際、キャサリンが生け花を教わろうとしていた女性が毒殺されたことをきっかけに、彼女のエスコート役を務めた大学助教授で後に恋人となる浜口一郎とともに事件に首を突っ込むことになる。
- 後にアメリカの雑誌記者という身分になる。資産家のお嬢様で、スタイル抜群、飛び切りの美人。実家は大手の車メーカーのため手に入らないものはないとされるが、彼女は浜口がプレゼントした貴金属を好んで身に着けている。
- 殺人事件についてキャサリンが進んで首を突っ込むことが殆どであり、奔走して集めてきた情報を浜口と一緒に整理・推理するというのが恒例。
- 性格は好奇心旺盛で明るく、イタズラ好き。浜口の仕事が忙しくてなかなか会えなかった時は、「男と一緒に旅行に行く」と言って浜口に意地悪をした(本当は浜口と一緒に行くつもりだったが、あえてボカした言い方をした)。
- 山村美紗の生み出したシリーズキャラクターの中では最も作品数が多い。時々、「ターナー・キャサリン」と書かれていることがある。
- 『名探偵キャサリン』など数多くテレビドラマ化されたが、その際には日本人に設定が変更されたり、他の山村作品の登場人物に置き換えられることが多い(詳細は後述)。
- 時友美加のコミカライズ版では、普段は少女のようにおちゃめで明るいが、推理の時は真剣な表情を見せたり妖艶な雰囲気を醸し出したりするキャラになっている。登場する度に服装が変わっており、ミニスカートを穿いている時は脚を組んで座ることが多かった。当初は胸がかなり大きく胸元が露出する服装を斬ることもあったが、後期になると胸のサイズが小さくなり露出度も大幅に減った。
- 浜口 一郎
- 初登場は1975年の『花の棺』。キャサリンには「イチロー」と呼ばれる。本作は主に彼を視点主として進められる。
- とある大学の助教授(准教授)。法学部卒。学生時代は親族の意向によって政治家への道を歩んでおり、特に首相の叔父から期待されていたが大学には卒業しても残る道を選んだため親族には変わり者と思われている。政治家にならなかった理由に関しては「政治家になれば汚れた金に身を染める」ことが示唆されている。人間嫌いで人との関わりを積極的に持とうとはしないが、叔父とは皮肉や冗談を言っても笑われるくらいには良好。かつてボクシングをやっていたため格闘技の腕はなかなかのもの。
- 当初は皮肉屋でつかみどころのない性格であり、キャサリンのことも「金持ちのお嬢様」程度にしか見ておらずあまり関心はなかった。しかし事件を共に解決するうちにすっかり参ってしまい、キャサリンに振り回されながらも良きパートナーとして推理を披露することに。
- いわゆるワトソン的なポジションではなく、キャサリンでも気づかなかった事柄を指摘して推理を進める探偵役でもある。
- 時友美加のコミカライズ版では、人当たりの良い美青年として描かれている。原作と比べると常にクールであり、人付き合いが苦手という設定はほとんど見られない。
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映像化・舞台化
編集キャサリンシリーズの作品が初めて映像化されたのは、1979年にテレビ朝日系の『土曜ワイド劇場』にて放送された「京都殺人案内・花の棺」である。キャサリンを演じたのはシェリーで、原作通りの設定であるが、ドラマの主人公は藤田まこと演じる狩矢荘助警部になっている。つぎにキャサリンが原作通りに登場したのは、1988年に関西テレビが制作した『京都サスペンス』という連作ドラマの一つ「京絵皿の秘密殺人」で、マリアンがキャサリンを演じた。
1996年にはTBSが「月曜ドラマスペシャル(現:月曜ゴールデン)」枠で『名探偵キャサリン』シリーズをスタートさせている。主人公がかたせ梨乃演じるカメラマン・希麻倫子(きあさ りんこ)で、「キャサリン」は倫子のニックネームという設定に変更されている。また、恋人の浜口一郎は倫子の助手という設定に変更されている。
2015年9月、テレビ朝日系で『名探偵キャサリン』として放送。主演はシャーロット・ケイト・フォックスが務め、キャサリン役を演じる[1]。
また、山村美紗の長女である山村紅葉も舞台で一度だけキャサリンを演じたことがある。
作品リスト
編集キャサリンが登場する映像作品のみを挙げる。
- 土曜ワイド劇場『花の棺』(1979年4月21日、朝日放送・テレビ朝日系)
- 京都サスペンス『京絵皿の秘密殺人』(1988年11月7日、関西テレビ・フジテレビ系)
- キャサリン役(主演):マリアン
- 山村美紗サスペンス『死を呼ぶ醍醐の桜狩り 401号室の女』(1990年4月30日、関西テレビ・フジテレビ系)
- キャサリン役(主演):ヒロコ・グレース
- 「名探偵キャサリン」シリーズ(1996年 - 、TBS)
- キャサリン役(主演):かたせ梨乃
- 「十津川警部シリーズ」第14作「海を渡った愛と殺意」(1997年12月29日、TBS系)
- 十津川警部役(主演):渡瀬恒彦
- キャサリン役:かたせ梨乃
- 「月曜ゴールデン」狩矢警部シリーズ (第5作・第6作)
- 名探偵キャサリン(2015年9月 - 、テレビ朝日)
- キャサリン役(主演):シャーロット・ケイト・フォックス[1]
コミカライズ
編集主に短編集からエピードを選出。ストーリー自体は原作と同じだが、登場人物の役回りや台詞などは独自のものに変えられている場合がある。例えば原作にて浜口は「キャサリンがどんな犯罪に手を染めても自分が身代わりになって逮捕される」という旨の発言をするのだが、コミカライズ版ではまったく違うやり取りに変えられている。複数の作家によって描かれており、中でも「時友美加」が最も多くシリーズを出している。
ゲーム化
編集ファミコンアドベンチャー「山村美紗サスペンスシリーズ」として山村がシナリオを担当したファミコンアドベンチャーゲーム三部作のうち、タイトーから発売された2作品のシナリオがキャサリンシリーズを土台としており、キャサリン、狩矢警部などのレギュラーキャラクターが出演している。
- 京都龍の寺殺人事件(発売日:1987年12月11日 発売元:タイトー)
- 京都竜安寺で発生した殺人事件の事件現場の状況が自身の開発したゲームと全く同じだったことから殺人の容疑者となってしまったゲームデザイナーの主人公が、偶然現場に居合わせたキャサリンの協力を得て、犯人を突き止めるべく、事件解決に挑む。
- 京都花の密室殺人事件(発売日:1989年2月11日 発売元:タイトー)
- 生け花に興味を示し、友人のキャサリンと共に著名な生け花の流派の個展にやってきた主人公の目の前で、個展の主催者であった女性が急に苦しみだした末に絶命し、死因が他殺によるものと判明する。友人を殺した犯人を突き止めようとするキャサリンと共に、主人公は事件の謎に立ち向かう。
脚注
編集- ^ a b “『マッサン』シャーロットが名探偵に 民放ドラマ初主演 山村美紗作品を完全ドラマ化”. ORICON (2015年7月21日). 2015年7月21日閲覧。