ガンビー (モンティ・パイソン)
ガンビー(英: Gumbys)は、『空飛ぶモンティ・パイソン』に登場するキャラクターの1つである。モンティ・パイソンメンバーの中では、マイケル・ペイリンが演じた回数が最も多い。
ガンビーの姿
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en:File:Gumbys-present-architects-sketch.jpg ? 「建築家スケッチ」を紹介する5人のガンビー(左からジョーンズ、アイドル、クリーズ、チャップマン、ペイリン) | |
en:File:gumby.png ? テリー・ギリアムの描いた「ガンビー」 |
ガンビーはヒトラーやチャップリンのようなひげ (Toothbrush moustache) を生やし、頭には四隅が結ばれたハンカチを載せている[1]。細いワイヤーフレームの丸眼鏡をかけており、サスペンダーで吊られたズボンは膝丈程度にまくり上げられている。彼らはほぼ必ずフェアアイル柄のタンクトップ・セーターを着ており、1950年代の襟カラー無しシャツを袖までまくり上げ、ゴム・ブーツを履いている。
ガンビーたちは、拳を握り締め、腕を霊長類のように前に出していることが多い(ゴリラが歩く時のような格好である)。彼らは顎を突き出して受け口にし、大声でゆっくりと、音節ごとはっきりと発音して喋る。
スケッチへの登場
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Gumby Brain Specialist - Monty Python's Flying Circus - YouTube ? 『ガンビーのガンビーによる脳外科手術』 | |
『ガンビー教授の生け花教室』(1m51s〜) - YouTube |
「ガンビー」というキャラクターはマイケル・ペイリンによって作られ、ジョン・クリーズによって初めて演じられた[2]。初登場は第1シリーズ第9話「アリのご紹介」で、グレアム・チャップマンが演じたものである[3][4]。この時は、「R・J・ガンビー教授」としてクレジットされている。パイソン・メンバーは、全員ソロでガンビーを演じたことがあるが、ガンビーとしての登場回数が最も多いのはマイケル・ペイリンである。『空飛ぶモンティ・パイソン』第3シリーズのオープニングは、ペイリン演じるガンビーによるタイトルコールで始まる[5]。ガンビーは、『木こりの歌』の木こり、『スペイン宗教裁判』のヒメネス枢機卿と並び、ペイリンの代表役の1つとなっている。
ガンビー(もしくはガンビーたち)は、しばしばスケッチ間のつなぎとして登場し、社会問題への持論を展開することが多い。第2シリーズ第4話「バズ・オルドリン・ショー」では、「建築家スケッチ」[6]・保険業者コント・薬局スケッチをガンビーたちが紹介し、番組の終わりにも彼らが登場した[注 1]。
ガンビーが主役のスケッチとしては、第2シリーズ第12話「スパム」で放送された『ガンビー教授の生け花教室』、第3シリーズ第6話「マリー・ホワイトハウスなんかぶっ飛ばせ!」で放送された『ガンビーのガンビーによる脳外科手術』などがある。『ガンビーのガンビーによる脳外科手術』での台詞 "My brain hurts!"(訳:「ぼく脳が痛むの!」)は、ガンビーの台詞として有名なものである。
映画第2作『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』のトレイラーにもガンビーが登場するが(声はペイリン)、すぐにトレイラーの監督の声(声:アイドル)で止められてしまう。このトレイラーは、2001年にアメリカ向けに制作されたもので、現在発売されているソニー版ディスクに収録されている[7]。
パイソンズの30周年を記念したスペシャル (Python Night – 30 Years of Monty Python) では、逝去したチャップマンを除く5人が全員でガンビーを演じた。なおチャップマンの役はエディー・イザードが演じた。
2014年の『復活ライブ!』では、テリー・ギリアムが「D・P・ガンビー」として『ガンビー教授の生け花教室』を演じた。この役は初出ではペイリンが演じている。また、ディスクのスリーブには6人全員がガンビーの格好で写っており[注 2]、特典映像「グリーンスクリーンでの撮影」では、アイドル以外の4人がガンビー姿で収録を行う様子が収められている。
ガンビーたちの名前
編集ほとんどの場合ガンビーたちに名前は与えられておらず、全員が「ミスター・ガンビー」(英: "Mr. Gumby")として呼ばれる。一方で、時には彼らの名前がテロップとしてクレジットされることがある。その一例を以下に示す。
登場スケッチ一覧
編集TVシリーズ
編集シリーズ | 話数 | 登場スケッチ | 演者(役名) |
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第1シリーズ (1969年 - 1970年) |
第9話 | 『ガンビー教授のTV番組批判』 | チャップマン(R・J・ガンビー教授) |
第11話 | 『歴史の世界(その3)』 | ペイリン(R・J・ガンビー教授) アイドル(F・H・ガンビー教授) チャップマン(L・R・ガンビー教授) クリーズ(イーニッド・ガンビー教授) | |
第12話 | 『ヒトラーのいる民宿』 | ジョーンズ | |
第13話 | 『歴史上人物のモノマネ・ショー』 | ジョーンズ ペイリン | |
第2シリーズ (1970年) |
第2話 | 『税金問題』 | クリーズ |
第4話 | (全編を通し度々登場) | チャップマン クリーズ アイドル ジョーンズ ペイリン | |
第11話 | 『宗教のホンネ』 | ジョーンズ | |
『政府広報第42「他人から身を隠す方法」』 | ペイリン | ||
第12話 | 『ガンビー教授の生け花教室』 | ペイリン(D・P・ガンビー) | |
第3シリーズ (1972年 - 1973年) |
第3話 | 『ケン・ラッセルの「ガーデン・パーティー」』 | ペイリン |
第6話 | 『ガンビーのガンビーによる脳外科手術』 | チャップマン クリーズ ギリアム アイドル ジョーンズ ペイリン(T・F・ガンビー) |
その他の主な登場
編集媒体 | 登場作品 | 登場スケッチ | 演者(役名) |
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映画 | 『モンティ・パイソン・アンド・ナウ』(1971年) | 『政府広報第42「他人から身を隠す方法」』 | ペイリン |
アルバム | "Another Monty Python Record"(1971年) | "Gumby Theatre" | クリーズ、アイドル、ペイリン (L・D・ガンビー、M・J・ガンビー、R・S・ガンビー、N・D・ガンビー) |
"Monty Python Live at Drury Lane"(1973年) | "Gumby Flower Arranging" | ペイリン(D・P・ガンビー) | |
"Monty Python Live at City Center"(1976年) | "Gumby Flower Arranging" | ペイリン(D・P・ガンビー) | |
TVスペシャル | 『パイソン・ナイト』(1999年) | 『新作コント その1』 | クリーズ、ギリアム、ジョーンズ、ペイリン、エディー・イザード |
ライブ | 『モンティ・パイソン 復活ライブ!』(2014年) | 『ガンビー教授の生け花教室』 | ギリアム(D・P・ガンビー) |
他の作品への登場
編集ガンビーはテレビ番組『ザ・グッディーズ』の2エピソード("Scatty Safari"、"The Goodies Rule – O.K.?")にも出演している。番組と同名のコメディ・グループ、ザ・グッディーズは、後からガンビーたちをジョンとエリックだと紹介した[注 3]。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ Darl Larsen (2003), Monty Python, Shakespeare, and English Renaissance drama, p. 156, ISBN 978-0-7864-1504-5
- ^ Graham Chapman; John Cleese; Terry Gilliam; Eric Idle (2005-11-15). The Pythons Autobiography by the Pythons. Macmillan. p. 209. ISBN 978-0-312-31145-2
- ^ a b Recurring Characters in "Monty Python's Flying Circus" - Gumbys - Monty Python - YouTube
- ^ Darl Larsen (2008-06-13). Monty Python's Flying Circus: An Utterly Complete, Thoroughly Unillustrated, Absolutely Unauthorized Guide to Possibly All the References. Scarecrow Press. p. 152 2016年6月6日閲覧。
- ^ Opening Title Animation/Intro - Series 3 - Monty Python's Flying Circus - YouTube
- ^ The Architects Sketch - Monty Python's Flying Circus - YouTube
- ^ リンク先はBlu-ray Discのページだが、DVD版にも収録されている。:“モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル”. ソニー・ピクチャーズ. 2016年6月6日閲覧。