オーストリアの言語
オーストリアの言語(オーストリアのげんご)には、公用語でリングワ・フランカのドイツ語、フォアアールベルク州外部の主要方言であるバイエルン・オーストリア語、フォアアールベルク州の主要方言であるアレマン語、その他の少数言語が含まれる。
オーストリアの言語 | |
---|---|
公用語 | オーストリアドイツ語 |
非公用語 |
アレマン語 バイエルン・オーストリア語 |
地方言語 | クロアチア語 (ブルゲンラント・クロアチア語), チェコ語, ハンガリー語, ポーランド語, ロマ語, イタリア語, セルビア語, スロバキア語, スロベニア語, イディッシュ語 (歴史的) |
少数言語 | ボスニア語, セルビア語, トルコ語 |
主な外国語 |
ドイツ語 英語 (73%) フランス語 (11%) イタリア語 (9%) |
手話 | オーストリア手話 |
一般キー配列 | |
出典 | ebs_386_en.pdf (en:europa.eu) |
標準ドイツ語
編集ドイツ語は国家公用語、リングワ・フランカ、事実上の第一言語で、(ほとんどが地方の)高齢者以外のほとんどのオーストリア人が話すことができる。メディア、学校、公式発表でも使われる。使われる様々なドイツ語(オーストリアドイツ語)は部分的にバイエルン・オーストリア語の影響を受けている。
アレマン語
編集アレマン語はフォアアールベルク州で話されている。フォアアールベルク州では高地アレマン語が使われ、同じ方言のグループがスイス北部(バーゼル外部)、フランスのアルザス南部で話されている。フォアアールベルク州外部のほとんどのドイツ人とオーストリア人にとって、それはスイスドイツ語に似ており、文法と発音の違いが多いため、理解するのは非常に困難である。
バイエルン・オーストリア語
編集フォアアールベルク州外部のオーストリアでの主要なネイティブ言語は、バイエルン・オーストリア語である。地域ごとに違う多くの方言が話されている。首都ウィーンを含むオーストリア北東部では中央バイエルン方言が話され、南部では南バイエルン方言が話される。バイエルン・オーストリア語は標準ドイツ語と大幅に異なり、違う地域のドイツ語話者が地元民の言葉を理解するのは難しい。公式な正書法は存在しないが、特に詩で、発音から綴りを描写する文学的な努力(de:Dialektliteratur)が行われている。その他の単語は、挨拶の文言として"Griaß God"(文字通り: "greet god" = may god greet you)と"Servus/Servas"(at your service)のように、標準ドイツ語がほとんど使われないオーストリア、バイエルンの特定地域を訪れた時のみ聞くことができ、"goodbye"の意味で"Pfiat di / Pfiat eich (euch)"(文字通り: "watch over you [God]" = may God watch over you)のように厳密に方言として示される。
少数言語
編集多くの少数言語がオーストリアで話され、一部は公的な地位を有する。
トルコ語
編集トルコ語は少数言語で最多。ドイツの状況を反映して、2.3%の人々に話されている。
セルビア語
編集セルビア語は少数言語で2番目に多い。2.2%の人々に話されている[1]。
ブルゲンラント・クロアチア語
編集ブルゲンラント・クロアチア語は、ブルゲンラント州の公用語で、2.5%の人々に話されている。ブルゲンラント・クロアチア人は、1955年のオーストリア国家条約(Staatsvertrag)により少数派として認められ、特別な権利を享受している。
ハンガリー語
編集ハンガリー語は、現在ではほとんど話されていないが、オーストリアとハンガリーの歴史的なつながりにより、オーストリアにおいて伝統的に重要な立場を保持している。現在、ブルゲンラント州に1000人ほどの話者がいる。
スロベニア語
編集スロベニア語は、ケルンテン州で話されている。2001年の国勢調査では、話し言葉として12,686人のオーストリア人に話され、0.3%のオーストリア人がスロベニア語を話せるとの情報があった。ケルンテン・スロベニア人は、1955年のオーストリア国家条約により少数派として認められ、特別な権利とアファーマティブ・アクションを享受している。
ヨーロッパ地方言語・少数言語憲章
編集オーストリアは、2001年6月28日に、特定の州に関する以下の言語についてヨーロッパ地方言語・少数言語憲章を批准した。
- クロアチア語:ブルゲンラント州
- スロベニア語:ケルンテン州、シュタイアーマルク州
- ハンガリー語:ブルゲンラント州、ウィーン
- チェコ語:ウィーン
- スロバキア語:ウィーン
- ロマ語:ブルゲンラント州
注釈
編集- ^ “Archived copy”. January 23, 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。March 31, 2021閲覧。
この記事にはパブリックドメインである、アメリカ合衆国連邦政府が作成した次の文書本文を含む。2006年度版. CIA World Factbook.