オアシスドリーム
イギリスの競走馬、種牡馬 (2000-)
オアシスドリーム(Oasis Dream, 2000年3月30日 - )とは、イギリスで生産され、イギリスで調教を受けた競走馬、種牡馬である。2003年にジュライカップ、ナンソープステークスを制し、カルティエ賞最優秀スプリンターに選出された。半姉に2002年のプール・デッセ・デ・プーリッシュを制したゼンダがいる。
オアシスドリーム | |
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ハーリド・ビン・アブドゥッラーの勝負服 | |
現役期間 | 2002年 - 2003年 |
欧字表記 | Oasis Dream |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 鹿毛 |
生誕 | 2000年3月30日(24歳) |
父 | Green Desert |
母 | Hope |
母の父 | ダンシングブレーヴ |
生国 | イギリス |
生産者 | Juddmonte Farms |
馬主 | Khaled Abdullah |
調教師 | John H.M.Gosden(イギリス) |
競走成績 | |
生涯成績 | 9戦4勝 |
獲得賞金 | 433,737ポンド |
IC | T/S125(2003年)[1] |
戦跡
編集2002年 (2歳)
編集8月にソールズベリー競馬場でデビュー。3戦目のメイドンで初勝利をあげると、続くミドルパークステークスを2歳レコードタイムで快勝。4戦2勝で2歳シーズンを終える。
2003年 (3歳)
編集3歳になるとスプリント路線を進み、キングズスタンドステークス3着の後、ジュライカップ、ナンソープステークスとG1を連勝。ナンソープステークスの勝ちタイムは、1990年の同レースでデイジュールが出したコースレコードに0.04秒差まで迫る、非常に優秀なものであった。[† 1][2]続くスプリントカップでは2着。その後米国のブリーダーズカップ・マイルに挑むが10着と大敗、同レースを最後に引退した。
競走成績
編集年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | 枠順 | 人気 | 着順 | 騎手 | 斤量 | 距離(馬場) | タイム | 着差 | 1着馬(2着馬) | ||
2002. | 8. | 14 | Sal | メイドンS | 12 | 5 | 1人 | 5着 | R.ヒューズ | 126lb | 芝6f(GF) | 8 1/2 | Salsalino | ||
8. | 30 | San | メイドンS | 11 | 7 | 1人 | 2着 | J.フォーチュン | 126lb | 芝7f16y(GF) | 3 1/2 | Rimrod | |||
9. | 20 | Not | メイドンS | 5 | 1 | 1人 | 1着 | J.フォーチュン | 126lb | 芝6f15y(GF) | 1:13.30 | 4 | (But of Course) | ||
10. | 03 | Nmk | ミドルパークS | G1 | 10 | 9 | 3人 | 1着 | J.フォーチュン | 123lb | 芝6f(GF) | R1:09.61 | 1 1/2 | (Tomahawk) | |
2003. | 6. | 17 | Asc | キングズスタンドS | G2 | 20 | 10 | 1人 | 3着 | R.ヒューズ | 127lb | 芝5f(GF) | 2 1/2 | Choisir | |
7. | 10 | Nmk | ジュライC | G1 | 16 | 11 | 3人 | 1着 | R.ヒューズ | 125lb | 芝6f(GF) | 1:09.94 | 1 1/2 | (Choisir) | |
8. | 21 | Yor | ナンソープS | G1 | 8 | 2 | 1人 | 1着 | R.ヒューズ | 135lb | 芝5f3y(GF) | R56.20 | 2 1/2 | (The Tatling) | |
9. | 6 | Hay | スプリントC | G1 | 10 | 5 | 1人 | 2着 | R.ヒューズ | 124lb | 芝6f(GS) | 1 1/4 | Somnus | ||
10. | 25 | Sna | BCマイル | G1 | 13 | 10 | 5人 | 10着 | R.ヒューズ | 122lb | 芝8f(Fm) | 7 3/4 | Six Perfections |
- 馬場状態: Fm=Firm, GF=Good to Firm, GS=Good to Soft
- タイム欄のRはレコード勝ちを示す。
種牡馬時代
編集現役引退後は、イギリスのバンステッドマナースタッドで種牡馬入りし、2007年に産駒がデビュー。2008年のジャン・リュック・ラガルデール賞でナークースが産駒初のG1勝利。2009年には、ナッソーステークス、ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフを制したミッデイを筆頭に、産駒がG1を計4勝と活躍し、種牡馬としての評価を大きく高めている。[3]
主な産駒
編集- 2005年産
- アクラーム(Aqlaam) - ムーラン・ド・ロンシャン賞
- レディジェーンディグビー(Lady Jane Digby) - バイエルンツフトレネン
- プロヒビット(Prohibit) - キングズスタンドステークス
- タスカンイヴニング(Tuscan Evening) - ゲイムリーステークス
- 2006年産
- ミッデイ(Midday) - ナッソーステークス3回、BCフィリー&メアターフ、ヨークシャーオークス、ヴェルメイユ賞
- ナークース(Naaqoos) - ジャン・リュック・ラガルデール賞
- クエラリ(Querari) - 共和国大統領賞
- 2007年産
- 2009年産
- ゴールドリーム(Goldream) - キングズスタンドステークス、アベイ・ド・ロンシャン賞
- ジュワラ(Jwala) - ナンソープステークス
- オピニオン(Opinion) - メトロポリタンハンデキャップ
- パワー(Power) - ナショナルステークス、アイリッシュ2000ギニー
- ムアラブ(Muarrab) - ドバイゴールデンシャヒーン
- 2012年産
- チャーミングソウト(Charming Thought) - ミドルパークステークス
- ムハラー(Muhaarar) - コモンウェルスカップ、ジュライカップ、モーリス・ド・ゲスト賞、ブリティッシュ・チャンピオンズ・スプリントステークス
- 2016年産
- プリティポリーアンナ(Pretty Pollyanna) - モルニ賞
- 2019年産
- ネイティヴトレイル(Native Trail) - ヴィンセントオブライエンステークス、デューハーストステークス、アイリッシュ2000ギニー
ブルードメアサイアーとしての主な産駒
編集- 2013年産
- トワイライトペイメント(Twilight Payment)- メルボルンカップ
- 2015年産
- スーネーション(Sioux Nation) - フェニックスステークス
- 2017年産
- 2019年産
- ネーションズプライド(Nations Pride) - サラトガダービー、ダルマイヤー大賞、カナディアンインターナショナルステークス、アーリントンミリオンステークス
- ホワイトビーム(Whitebeam) - ダイアナステークス2回
- オーディエンス(Audience) - ロッキンジステークス
- 2020年産
- プログラムトレーディング(Program Trading) - サラトガダービー、ハリウッドダービー、オールドフォレスター・ターフクラシックステークス
- ケリーナ(Kelina) - フォレ賞
- 2021年産
- ビッグイヴス(Big Evs) - ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフスプリント
- エルレ(Erle) - ディアナ賞
血統表
編集オアシスドリームの血統ダンジグ系/Northern Dancer 3×4=18.75% Never Bend 4×4=12.5% | (血統表の出典) | |||
父 Green Desert 1983 鹿毛 |
父の父 Danzig1977 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic | |
Natalma | ||||
Pas de Nom | Admiral's Voyage | |||
Petitioner | ||||
父の母 Foreign Courier1979 鹿毛 |
Sir Ivor | Sir Gaylord | ||
Attica | ||||
Courtly Dee | Never Bend | |||
Tulle | ||||
母 Hope 1991 鹿毛 |
*ダンシングブレーヴ Dancing Brave 1983 鹿毛 |
Lyphard | Northern Dancer | |
Goofed | ||||
Navajo Princess | Drone | |||
Olmec | ||||
母の母 Bahamian1985 栗毛 |
Mill Reef | Never Bend | ||
Milan Mill | ||||
Sorbus | Busted | |||
Censorship F-No.19 |
脚注
編集注釈
編集- ^ 2003年のナンソープステークスは、従来より3ヤード長い5f3yで施行されており、ヨーク競馬場5f3yのコースレコードとなっている。
出典
編集- ^ “THE 2003 INTERNATIONAL CLASSIFICATIONS” (PDF). IFHA. 2022年1月27日閲覧。
- ^ “York Racecourse” (英語). RACING POST.com. 2010年2月14日閲覧。
- ^ “Oasis Dream stud fee more than doubled” (英語). RACING POST.com. 2010年2月14日閲覧。
参考文献
編集- “Horse Oasis Dream” (英語). RACING POST.com. 2010年2月14日閲覧。
外部リンク
編集- 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ、Racing Post