ウォルター・デヴァルー (初代エセックス伯)
初代エセックス伯ウォルター・デヴァルー（英語: Walter Devereux, 1st Earl of Essex，KG、1539年9月16日 - 1576年9月22日）は、イングランドの貴族。
| ウォルター・デヴァルー Walter Devereux | |
|---|---|
| 初代エセックス伯 | |
 初代エセックス伯ウォルター・デヴァルーの肖像画 | |
| 在位 | 1572年 - 1576年 |
| 出生 |
1539年9月16日 ウェールズ、カーマーゼン |
| 死去 |
1576年9月22日（37歳没） アイルランド、ダブリン城 |
| 埋葬 |
ウェールズ、カーマーゼン |
| 配偶者 | レティス・ノウルズ |
| 子女 |
ドロシー ペネロープ ロバート ウォルター |
| 家名 | デヴァルー家 |
| 父親 | サー・リチャード・デヴァルー |
| 母親 | ドロシア・ヘイスティングス |
経歴
編集1539年9月16日、リチャード・デヴァルー（初代ヘレフォード子爵ウォルター・デヴァルーの息子）とその妻ドロシア（初代ハンティンドン伯爵ジョージ・ヘイスティングスの娘）の間の長男として生まれる[1][2]。
1558年に祖父が死去し、第2代ヘレフォード子爵位を継承した[3][1]。1571年1月にはとこ叔母にあたる第7代バウチャー女男爵アン・バウチャーが死去すると第8代バウチャー男爵位を継承した[4]。さらに1572年5月にはエセックス伯に叙せられた[2][1]。
アイルランドの反乱鎮圧で一旗揚げようと1572年にアイルランド北部アルスター出兵計画をエリザベス1世に進言し、成功した暁にはアントリムを所領として頂戴できることになった。出兵費用は女王とエセックス伯が折半することになり、彼はその金を用意するために自領を抵当に女王から8万ポンドの借金をした。1573年からアイルランドへ出征したが、反乱軍に手こずり、戦功をあげられないまま、1576年9月に赤痢によりダブリン城で死去した。膨大な借金のみを息子に残すことになった[5]。
死去の前日に女王に宛てて「もう明日の朝日を見ることはできないでしょう。子供たち、特に10歳になる長男ロバートに目をかけていただければ幸いです」と書き残している[6]。
栄典
編集爵位
編集1558年2月27日の祖父の死により以下の爵位を継承した[1][7]。
- 第2代ヘレフォード子爵 (2nd Viscount Hereford)
- 第11代チャートリーのフェラーズ男爵 (10th Baron Ferrers of Chartley)
1571年1月28日にはとこ叔母にあたるアン・バウチャーの死により以下の爵位を継承[4]
1572年5月4日に以下の爵位を新規に叙された[2][1]。
- 初代エセックス伯 (1st Earl of Essex)
- （勅許状によるイングランド貴族爵位）
勲章
編集- 1572年、ガーター騎士団(勲章)ナイト (KG)[2][1]
家族
編集1562年頃、フランシス・ノウルズの娘レティス・ノウルズと結婚し、彼女との間に以下の4子を儲ける[2][1]。
- 長女ドロシー・デヴァルー（1561年 - 1619年） - 第9代ノーサンバランド伯ヘンリー・パーシーと結婚
- 次女ペネロープ・デヴァルー（1561年 - 1607年） - 初代ウォリック伯ロバート・リッチ、ついで初代デヴォンシャー伯チャールズ・ブラントと結婚
- 長男ロバート・デヴァルー（1566年 - 1601年） - 第2代エセックス伯
- 次男ウォルター・デヴァルー（1570年 - 1591年） - フランスで戦死
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g Lundy, Darryl. “Walter Devereux, 1st Earl of Essex” (英語). thepeerage.com. 2015年12月19日閲覧。
- ^ a b c d e Heraldic Media Limited. “Essex, Earl of (E, 1572 - 1646)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年12月19日閲覧。
- ^ Heraldic Media Limited. “Hereford, Viscount (E, 1550)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年12月20日閲覧。
- ^ a b Heraldic Media Limited. “Bourchier, Baron (E, 1348 - abeyant 1646)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年12月19日閲覧。
- ^ 石井美樹子 2009, p. 468.
- ^ 石井美樹子 2009, p. 469.
- ^ Heraldic Media Limited. “Ferrers of Chartley, Baron (E, 1299 - abeyant 1855)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年12月19日閲覧。
参考文献
編集- 石井美樹子『エリザベス 華麗なる孤独』中央公論新社、2009年。ISBN 978-4120040290。
| 名誉職 | ||
|---|---|---|
| 先代 初代パジェット男爵 |
スタッフォードシャー首席治安判事 1569年 - 1576年 |
次代 トマス・トレンサム |
| イングランドの爵位 | ||
| 爵位創設 | 初代エセックス伯 第8期 1572年 - 1576年 |
次代 ロバート・デヴァルー |
| 先代 ウォルター・デヴァルー |
第2代ヘレフォード子爵 1558年 - 1576年 | |
| 先代 アン・バウチャー |
第8代バウチャー男爵 1571年 - 1576年 | |