アルヒミスト
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アルヒミスト (Alchimist) とは、20世紀中ごろに活躍したドイツの競走馬・種牡馬。
アルヒミスト | |
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アルヒミストの胸像 | |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 青毛 |
生誕 | 1930年3月2日 |
死没 | 1945年4月30日? |
父 | ヘロルド |
母 | Aversion |
生国 | フランス |
生産者 | グラディッツ牧場 |
馬主 | Hauptgestüt Graditz |
調教師 | Robert Utting(ドイツ) |
競走成績 | |
生涯成績 | 10戦6勝 |
概要
編集ドイツ国立グラディッツ牧場の生産。仔馬のころから期待された馬であった。1932年にデビュー。競走成績は10戦6勝。特に1933年はウニオンレネン、独ダービー、ベルリン大賞、バーデン大賞と4連勝した。種牡馬としても1946、47年にドイツ首位種牡馬となった。産駒にビルクハーンBirkhahn(西独ダービー、東独ダービー、独首位種牡馬)、シュヴァルツゴルトSchwartzgold(独ダービー、独オークス、独1000ギニー)がいる。
本馬の死亡時期は1945年春とされる。侵攻してきたソ連軍兵士に射殺され、その場で食べられる無残な最期を遂げた。なお、同時期に父ヘロルドもソ連軍により射殺されている。
ビルカーハン産駒リテラートLiteratの仔に名種牡馬ズルムーが生まれ、ズルムーはドイツ史上最強馬と称されたアカテナンゴの父となり、更にアカテナンゴは種牡馬としてランドを送り出すなど父系も繋がり、子孫はダークロナルド系から独立したアルヒミスト系とも呼ばれる。直系は衰退しつつあるが、ズルムーを母父に持つモンズーン、ビルクハーンを3代母の父に持つアーバンシーの仔ガリレオ、シーザスターズらの種牡馬としての成功により、本馬の血は多くの馬に受け継がれている。
血統表
編集アルヒミストの血統 | (血統表の出典) | |||
父 Herold 1917 |
父の父 Dark Ronald1905 |
Bay Ronald 1893 |
Hampton | |
Black Duchess | ||||
Darkie 1889 |
Thurio | |||
Insignia | ||||
父の母 Hornisse1908 |
Ard Patrick 1899 青鹿 |
St.Florian | ||
Morganette | ||||
Hortensia 1891 |
Ayrshire | |||
Beauharnais | ||||
母 Aversion 1914 |
Nuage 1907 鹿 |
Simonian 1888 |
St.Simon | |
Garonne | ||||
Nephte 1903 |
Flying Fox | |||
Fanny | ||||
母の母 Antwort1907 |
Ard Patrick 1899 青鹿 |
St.Florian | ||
Morganette | ||||
Alveole 1889 |
Crafton | |||
St.Alvere F-No.9-h |
脚注
編集参考文献
編集- 山野浩一『伝説の名馬(Part III)』中央競馬ピーアール・センター、平成8年、ISBN 4924426490
- Alchimist - galopp sieger
関連項目
編集- プリンスローズ - ベルギー競馬史上最強馬。ノルマンディー上陸作戦に巻き込まれ死亡。
- コリーダ - 凱旋門賞馬。こちらもノルマンディー上陸作戦で死亡。
- ベッリーニ - 伊ダービー馬。アルヒミストと同様の最後を迎えた可能性が高い。
- エクレールオショコラ - 凱旋門賞馬。ドイツによって徴発。その後終戦期の混乱で行方不明。
- ヘロルド - 独ダービー馬。ソ連軍兵士に射殺された。
- トール - 仏ダービー馬。こちらは徴発しようとした兵士2名を逆に殺害した。
- トクマサ - 日本ダービー馬。朝鮮で供用されていたが、その最後はよくわかっていない。供用地は38度線より北であった。
- カイソウ - 日本ダービー馬。軍馬に転用。最後は不明だが、名古屋大空襲で死亡したとする説がある。