アプティブ
アプティブ (Aptiv PLC) は、アメリカ合衆国の自動車部品メガサプライヤーである。旧称はデルファイ・コーポレーション (Delphi Corporation) 。元々はゼネラルモーターズ (GM) から分社化されたことで設立された。本社はミシガン州トロイにある。
種類 | 公開有限会社 |
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市場情報 | |
ISIN | JE00B783TY65 |
業種 | 自動車産業 |
設立 | 1994年 |
本社 | アイルランド ダブリン[1] |
主要人物 |
Rajiv L. Gupta (会長) Kevin P. Clark (社長兼CEO) |
製品 | 自動車部品、ソフトウェア |
売上高 | US$ 12.9 billion (2017)[2] |
営業利益 | US$ 1.847 billion (+ 7%) (2017)[2] |
利益 | US$ 1.440 billion (2017)[2] |
総資産 | US$ 10.746 billion (2017)[2] |
従業員数 | 147,000 (December 2017) |
ウェブサイト | aptiv.com |
日本には、日本法人として日本アプティブ・モビリティサービシス株式会社 がある。
概要
編集アプティブは以下の部門からなる。
歴史
編集1994年にGM内に設立された自動車部品グループ (Automotive Components Group, ACG/部品事業部) を母体とする。ACGは1995年にデルファイ・オートモーティブ・システムズ (Delphi Automotive Systems) に社名を変更し、1999年に完全な公開会社として分社化された。さらに、2002年にデルファイ・コーポレーションに社名を変更している。
2005年10月中旬に経営破綻し、親会社GMの支援のもとに経営立て直しが進められた。
デルファイの中核資産は投資会社に売却され、2009年10月に新生デルファイ・コーポレーションが設立された。また、非中核資産の一部はGMへと売却された。資産売却後、元のデルファイ・コーポレーションはDPH Holdings Corporationと改称された[3]。新生デルファイの本社はイギリスへ移された[4]。
2015年7月、デルファイは熱システム(Thermal Business)部門をMahle-Behr GmbH(マーレベーア)へ売却した。Mahle-Behrはデルファイの熱システム部門を統合したことで、世界で二番手の自動車用熱管理システム(エアコンやパワートレイン冷却システム、コンプレッサーなど)のサプライヤーとなった[5]。2015年12月、自動運転システムの開発を本格化することを発表した[6]。また、同月にen:HellermannTytonを17億ドルで買収した[7]。
2016年6月、デルファイは3Dプリンター会社のCarbon(カーボン)とパートナーシップを結んだ。これによってCarbon社の連続液界面製造(Continuous Liquid Interface Production)技術を製造に活用する権利を得た[8]。また、2017年10月には自動運転のスタートアップNuTonomy(ニュートノミー)を4億5000万ドルで買収した[9]。
2017年12月、パワートレイン事業とアフターマーケット製品事業を Delphi Technologies(デルファイ・テクノロジーズ)としてスピンオフし、デルファイ・コーポレーションはAptiv PLCへと改称した[10]。
製品
編集アメリカのGMは元々部品の内製率が高く、70%ほどを社内で生産していた。タイヤと窓ガラスを除いては、1990年の初め頃までほぼ全ての主要部品が内製されており、下記の各部品事業部の出先機関が日本GM内に存在していた。
- AC Rochester(ACロチェスター):エンジン部品、スパークプラグなど
- Delco Remy(デルコ・レミー):バッテリー、オルタネーター、スターターモーターなど
- Delco Moraine LHD(デルコ・モレーンLHD):ブレーキ、ABSなど
- Delco Products(デルコ・プロダクツ):サスペンション、ワイパーなど
- Delco Electronics(デルコ・エレクトロニクス):ECU、ラジオ、カーステレオ、スピードメーターなど
- Harrison(ハリソン):ラジエター、エアコン
- Packard Electric(パッカード・エレクトリック):ワイヤハーネス、水温センサー、フューズボックスなど
- Saginaw(サギノー):ステアリング、ドライブシャフトなど
- Inland Fisher Guide(インランド・フィッシャー・ガイド):ライト類、ドアラッチ、ウィンドリフターなど
- GM Powertrain(GMパワートレイン):乗用車用のトランスミッション
- GM Alison(GMアリソン):大型車用のトランスミッション
AC Rochesterは、AC Spark plug(ACスパークプラグ)と、エンジン関係部品を作っていたRochesterが合併してできた事業である。Delcoの名前の付いた4つの事業部は、いずれもDayton Engineering Laboratories Company (デイトナ・エンジニアリング・ラボラトリーズ・カンパニー)が起源である。現在はDelco Electronics のみが残っており、他の3事業部は統廃合された。Inland Fisher Guideはライト部門を1990年中ごろに売却後、Harrison と合併統合されDelphi Interior(デルファイ・インテリア) となっている。GM PowertrainとGM AlisonはDelphiがGMから分社後もGM内に留まり、独自の営業活動を行っている。
脚注
編集出典
編集- ^ “Car tech firm Aptiv moving global HQ from UK to Dublin”. IE: RTE News. (2 May 2018) 2 May 2018閲覧。
- ^ a b c d “Year-End Financial Statements”. Delphi (4 February 2015). 31 December 2015閲覧。
- ^ “DPH Holdings Corporation”. Kurtzman Carson Consultants LLC. 30 March 2010閲覧。
- ^ Stoll, John D.; McKinnon, John D. (8 August 2014). “Delphi Vows to Protect U.K.-Based Status, Fight IRS; IRS Says Automotive Supplier Should File Taxes as a U.S.-Based Company”. Wall Street Journal (Online) (New York, N.Y., United States) 12 January 2017閲覧。
- ^ "MAHLE Group | Delphi Thermal is now part of the MAHLE Group" (Press release). Germany: MAHLE. 1 July 2015. 2016年5月15日閲覧。
- ^ Gardner, Greg (11 December 2015). “Delphi's self-driving Audi SQ5 to showcase new features”. Detroit Free Press 13 December 2015閲覧。
- ^ “Delphi Automotive Agrees to Buy HellermannTyton for $1.7 Billion”. New York Times (30 July 2015). 2015年7月31日閲覧。
- ^ Molitch-Hou, Michael (3 June 2016). “Automotive Giant Delphi Leverages Carbon 3D Printing for Prototyping and More”. Engineering.com 9 December 2016閲覧。
- ^ “Delphi Buys Self-Driving Startup NuTonomy for $450 Million”. US: Bloomberg. (24 October 2017) 12 June 2018閲覧。
- ^ “Delphi Technologies Set to Join S&P MidCap 400 and Frontier Communications to Join S&P SmallCap 600”. US: S&P Dow Jones Indices. (28 November 2017) 28 November 2017閲覧。