アティテュード (雑誌)
『アティテュード』(英語: Attitude、attitudeと小文字で書くこともある) は、ストリーム・パブリッシング・リミテッドによって刊行されているイギリス発のゲイ向けのライフスタイル雑誌である。世界中で発行されており、App StoreではiPadやiPhone、Android MarketではAndroid向けにも配信されている。1994年5月に初版が発行された。 2011年3月以降からはタイ版が発行されている。2017年2月にはベルギー、オランダ版も出版された。
編集者 | クリフ・ジョアノー |
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カテゴリ | ゲイ、男性誌 |
刊行頻度 | 月刊 |
発行部数 | 11,000部(電子版のみ)と紙媒体(冊数は公開されていない) [1] |
創刊号 | 1994年5月 |
発行元 | ストリーム・パブリッシング・リミテッド |
国 | イギリス |
拠点 | ロンドン |
言語 | 英語 |
ウェブサイト | http://attitude.co.uk/ |
ISSN | 1353-1875 |
内容
編集2017年1月の時点では、280号ほど刊行され、300以上の著名人が表紙を飾った。また、半分以上の表紙が同性愛者の著名人である。
2012年からはアティテュード・アワードも主催しており、ボーイ・ジョージ[2]など雑誌に関わりがあり、なおかつLGBTQコミュニティへの影響力や功績を称えられた有名人が各部門を受賞している。
出来事
編集トニー・ブレア首相はイギリス選挙の前日の2005年5月に、『アティテュード』のインタビューに初めて答えた。今までに、首相に就任している者がゲイ雑誌のインタビューに答えたのはこれが初めてのことであった[3]。2009年5月には、彼は『アティテュード』の創刊15周年を祝うために2度目のインタビューに答えた[4]。また、彼はローマ教皇の同性愛者に対する否定的な態度を批判し、宗教指導者として「考えを改める」必要があると主張した[5]。
2009年8月、ハリー・ポッターシリーズの主役を演じたダニエル・ラドクリフは、初めてゲイの雑誌のインタビューに答えた。彼は本誌にて、イギリスの政党である自由民主党の支持を表明した[6][7]
2010年2月、元保守党党首のデーヴィッド・キャメロンは、本誌の表紙を飾り、インタビューに答えた[8]。
2016年、ウィリアム王子は本誌で、イギリス王室の一員として初めてゲイ向けの雑誌で単独の表紙を飾った[3]。彼は、同性愛、両性愛、性同一性障害、トランスジェンダーに対する嫌悪などによるいじめを受けたり、その結果、精神衛生上の問題が生じてしまった経験を持つ、9名のLGBTの人々と面会した。この特集号はBBC、NBC、ITN、Sky Newsなどを含む世界中のニュースやメディアで主要な話題となった[9][10][11][12]。
所有権の歴史
編集『アティテュード』は、1994年よりリチャード・デスモンドが経営しているノーザン・アンド・シェルによって発行された[13]。2004年までに何度か所有者が代わった後、2016年9月にはストリーム・パブリッシング・リミテッドによって買収された[14]。また、2013年8月にゲイ向け高級ライフスタイル雑誌であるWingを英語で発行する権利をアムステルダムを拠点としていた経営者のザ・メディアマンションから獲得した[14][15]。
表紙を飾った有名人
編集王室関係
編集政治家
編集俳優
編集- ルーク・エヴァンズ
- ルパート・エヴェレット
- アンドルー・スコット
- ジョナサン・グロフ
- コナー・ジェサップ
- ブライアン・J・スミス
- コルトン・ヘインズ
- トム・プライア
- ラッセル・トーヴィー
- ジョン・バロウマン
- ヒース・レジャー
- ダニエル・ラドクリフ
- ベン・ハーディ
- トム・ハーディ
- アンドリュー・ガーフィールド
- マシュー・ルイス
- サシャ・バロン・コーエン
- ジェームズ・フランコ
- ドミニク・クーパー
- マット・デイモン
歌手
編集- マクフライ
- ハリー・ジャッド(表紙最多回数)
- ボーイ・ジョージ(創刊号表紙)
- ウィル・ヤング
- オリー・アレクサンダー
- ジョシュア・バセット
- ジョージ・マイケル
- アダム・ランバート
- エルトン・ジョン
- サム・スミス
- ロビー・ウィリアムズ
- テイク・ザット
- スパイス・ガールズ
- カイリー・ミノーグ
- リアム・ペイン
- マドンナ
スポーツ選手
編集ポルノ男優
編集モデル
編集寄稿
編集この雑誌の寄稿者には、ジュリー・バーチル、デヴィッド・ファーニッシュ、マーク・シンプソン(初期の頃の主要なコラムニスト)、ティム・ティーマン、ジャッキー・コリンズ、マット・ルーカス、ボーイ・ジョージ、ラッセル・T・デイヴィス、グレアム・ノートン、ジ・オーディナリー・ボーイズのプレストン、ブルース・ラ・ブルース、写真家のヴォルフガング・ティルマンスなどがいる。
評価
編集2005年には元編集者のアダム・マッテラが、BSMEアワードにて年間の男性誌部門の最高編集者に選ばれた。この賞にて、ゲイ向け雑誌の編集者が受賞したのはこれが初の事例である[16]。
Audit Bureau of Circulations(ABC)が公表した、本誌の2013年7月から12月にかけての電子版の発行部数は9,966冊となった[1]。どのゲイ雑誌もABCにおいて売り上げ部数を公表したものはなかった(ただし『ベント』はしばしば売り上げを明らかにしており、2004年にABCが行った調査によると42,347冊であった。)[17]。しかし、『プレス・ガゼット』は『アティテュード』をこの部門において最高の売り上げを誇っている雑誌に選んだ[18]。
グローバル版
編集タイ版
編集GMMインター・パブリッシングは『アティテュード』のタイ版を2011年3月から発行し始めた。この雑誌では、タイの主要な有名人を取り上げている。例としては、マリオ・マウラーやナデート・クギミヤなどがいる。この影響により、タイの写真家ハルハン・アイリーによってタイ限定で、「僕らが好きなストレートの男性」というコラムを開始した。2013年初期に彼がこの雑誌でのコラムをやめるまでは、特集されることが、モデルとしてのファッション業界での更なるキャリアを形成するきっかけとなった。
脚注
編集- ^ a b “Attitude – circulation”. ABC (31 January 2014). 1 May 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。1 May 2014閲覧。
- ^ Brown, Steve (2018年10月9日). “Attitude Music Icons Award: Boy George and Culture Club”. Attitude. 2024年12月10日閲覧。
- ^ a b “Prince William To Pose For Gay Magazine 'Attitude'” (英語) 2018年4月27日閲覧。
- ^ “Blair questions Papal gay policy” (英語). (2009年4月8日) 2018年4月27日閲覧。
- ^ “Blair questions Papal gay policy”. BBC News. (2009年4月8日) 2013年12月4日閲覧。
- ^ “ダニエル・ラドクリフ、英自由民主党はもう支持しない! - シネマトゥデイ” (日本語). シネマトゥデイ 2018年4月27日閲覧。
- ^ “Potter star 'will vote Lib Dem'” (英語). (2009年7月27日) 2018年4月27日閲覧。
- ^ “David Cameron criticised for ‘airbrushing his memory’ over gay adoption” (英語). PinkNews 2018年4月27日閲覧。
- ^ “Duke on cover of gay magazine Attitude” (英語). BBC News. (2016年6月15日) 2018年4月27日閲覧。
- ^ “Prince William Appears On Cover Of Gay Magazine” (英語). Sky News 2018年4月27日閲覧。
- ^ “Prince William Appears on Cover of UK Gay Magazine” (英語). NBC New York 2018年4月27日閲覧。
- ^ “Prince William 'makes history' as cover star of gay magazine Attitude” (英語). ITV News 2018年4月27日閲覧。
- ^ Wells, Matt (2004年4月26日). “Mag that made it cool to be gay” (英語). the Guardian. 2018年5月17日閲覧。
- ^ a b “Attitude acquisition | Stream Publishing”. www.streampublishing.net. 2018年5月17日閲覧。
- ^ Sweney, Mark (2012年3月27日). “Vitality Publishing sells Attitude magazine to new company” (英語). the Guardian. 2018年5月17日閲覧。
- ^ Grew, Tony (12 January 2007). “Attitude's January edition missing”. Pink News (London) 1 May 2014閲覧。
- ^ “Bent – circulation”. ABC (17 February 2005). 1 May 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。1 May 2014閲覧。
- ^ “Financial crisis as Attitude misses another issue”. Press Gazette (London). (2 July 2007). オリジナルの1 May 2014時点におけるアーカイブ。 1 May 2014閲覧。
参考文献
編集Padva, Gilad (October 2002). “Heavenly Monsters: The Politics of the Male Body in the Naked Issue of Attitude Magazine”. International Journal of Sexuality and Gender Studies (Springer Science+Business Media) 7 (4): 281–292. doi:10.1023/A:1020334829223 1 May 2014閲覧。.
外部リンク
編集- Attitude
- Attitude (@attitudemag) - Instagram
- Attitude (@AttitudeMag) - X(旧Twitter)
- Attitude Thai
- Attitude Vietnam