アイク・デービス
アイザック・ベンジャミン・デービス(Isaac Benjamin Davis, 1987年3月22日 - )は、アメリカ合衆国ミネソタ州ヘネピン郡イーダイナ出身の元プロ野球選手(一塁手、投手)。左投左打。
オークランド・アスレチックスでの現役時代 (2015年8月17日) | |
基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | ミネソタ州ヘネピン郡イーダイナ |
生年月日 | 1987年3月22日(37歳) |
身長 体重 |
6' 4" =約193 cm 230 lb =約104.3 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 一塁手→投手 |
プロ入り | 2008年 MLBドラフト1巡目(全体18位) |
初出場 | 2010年4月19日 |
最終出場 | 2016年6月24日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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国際大会 | |
代表チーム |
アメリカ合衆国 イスラエル |
WBC | 2017年予選、2017年 |
この表について
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ユダヤ系アメリカ人である。父はかつてミネソタ・ツインズやヤクルトスワローズなどに所属した元プロ野球選手のロン・デービス。
経歴
編集プロ入りとメッツ時代
編集2008年のMLBドラフト1巡目(全体18位)でニューヨーク・メッツから指名され、契約金157万5千ドルで契約し、背番号は父のロンが現役時代に付けていた39を選択[1]。
2009年は、A+級セントルーシー・メッツとAA級ビンガムトン・メッツで計114試合の出場で、打率.298・20本塁打・71打点を記録し、メッツ傘下の最優秀マイナー選手に選出された[2]。また、9月に第38回IBAFワールドカップのアメリカ合衆国代表に選出された。同大会では金メダルを獲得[2]。
2010年は開幕をAAA級バッファロー・バイソンズで迎えた。10試合で打率.364を記録すると、4月19日にメジャー昇格[3]。4月23日のアトランタ・ブレーブス戦にて川上憲伸からメジャー初本塁打を記録した。シーズン全体では、147試合に出場し、1年目から規定打席に到達。打率.264・19本塁打・71打点という打撃成績を記録した。
2011年は一塁手のレギュラーとして25人枠に入る。好調な滑り出しをみせたが、左足首を負傷、結局36試合にしか出場できなかった。最終的な成績は打率.302、HR7本、OPSは.925。
2012年は打率こそ.227と低迷したが、32本塁打・90打点と長打力の面では大きく飛躍した。
2014年は、開幕戦をスタメンで迎えた。その後、ルーカス・ドゥーダの台頭があり、控えとなった。4月5日のシンシナティ・レッズ戦で、代打で満塁本塁打を記録した[4]。
パイレーツ時代
編集2014年4月18日にトレードで、ピッツバーグ・パイレーツへ移籍した[5]。4月21日のレッズ戦で満塁本塁打を記録し、MLB史上3人目の他チームで同一チームから満塁本塁打を記録した選手となった。また、4月に2本の満塁本塁打を記録したMLB史上初めての選手となった。しかし、チームには他にもギャビー・サンチェスやアンドリュー・ランボーが一塁手としてプレーしていたため、彼らと併用された。オフの11月20日にDFAとなった[6]。
アスレチックス時代
編集2014年11月23日にトレードで、オークランド・アスレチックスへ移籍した[7]。
2015年4月21日のロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム戦では、投手として登板した[8]。5月18日に故障者リスト入りした[9]。8月16日のボルチモア・オリオールズ戦では再度、投手として投げ1.0イニングを1安打1四球1奪三振・無失点で切り抜けた[10]。この年は一塁手の控えとして74試合に出場。打率.229・17二塁打・3本塁打・20打点だった。守備では65試合で一塁守備に就き、4失策・守備率.993・DRS - 1という成績に終わった。オフの12月2日にノンテンダーFAとなった[11]。
レンジャーズ傘下時代
編集2016年2月15日にテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結び、同年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[12]。開幕はAAA級ラウンドロック・エクスプレスで迎え、39試合に出場して打率.268・4本塁打・25打点の成績を残した。6月12日に自ら選んで契約を途中で放棄するオプトアウトを行使した[13]。
ヤンキース時代
編集2016年6月12日、オプトアウトを行使した同日中にニューヨーク・ヤンキースとメジャー契約を結び、25人枠入りした[14]。6月25日にDFAとなり、27日に40人枠を外れる形で傘下のAAA級スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースへ配属された。8月10日に自由契約となった[15]。8月26日に第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)予選のイスラエル代表に選出された[16]。
ドジャース傘下時代
編集2017年1月27日にロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[17]。開幕前の2月8日に第4回WBC本戦のイスラエル代表に選出された[18]。シーズンでは不振で大学以来となる投手に転向し、8月6日にルーキー級で初登板をした[19]。オフにFAとなった。
詳細情報
編集年度別打撃成績
編集年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
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2010 | NYM | 147 | 601 | 523 | 73 | 138 | 33 | 1 | 19 | 230 | 71 | 3 | 2 | 0 | 5 | 72 | 6 | 1 | 138 | 13 | .264 | .351 | .440 | .791 |
2011 | 36 | 149 | 129 | 20 | 39 | 8 | 1 | 7 | 70 | 25 | 0 | 0 | 0 | 2 | 17 | 3 | 1 | 31 | 5 | .302 | .383 | .543 | .925 | |
2012 | 156 | 584 | 519 | 66 | 118 | 26 | 0 | 32 | 240 | 90 | 0 | 2 | 0 | 3 | 61 | 3 | 1 | 141 | 10 | .227 | .308 | .462 | .771 | |
2013 | 103 | 377 | 317 | 37 | 65 | 14 | 0 | 9 | 106 | 33 | 4 | 0 | 0 | 2 | 57 | 5 | 1 | 101 | 9 | .205 | .326 | .334 | .661 | |
2014 | 12 | 30 | 24 | 4 | 5 | 1 | 0 | 1 | 9 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 0 | 0 | 4 | 0 | .208 | .367 | .375 | .742 | |
PIT | 131 | 397 | 336 | 39 | 79 | 18 | 0 | 10 | 127 | 46 | 0 | 4 | 0 | 4 | 57 | 3 | 0 | 74 | 8 | .235 | .343 | .378 | .721 | |
'14計 | 143 | 427 | 360 | 43 | 84 | 19 | 0 | 11 | 136 | 51 | 0 | 4 | 0 | 4 | 63 | 3 | 0 | 78 | 8 | .233 | .344 | .378 | .722 | |
2015 | OAK | 72 | 239 | 214 | 19 | 49 | 17 | 0 | 3 | 75 | 20 | 0 | 0 | 0 | 2 | 23 | 0 | 0 | 44 | 5 | .229 | .301 | .350 | .652 |
2016 | NYY | 8 | 15 | 14 | 2 | 3 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5 | 1 | .214 | .267 | .214 | .481 |
MLB:7年 | 665 | 2392 | 2076 | 260 | 496 | 117 | 2 | 81 | 860 | 291 | 7 | 8 | 0 | 18 | 294 | 20 | 4 | 538 | 51 | .239 | .332 | .414 | .746 |
年度別投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015 | OAK | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 8 | 2.0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 1.00 |
MLB:1年 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 8 | 2.0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 1.00 |
背番号
編集- 29(2010年 - 2014年途中)
- 15(2014年途中 - 同年終了)
- 17(2015年)
- 24(2016年)
代表歴
編集- アメリカ合衆国代表
- 2009 IBAFワールドカップ アメリカ合衆国代表
- イスラエル代表
脚注
編集- ^ “Mets sign first-round draft pick Ike Davis” (英語). Associated Press. USA Today. (2008年6月24日) 2015年12月2日閲覧。
- ^ a b "Mets select the contract of first baseman Ike Davis" (Press release) (英語). MLB.com (New York Mets). 19 April 2010. 2015年12月3日閲覧。
- ^ Adam Rubin (2010年4月20日). “Davis call-up right on time for Mets” (英語). ESPN. 2015年12月3日閲覧。
- ^ “Ike Davis' walk-off grand slam lifts Mets past Reds” (英語). Associated Press. ESPN. (2014年4月6日) 2015年12月3日閲覧。
- ^ "Pirates acquire first baseman Ike Davis from the Mets" (Press release) (英語). MLB.com (Pittsburgh Pirates). 18 April 2014. 2015年12月3日閲覧。
- ^ “Pirates designate Ike Davis for assignment” (英語). Associated Press. ESPN. (2014年11月20日) 2015年12月3日閲覧。
- ^ Mike Axisa (2014年11月23日). “Athletics acquire Ike Davis from Pirates” (英語). CBS Sports Digital (CBS Interactive) 2015年12月3日閲覧。
- ^ Jane Lee (2015年4月22日). “Ike pitches in, gives A's perfect inning on mound” (英語). MLB.com. 2015年12月3日閲覧。
- ^ “A's Place 1B Ike Davis on the DL; Recall OF Craig Gentry from Nashville” (英語). Press Release. MLB.com. (2015年5月18日) 2015年5月19日閲覧。
- ^ “August 16, 2015 OAK VS BAL” (英語). Baseball-Reference.com. Sports Reference LLC. 2015年12月3日閲覧。
- ^ Aaron Gleeman (2015年12月2日). “Ike Davis non-tendered by the A's” (英語). NBC Sports (NBC Universal) 2015年12月3日閲覧。
- ^ AJ Cassavell (2016年2月15日). “Rangers add 1B Davis on Minors deal” (英語). MLB.com. 2016年2月16日閲覧。
- ^ “正一塁手不在のヤンキース アイク・デービスとメジャー契約”. スポーツニッポン (2016年6月13日). 2016年6月20日閲覧。
- ^ Trezza, Joe (2016年6月12日). “Yanks sign former Mets first baseman Davis”. MLB.com. 2016年6月20日閲覧。
- ^ MLB公式プロフィール参照。2016年8月18日閲覧。
- ^ Rosters for WBC Brooklyn Qualifier announced[リンク切れ] World Baseball Classic (2016年8月26日) 2017年8月21日閲覧[リンク切れ]
- ^ Associated Press (2017年1月27日). “Dodgers sign former Mets 1B Ike Davis to minor league deal”. USA Today. 2017年2月11日閲覧。
- ^ Team Israel WBC Roster Announced(2017年3月5日時点のアーカイブ) Israel Association of Baseball - האיגוד הישראלי לבייסבול (2017年2月9日) 2017年3月5日閲覧
- ^ シーズン30本塁打以上の実績を持つ野手が、投手としてメジャーリーグ復帰の一歩を踏み出した (2017年8月10日) 2017年8月21日閲覧
- ^ “Ike Davis has retired” (英語). YAHOO!SPORTS(USA) (2018年11月7日). 2018年11月8日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Ike Davis stats MiLB.com
- Ike Davis (@Iked29) - X(旧Twitter)