ちびっ子レミと名犬カピ
1970年に公開された日本のアニメ映画
『ちびっ子レミと名犬カピ』(ちびっこレミとめいけんカピ 英題:Nobody's Boy[1])は、1970年3月17日封切りの『東映まんがまつり』内で上映された東映動画製作の劇場用アニメ映画である。ワイド。フジカラー。81分。
ちびっ子レミと名犬カピ | |
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Nobody's Boy[1] | |
監督 | 芹川有吾(「演出」名義) |
脚本 | 瀬川昌治 |
原作 | エクトール・アンリ・マロ(『家なき子』) |
製作 |
大川博 山形稔、伊藤企義、飯島敬(企画) |
出演者 |
朝井ゆかり フランキー堺 市原悦子 |
音楽 | 木下忠司 |
主題歌 | 「レミのうた」(フォンテーヌハーモニー) |
撮影 | 池田重好 |
編集 | 千蔵豊 |
製作会社 | 東映動画 |
配給 | 東映 |
公開 | 1970年3月17日 |
上映時間 | 81分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
前作 | 空飛ぶゆうれい船 |
次作 | 海底3万マイル |
キャッチコピーは「花がさくころ!! レミとカピのたのしい冒険まんがが見られます」
概要
編集エクトール・アンリ・マロの名作『家なき子』をアニメ化した作品。仮題は『家なき子 母をたずねて』。
原作は悲劇的ととらわれているが、本作は主人公レミが逆境から立ち上がっていく姿を、バイタリティに脚色している。また劇中では、泰西名画の西洋画調の美術を背景にし、さらに実写を合成して効果を上げた。
なお、本作はその後『ちびっ子レミと名犬カピより 家なき子』と改題し、上映時間を短縮して、1975年7月26日封切りの『東映まんがまつり』内で上映された。
声の出演
編集- レミ:朝井ゆかり
- バルブラン:市原悦子
- ジェローム:富田耕生
- ミリガン婦人:馬渕晴子
- リーザ:桂玲子
- ジェームズ:内海賢二
- ビタリス:三島雅夫
- カピ:フランキー堺
- ペペ:高橋和枝
- ジョリクール:久里千春
- ゼルビーノ:坪井章子
- ドルチェ:千々松幸子
- ベアトリーチェ:白石冬美
- ネコ:大竹宏
- 予告編ナレーター:千々松幸子(1975年)
「予告編」では、カピの声はフランキー堺ではなく富田耕生が担当した。
スタッフ
編集- 製作:大川博
- 企画:山梨稔、伊藤企義、飯島敬
- 演出:芹川有吾
- 演出助手:勝田稔男、笠井由勝
- 脚本:瀬川昌治
- 原作:エクトール・アンリ・マロ
- 音楽:木下忠司
- 美術:福本智雄
- 作画監督:大工原章
- 原画:森康二、喜多真佐武、小田克也、木野達児、円山智、小川明弘
- 色彩設計:遠藤重義
- 動画:森英樹、相磯嘉雄、小林敏明、笠井晴子、飯田銈一、堰合昇、山下恭子、坂野隆雄、坂野勝子、富永勤、生野徹太、松原明徳、藤本芳弘、金山圭子、田村真也、黒沢隆夫、浅田清隆、服部照夫、阿久津文雄、池原昭治、草間真之助、阿部隆、堀池義治、長沼寿美子、山田みよ
- 背景:内川文広、伊藤英治、土田勇
- 演出助手 :勝田稔男、笠井由勝
- トレース:入江三帆子、松崎令子
- ゼログラフィ:高橋章
- 彩色:宮本慶子、吉村和子
- 特殊効果:平尾千秋、林富喜江
- 調色:森田良一
- 検査:新納三郎
- 撮影:林昭夫、池田重好
- 録音:神原広巳
- 効果:大平紀義
- 編集:千蔵豊
- 記録:池田紀代子
- 進行:吉岡修
- 現像:東映化学工業株式会社
主題歌・挿入歌
編集全て、作詞:堀内道子 / 作曲:木下忠司
主題歌
編集- 「レミのうた」
- 歌:フォンテーヌハーモニー
挿入歌
編集- 「バルブランの子守唄」
- 歌:市原悦子
- 「遠い国」
- 歌:朝井ゆかり
- 「アベマリア」
- 歌:友竹正則
特選・推薦
編集映像ソフト
編集同時上映
編集作品名 | 原作 | (声の)出演 | 備考 | |
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1970年版 | タイガーマスク | 梶原一騎 辻なおき |
富山敬、兼本新吾、柴田秀勝 | |
ひみつのアッコちゃん バンザイ!ペットくん |
赤塚不二夫 | 太田淑子、白川澄子、大竹宏 | ||
チュウチュウバンバン | 滝口順平、松島みのり、大竹宏、坂本新兵 | 劇場用新作 | ||
1975年版 | グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突 |
永井豪 石川賢 |
野田圭一、神谷明、柴田秀勝、富田耕生 | 劇場用新作 |
宇宙円盤大戦争 | 永井豪 | ささきいさお、小原乃梨子、内海賢二、松島みのり、清水マリ | ||
がんばれ!!ロボコン ゆかいな仲間 |
石森章太郎 | 山本圭子、野田圭一、島田歌穂、大野しげひさ、加藤みどり | ||
秘密戦隊ゴレンジャー | 誠直也、宮内洋、畠山麦、小牧りさ、伊藤幸雄 | |||
仮面ライダーストロンガー | 荒木茂、岡田京子、小林昭二 | |||
野生のエルザ | ジョイ・アダムソン | ヴァージニア・マッケンナ、ビル・トラバース | 海外作品 ダイジェスト版 |
1970年版は「スポ根」ブームを反映し、『タイガーマスク』が初登場。また実写抜きのオールアニメ構成は『まんが大行進』時代の1965年冬興行以来で、『まんがまつり』では初。この後オールアニメ構成になるのは、15年後の1985年冬興行で、それだけ長きに渡って実写が上映される事になる。
一方の1975年版は初の7本立て。そしてこの年から夏興行の構成を変更、新作作品は中編や短編のみとなり、長編作は内外問わず過去上映された作品のリバイバルとなる。これは夏興行が中断する前の1981年まで続く(1979年は除く)。
脚注
編集参考文献
編集- 「東映動画アーカイブス」(ワールドフォトプレス刊) 64頁・144頁・145頁 2010年