おおい町

福井県大飯郡の町

おおい町(おおいちょう)は、福井県の南西部に位置する大飯郡に属する。旧名田庄村に至っては、京都市までの直線距離が約5㎞という場所も存在する。

おおいちょう ウィキデータを編集
おおい町
おおい町旗 おおい町章
おおい町旗 おおい町章
日本の旗 日本
地方 中部地方北陸地方
都道府県 福井県
大飯郡
市町村コード 18483-7
法人番号 2000020184837 ウィキデータを編集
面積 212.19km2
総人口 7,443[編集]
推計人口、2024年5月1日)
人口密度 35.1人/km2
隣接自治体 小浜市大飯郡高浜町
京都府南丹市綾部市
滋賀県高島市
町の木 やまもも
町の花 さくら
他のシンボル -
おおい町役場
町長 中塚寛
所在地 919-2111
福井県大飯郡おおい町本郷第136号1番地1
北緯35度28分52秒 東経135度37分02秒 / 北緯35.48117度 東経135.61717度 / 35.48117; 135.61717座標: 北緯35度28分52秒 東経135度37分02秒 / 北緯35.48117度 東経135.61717度 / 35.48117; 135.61717
おおい町役場
外部リンク 公式ウェブサイト

おおい町位置図

― 市 / ― 町・村

地図
町庁舎位置
特記事項 おおい町の境界
(2006年3月3日合併前)
おおい町の旧境界 1.旧:名田庄村 2.旧:大飯町
1. 旧:名田庄村 2. 旧:大飯町
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地理

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  • 北陸地方の最西端にある若狭(若狭地方)大飯郡に町の主要な建物があることから、若西(じゃくせい)とよばれる地域である。
  • 行政区域は、リアス式海岸の続く若狭湾の支湾小浜湾の南部と南川上流部および丹波高地に連なっている。
  • 日本海側気候であり、豪雪地帯となっている。
  • 大飯地区には陸繋島である大島半島の先側が含まれるが青戸の大橋で町中心部と直接接続しており、半島の付け根部分を有する高浜町を通らず往来できるようになっている。
  • 名田庄地区と大飯地区の間は峠道で、大型車の通行ができない。両地区間の連絡は一旦小浜市を経由した方が便利である。
  • 山:頭巾山八ヶ峰、三国岳(福井県・滋賀県・京都府)776m - 福井県おおい町・滋賀県高島市・京都府南丹市に跨る。
  • 河川:佐分利川、南川
  • 半島:大島半島
  • 湾:小浜湾
  • 入江:青戸入江
  • 島:冠者島

隣接している自治体

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歴史

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  • 名田庄地区には若狭京都を結ぶルートの一つ周山街道が通り、かつては魚介類や塩がこの道を通り運ばれていた。室町中期から戦国期にかけて、将軍家の縁戚だった武田家の領国若狭には、飛鳥井家など、都から多くの公家が下向したことが知られるが、中でも、陰陽師安倍晴明の直系子孫である土御門家は、応仁の乱を避け、京都からこの地に移り、乱が収まるまで数代にわたり居住した。京都と同名の社寺が残り、かつての屋敷跡一帯には、小京都の風情がある。このような正統な意味での小京都は、一条家の土佐中村や、高倉家の秋田角館など、全国でも例が非常にかぎられ、貴重な存在である。本家は秀吉や家康によって京都に呼び戻されたが、現代も若狭に残った庶子の子孫が陰陽道の流れを受け継いでいることで知られている。
  • おおい町石山の石山武田氏遺跡若狭武田氏終焉の地として有名である。元遠敷郡後瀬山城主で、最後の若狭武田氏当主となった武田元明は越前朝倉氏の滅亡後、織田信長より大飯郡石山に於いて3000石を与えられた。正室である竜子(のちの松丸殿)とともに石山において平穏に長らく暮らしたとされる。もともと石山は武田家の重臣武藤友益の居城があった場所であり武田家に縁の深い土地であった。しかし信長没後、明智光秀に同調した元明は武田家遺臣を糾合し、丹羽長秀の本城・近江佐和山城を攻めたため羽柴秀吉、丹羽長秀により自刃させられた。元明が没することにより若狭武田家は滅亡した。
  • おおい町名田庄地区にある三重城(城跡)は足利将軍家奉公衆として著名な曽我氏の居城として有名である。曽我氏は足利将軍家の近習として京都において代々が活躍したが、曽我氏の本領は三重村(久坂)であり、むろん在地の武士としても活躍した。三重村を見下ろせる三重山に三重城を築き、南川の水運をも支配したと思われる。

沿革

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人口

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おおい町と全国の年齢別人口分布(2005年) おおい町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― おおい町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
おおい町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 9,291人
1975年(昭和50年) 9,475人
1980年(昭和55年) 9,156人
1985年(昭和60年) 9,791人
1990年(平成2年) 10,598人
1995年(平成7年) 10,251人
2000年(平成12年) 9,983人
2005年(平成17年) 9,217人
2010年(平成22年) 8,580人
2015年(平成27年) 8,325人
2020年(令和2年) 7,910人
総務省統計局 国勢調査より

健康

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行政

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町長 

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  • 町長職務執行者:下中昭治(名田庄村廃止時の村長、2006年3月3日 - 2006年4月1日)
  • 初代:時岡忍(大飯町廃止時の町長、2006年4月2日 - 2007年3月31日 1期(辞職))
  • 2代:時岡忍(2007年4月22日 - 2014年4月1日)
  • 3代:中塚寛(2014年4月2日 - 現職)

住民生活窓口

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旧大飯町役場を本庁舎としている。名田庄地区においては町新設時、旧名田庄村役場庁舎に名田庄総合事務所を設置していたが、現在は町が同所(現・おおい町あきない館)の向かい側へ新築した文化交流施設へ移り、規模を縮小し業務を行っている。

  • おおい町住民サービス室(名田庄久坂第3号21番地1 おおい町里山文化交流センター ぶらっと内)

財政

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  • 旧大飯町は地方交付税(普通交付税)の不交付団体であったが、合併後はおおい町が旧名田庄村の交付額に相当する額の交付を受けている。

町議会

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  • 議員数 14人(任期満了2023年4月29日)
    • 町新設から2007年4月29日まで合併時在任特例適用(26名)

経済

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産業

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  • 名田庄地区はかつて林業が主幹産業であったが衰退し、現在の特産品にはジネンジョ名田庄漬のブランドで生産・販売されている漬物がある。
  • 大飯地区には原子力発電所があり、これにより財政は豊かである。
  • 産業人口(2005年国勢調査、旧町村分の合計)
    • 第一次産業:447人
    • 第二次産業:1,195人
    • 第三次産業:3,039人

漁港

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原子力発電所

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地域

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若狭弁の表示(旧・大飯町時代に撮影)

健康

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  • 平均年齢 46.0歳(2005年国勢調査、2006年合併前の旧町村分を再計算した値)

教育

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交通

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若狭本郷駅

鉄道路線

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バス路線

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  • 福鉄バス - 大飯地区(旧大飯町域)内でのみ運行する。大飯地区中心部と同南西部を結ぶ「本郷線」、大飯地区中心部と大島半島を結ぶ「大島線」の2路線を運行。
    • ホテルうみんぴあ前 - おおい町役場前 - 本郷駅前 - なごみ - 大飯中学校 - 川上 - 子生谷
    • 大飯中学校 - なごみ - 本郷駅前 - おおい町役場前 - 塩浜海水浴場前
  • 大和交通 - 福井鉄道グループ。名田庄地区(旧名田庄村域)の南川に沿った集落と小浜市内を結ぶ一般路線バス「流星号」を運行。途中小浜駅を経由する。あきない館(同館は旧名田庄総合支所庁舎を転用)から小浜駅までは約30分。1月1日 - 3日のみ全便運休。
    • 小浜二中前 - 小浜駅 - 口田縄 - 三重 - あきない館 - 名田庄中学校 - 佐野 - ホテル流星館
  • うみりんスマイル号 - 登録制デマンドバス。大飯地区と名田庄地区の双方で運行しており地区内の任意の場所で乗降可能であるが、いずれもそれぞれの地区内の利用のみ可。大飯地区のみおおい町観光協会に申し込むことで町外から予約なしでの利用が可能。

道路

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通信

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  • おおいテレビ(公営のケーブルテレビ局)
    おおい町は山と海で囲まれているため、一部地区を除き県外波はケーブルテレビ局加入による視聴となる。

観光・祭事

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名勝・史跡

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小浜藩台場跡(松ケ瀬台場跡)

寺社

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自然・景観

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施設・公園

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赤礁崎灯台
 
きのこの森

温泉

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祭事・催事

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  • スーパー大火勢(おおがせ、8月上旬)
    巨大な松明を回す伝統行事の「大火勢」を観光イベント化したもので、約20m、重量1tに及ぶ松明から火の粉が降り注ぐ。
  • 名田庄 星のフィエスタ

姉妹都市・提携都市

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その他

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出身著名人

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ゆかりのある人物

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脚注

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  1. ^ 古関俊樹; 柳楽未来; 遠藤浩二 (2011年12月25日). “原発交付金:「虚偽」福井県も了承 町と事前に協議”. 毎日新聞. オリジナルの2012年1月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120108013353/http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111225k0000e040140000c.html 

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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