B・A・R 01は、ブリティッシュ・アメリカン・レーシング1999年F1世界選手権に投入したフォーミュラ1カーティレルを買収してBARとして参戦する初年度に製作された。

B・A・R 01
カテゴリー F1
コンストラクター ブリティッシュ・アメリカン・レーシング
デザイナー エイドリアン・レイナード (テクニカルディレクター)
マルコム・オスラー (チーフデザイナー)
ウィレム・トエット (空力チーフ)
先代 ティレル・026
後継 002
主要諸元
シャシー カーボンファイバー,複合コンポジット
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン, プッシュロッド, トーションバー
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン, プッシュロッド
エンジン スーパーテックルノーFB01, 3.0リッターV10 (71°), ミッドエンジン
トランスミッション BAR/Xtrac 6速 シーケンシャル セミオートマ
出力 780 hp @ 15,800 rpm[1]
燃料 エルフ
タイヤ ブリヂストン
主要成績
チーム ブリティッシュ・アメリカン・レーシング
ドライバー 22. カナダの旗 ジャック・ヴィルヌーヴ
23. ブラジルの旗 リカルド・ゾンタ
23.フィンランドの旗 ミカ・サロ
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
初戦 1999年オーストラリアグランプリ
出走優勝ポールFラップ
16000
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概要 編集

ドライバーのジャック・ヴィルヌーヴは1997年のチャンピオンであり、友人でマネージャーでもあるクレイグ・ポロックと共に活動するためウィリアムズから移籍した。セカンドドライバーは1997年の国際F3000チャンピオンで、1998年のFIA-GT選手権チャンピオンのリカルド・ゾンタであったが、インテルラゴスで足首を負傷した後はミカ・サロが代役を務めた。

ヴィルヌーヴとゾンタの能力と、レイナードの技術的経験にもかかわらず、この年は思うような成績を残すことができず、チームにとっては大きな失望に終わった。エイドリアン・レイナードは初戦でのポールポジションと勝利を目指したものの、両者ともリタイアに終わった。B・A・R 01は競争力を持ち、何度かポイント獲得の候補と考えられたが、信頼性が無く、ヴィルヌーヴは開幕から11戦連続でリタイアした。チームは結局1ポイントも獲得できず、コンストラクターズランキングは最下位であった。

カラーリング 編集

1999年のシーズンが始まる前に、BARはFIAとのトラブルに見舞われた。BARはショーカーと同じように、2台の車に異なるカラーリングを採用したいと考えていた。ジャック・ヴィルヌーヴの車はラッキーストライクカラー、リカルド・ゾンタの車は555カラーにすることであった。FIAの規則では車番、ドライバーの国籍、氏名などのわずかな違いを除いて、2台の車は同じカラーリングである必要があると規定されている。

修正デザインは、車の片側がラッキーストライクカラー、反対側が555カラーのデュアルカラーリングを使用して作成された。これらのカラーリングは両方ともチームの親会社であるブリディッシュ・アメリカン・タバコが所有するブランドであった。その後、車のカラーリングは中央に「ジッパー」が描かれ、それはノーズコーンの端で広がり、他のスポンサーがデュアルカラーデザインの影響を受けないようにされた。それらの広告は銀色の背景の上に描かれた。リアウィングも妥協して、小さなスペースに影響を与えるデュアルセクショニングを取りやめた。555カラー側は前向きで、ラッキーストライクカラー側は後ろ向きとなった。このデザインはFIAによって承認された。BARは主にラッキーストライクのブランドを使用しており、デュアルカラーリングは1999年シーズンにのみ使用された。すべてのメカニックのスーツもラッキーストライクと555のデュアルカラーリングとなった。ドライバーは異なり、ジャック・ヴィルヌーヴはラッキーストライクカラー、リカルド・ゾンタは555カラーのレーシングスーツを着用した。タバコブランドの表示が許可されていないレースでは、555は三日月形に置き換えられ、ノーズとウィングのラッキーストライクは「ランフリー」に置き換えられた。

BARはフランス、イギリス、ベルギーのグランプリを除いて「ラッキーストライク」と「555」のロゴを使用していた。

F1における全成績 編集

(key) (太字ポールポジション

チーム エンジン タイヤ ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 ポイント 順位
1999年 BAR スーパーテック V10 B AUS
 
BRA
 
SMR
 
MON
 
ESP
 
CAN
 
FRA
 
GBR
 
AUT
 
GER
 
HUN
 
BEL
 
ITA
 
EUR
 
MAL
 
JPN
 
0 11位
ジャック・ヴィルヌーヴ Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret Ret 15 8 10 Ret 9
リカルド・ゾンタ Ret DNQ Ret 9 Ret 15 Ret 13 Ret Ret 8 Ret 12
ミカ・サロ 7 Ret 8

参照 編集

  1. ^ Engine Supertec”. www.statsf1.com. 2020年11月26日閲覧。
  • AUTOCOURSE 1999-2000, Henry, Alan (ed.), Hazleton Publishing Ltd. (1999) ISBN 1-874557-34-9

外部リンク 編集