スカイチーム

航空アライアンス

スカイチーム: SkyTeam)は、メンバー19社による世界規模の航空連合。アライアンス・スローガンは英語で「Caring more about you」。貨物部門はスカイチーム・カーゴ。会長はKLMオランダ航空出身のレオ・ファン・ヴァイク、本部はオランダアムステルダムにある。

スカイチーム
SKYTEAM
設立日 2000年6月22日
加盟数(正会員) 19社
加盟数(議決権無し) 0社
加盟予定/保留 0社
就航空港 1,036カ所[1]
就航国 170カ国以上[1]
年間旅客数 6億7600万人[1]
保有機材数 3,054
代表者 レオ・ファン・ヴァイク
ウェブサイト skyteam.com
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Schiphol World Trade Center - スカイチームの本部

歴史 編集

 
スカイチーム塗装機(チャイナエアライン)
 
スカイチーム塗装機(エールフランス)
 
スカイチーム塗装機(デルタ航空)

加盟航空会社 編集

本会員 編集

 
ベトナム航空が運航するSKYTEAM塗装のエアバスA350-900型機。

太字は創立時のメンバー。

加盟航空会社 加盟日 アフィリエイトメンバー
アルゼンチン航空
(Aerolíneas Argentinas)
  アルゼンチン 2012年8月29日
アエロメヒコ航空
(Aeroméxico)
  メキシコ 2000年6月22日   アエロメヒコ・コネクト
エア・ヨーロッパ
(Air Europa)
  スペイン 2007年9月4日
エールフランス
(Air France)
  フランス 2000年6月22日   エールフランス・オップ
チャイナエアライン
(China Airlines)
  台湾 2011年9月28日   マンダリン航空
中国東方航空
(China Eastern Airlines)
  中国 2011年6月21日   上海航空
チェコ航空
(Czech Airlines)
  チェコ 2001年3月25日
デルタ航空
(Delta Air Lines)
  アメリカ合衆国 2000年6月22日   デルタ・コネクション
ガルーダ・インドネシア航空
(Garuda Indonesia)
  インドネシア 2014年3月5日
ITAエアウェイズ
(ITA Airways)
  イタリア 2021年10月29日
ケニア航空
(Kenya Airways)
  ケニア 2007年9月4日
KLMオランダ航空
(KLM Royal Dutch Airlines)
  オランダ 2004年9月13日   KLMシティホッパー
大韓航空
(Korean Air)
  韓国 2000年6月22日
ミドル・イースト航空
(Middle East Airlines)
  レバノン 2012年6月28日
サウディア
(Saudia)
  サウジアラビア 2012年5月29日
タロム航空
(TAROM)
  ルーマニア 2010年6月25日
ベトナム航空
(Vietnam Airlines)
  ベトナム 2010年6月10日
ヴァージン・アトランティック航空
(Virgin Atlantic)
  イギリス 2023年3月2日
厦門航空
(XiamenAir)
  中国 2012年11月21日

※ かつてはアソシエートメンバーという制度があり、この制度でスカイチームに所属するメンバーには議決権はないが、スカイチームのネットワークと相互的なマイレージサービスが利用できるという仕組みがあった。2010年6月22日にアソシエートメンバーの仕組みが廃止され、これに所属していた航空会社は全てスカイチームの正式メンバーとなった。
制度廃止までにアソシエートメンバーと見なされていたのはエア・ヨーロッパケニア航空の2社である。

資格停止中の航空会社 編集

加盟航空会社 加盟日 資格停止日 アフィリエイトメンバー 資格停止理由
アエロフロート・ロシア航空
(Aeroflot - Russian Airlines)
  ロシア 2006年4月14日 2022年4月28日 ロシアによるウクライナ侵攻に対する制裁措置

加盟予定航空会社 編集

加盟航空会社 加盟予定日・予定年 アフィリエイトメンバー 注記
スカンジナビア航空
(Scandinavian Airlines)
  スウェーデン[注釈 1] 2024年9月1日 スターアライアンスから移籍
アシアナ航空
(Asiana Airlines)
  韓国 TBA 大韓航空との合併のため
スターアライアンスから移籍

加盟の可能性が報道されている航空会社 編集

  •   LATAM航空 - 2020年5月1日にスカイチームメンバーのデルタ航空から株式取得を受けて、所属していたワンワールドを脱退[7]。このため一時はスカイチームへの移籍が濃厚と見られていたが、新型コロナウイルス禍の煽りを受けて2020年5月26日に連邦倒産法第11章(チャプター11)に基づく会社更生手続きを申請して経営破綻、以降スカイチーム加盟への進展は見られていない。経営破綻以降はワンワールド所属のカタール航空などの株主からつなぎ融資を受けている状態となっている[8]ため、今後の動向も不明である。

元加盟航空会社 編集

加盟航空会社 加盟日 脱退日 アフィリエイトメンバー 脱退理由
アリタリア・イタリア航空
(Alitalia)
  イタリア 2001年7月27日 2021年10月15日   アリタリア・シティライナー 経営難による国有化のため
のち新会社のITAエアウェイズが加盟
中国南方航空
(China Southern Airlines)
  中国 2007年11月15日 2019年12月31日[9] ワンワールド加盟航空会社との提携拡大のため[注釈 2]
コンチネンタル航空
(Continental Airlines)
  アメリカ合衆国 2004年9月13日 2009年10月24日   コパ航空[注釈 3] ユナイテッド航空との対等合併のため
スターアライアンスに移籍
ノースウエスト航空
(Northwest Airlines)
  アメリカ合衆国 2004年9月13日 2010年1月31日 同連合所属のデルタ航空に吸収合併されたため

ハブ空港 編集

地域 都市 空港 IATA 加盟航空会社
アジア   韓国 ソウル 仁川国際空港 ICN 大韓航空デルタ航空
  台湾 台北 台湾桃園国際空港 TPE チャイナエアライン
  中国 廈門 廈門高崎国際空港 XMN 厦門航空
上海 上海浦東国際空港 PVG 中国東方航空
西安 西安咸陽国際空港 XIY
福州 福州長楽国際空港 FOC 厦門航空
  ベトナム ハノイ ノイバイ国際空港 HAN ベトナム航空
ホーチミン タンソンニャット国際空港 SGN
北アメリカ   アメリカ合衆国 アトランタ ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港 ATL デルタ航空
シンシナティ シンシナティ・ノーザンケンタッキー国際空港 CVG
ニューヨーク ジョン・F・ケネディ国際空港 JFK
ソルトレイクシティ ソルトレイクシティ国際空港 SLC
デトロイト デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港 DTW
ミネアポリス
セントポール
ミネアポリス・セントポール国際空港 MSP
ラテンアメリカ   アルゼンチン ブエノスアイレス エセイサ国際空港 EZE アルゼンチン航空
ホルヘ・ニューベリー空港 AEP
コルドバ インヘニエーロ・アンブロシオ・タラベージャ国際空港 COR
  メキシコ メキシコシティ メキシコ・シティ国際空港 MEX アエロメヒコ航空
ヨーロッパ
  オランダ アムステルダム アムステルダム・スキポール空港 AMS KLMオランダ航空・デルタ航空
  スペイン マドリード アドルフォ・スアレス・マドリード=バラハス空港 MAD エア・ヨーロッパ
  チェコ プラハ ルズィニエ国際空港 PRG チェコ航空
  フランス パリ シャルル・ド・ゴール国際空港 CDG エールフランス
オルリー空港 ORY
リヨン サン=テグジュペリ国際空港 LYS
  ロシア モスクワ シェレメーチエヴォ国際空港 SVO アエロフロート・ロシア航空
  ルーマニア ブカレスト アンリ・コアンダ国際空港 OTP タロム航空
  イタリア ローマ フィウミチーノ国際空港 FCO ITAエアウェイズ
  イギリス ロンドン ロンドン・ヒースロー空港 LHR ヴァージン・アトランティック航空
中東   サウジアラビア ジェッダ キング・アブドゥルアズィーズ国際空港 JED サウディア
ダンマーム キング・ファハド国際空港 DMM
リヤド キング・ハーリド国際空港 RUH
  レバノン ベイルート ラフィク・ハリリ国際空港 BEY ミドル・イースト航空
アフリカ   ケニア ナイロビ ジョモ・ケニヤッタ国際空港 NBO ケニア航空

特徴 編集

エリートステータス 編集

各スカイチーム加盟会社の航空便に搭乗することで、マイレージサービス(FFP)のマイルを貯め、一定以上の条件(各社によって異なる)を満たすと、上級会員になると同時に、スカイチーム・エリート会員(SKYTEAM ELITE)またはスカイチーム・エリート・プラス会員(SKYTEAM ELITE PLUS)としてランクアップされる。(どのメンバーがエリートまたはエリート・プラスかは会員証に記載されている)

エリート特典 編集

  • 優先チェックイン
  • 座席の優先指定
  • 優先搭乗
  • 空席待ち優先予約
  • 空港での優先空席待ち
  • エリート資格獲得対象マイルの加算

エリート・プラス特典 編集

エリート特典に加えて、

  • ラウンジの利用
  • 満席時における座席の確保
  • 優先的な荷物の取扱い

スカイチーム・エリート及びエリート・プラスは次の会員が該当する。

FFP名 運営航空会社 スカイチーム・エリート スカイチーム・エリート・プラス
クラブ・プレミア アエロメヒコ航空 ゴールド プラチナ
フライング・ブルー エールフランス
KLMオランダ航空
エア・ヨーロッパ
ケニア航空
タロム航空
ゴールド1
シルバー
プラチナ
ゴールド2
スカイマイル デルタ航空 シルバー ダイヤモンド
プラチナ
ゴールド
スカイパス 大韓航空 モーニング・カーム ミリオンマイラークラブ
モーニング・カーム・プレミアム
OKプラス チェコ航空 シルバー プラチナ
ゴールド
ミッレミリア アリタリア-イタリア航空 クラブ・ウリッセ クラブ・フレッチャ・アラータ・プラス
クラブ・フレッチャ・アラータ
アエロフロート・ボーナス アエロフロート・ロシア航空 シルバー ゴールド
ゴールデン・ロータス・プラス ベトナム航空 ゴールド
チタニウム
プラチナ
イースタンマイルズ 中国東方航空 シルバー ゴールド
ダイナスティ・フライヤー チャイナエアライン ゴールド パラゴン
エメラルド
アル・フルサン サウディア シルバー ゴールド
シーダー・マイルズ ミドル・イースト航空 シルバー・シーダー ゴールド・シーダー
プレジデント・クラブ
アエロリネアス・プラス アルゼンチン航空 オロ(ゴールド) プラティノ(プラチナ)
ディアマンテ(ダイヤモンド)
ガルーダマイルズ ガルーダ・インドネシア航空 ゴールド プラチナ

1 アメリカもしくはメキシコのフライング・ブルー会員のみ
2 アメリカもしくはメキシコを除くフライング・ブルー会員が対象

関連項目 編集

出典・脚注 編集

  1. ^ スウェーデン、デンマークノルウェーの三国共同で運営している。
  2. ^ ただし、2024年5月時点ではワンワールドへの加盟はしていない。
  3. ^ アソシエートメンバーとして加盟していた。コンチネンタル航空移籍と同時にスターアライアンスに移籍。

外部リンク 編集