YJ-8 (ミサイル)
YJ-8(中国語: 鷹撃-8, 拼音: )は、中国で開発された艦対艦ミサイル。輸出名はC-801であり、また、西側諸国においては、アメリカ国防総省(DoD)識別番号としてはCSS-N-4、NATOコードネームとしては「サーディン」(英: Sardine)とされている[1]。
種類 | 対艦ミサイル |
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製造国 | 中国 |
性能諸元 | |
ミサイル直径 | 36cm |
ミサイル全長 | 5.814m |
ミサイル翼幅 | 1.18m |
ミサイル重量 | 815kg |
弾頭 | 165kg 遅延信管付半徹甲弾 |
射程 | 42 km (23 nmi) |
推進方式 | 固体燃料ロケット |
誘導方式 |
中間:INS 終末:ARH |
飛翔速度 | M0.9 |
概要
編集従来、中国人民解放軍海軍はP-15 テルミート(SS-N-2 スティクス)の系譜に属する上游(SY)および海鷹(HY)系列のミサイルを主力対艦ミサイルとして運用してきた。しかし、1950年代に開発されたP-15をベースとしていたために、誘導装置の限界から飛翔高度は数十メートルより低空化することができなかった。また、東側諸国のドクトリンに基づいていたことから、大型の弾頭を搭載するため弾体重量も2トン以上という重量級のシステムとなっていた[2]。
これに対して、フランスのエグゾセ MM38に似た全く新しい設計のミサイルとして開発されたのが、本ミサイルである。開発は、北京にある中国海鷹電気技術学院(CHETA、別名:第三航空宇宙学院)において1970年から開始されたものの、文化大革命のために遅延し、完成は1986年までずれ込んだ[2]。
YJ-8は、中国人民解放軍の主力艦対艦ミサイルとして配備され、空対艦ミサイル型のYJ-81、潜水艦発射型のYJ-82も派生した。また、のちには翼を折りたためるようにした艦載型改良版のYJ-8Aも開発・配備された[1]。
なお、当初は、YJ-81はYJ-8の射程延伸型(80km)、YJ-82はサステナーをターボジェットエンジンに変更した発展型ともされていた[3]。実際には、サステナーをターボジェット化したものは、YJシリーズの第2世代にあたるYJ-83として配備されている[4]。
脚注
編集- ^ a b Dennis M. Gormley, Andrew S. Erickson, and Jingdong Yuan (2014) (PDF). A Low-Visibility Force Multiplier: Assessing China’s Cruise Missile Ambitions. National Defense University Press
- ^ a b Norman Friedman (1997). The Naval Institute guide to world naval weapon systems 1997-1998. Naval Institute Press. ISBN 9781557502681
- ^ 多田智彦「ウエポン・システム (特集・中国海軍)」『世界の艦船』第774号、海人社、2013年3月、90-95頁、NAID 40019570973。
- ^ 陶慕剣 (2011年10月18日). “中国の先進兵器に対する4つのでたらめな噂”. 中国網. 2014年7月8日閲覧。