ベル X-16

ベル X-16 (Bell X-16) はアメリカ合衆国が開発していた長距離高高度偵察機。同様の機体であるU-2の開発に先行されたために開発途中でキャンセルされ、実機は完成していない。

概要

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1953年7月アメリカ空軍は、ベル社、マーティン社、フェアチャイルド社の各航空機メーカーに対して長距離高高度偵察機の設計案提出を要請した。高度20,000m以上の高高度を隠密飛行する戦略偵察用の機体であり、航続距離も4,800km以上が求められた。各社は要請に応え、その中からベル社案(モデル67)が1954年3月に採用された。偵察機の開発であることを秘匿するために、実験機分類記号であるXナンバーが割り振られ、1954年5月にX-16と命名された。28機が発注されている。

X-16はジェットエンジン双発の機体であり、エンジンは主翼中ほどに吊り下げられている。主翼は浅い後退翼であり、後退角は15度、高高度飛行向けにアスペクト比12の細長い形状となっている。

X-16は秘密裏に製作が進められ、モックアップは完成している。しかし、1955年8月4日にU-2が初飛行しその開発が先行したため、1956年に開発は中止された。開発中止時点で初号機は80%の完成状態であった。

要目(計画値)

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参考文献

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  • X-プレーンズ 世界の傑作機No67 文林堂 ISBN 9784893190642 1997年
  • 航空ファン別冊 No.32 アメリカ軍用機1945~1986 空軍編 文林堂 雑誌コード 03344-8 1986年

関連項目

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  • U-2 (航空機)
  • アンドロメダ病原体 - 冒頭に本機の正式配備型と思われる「スカヴェンジャー」という架空の偵察機が登場する。なお、作中では「X-18の軍用改造型」と記述されているが、実際のX-18ティルトウイングの実験機であり、作中の描写とも合致しない。

外部リンク

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