ワーナー・ミュージック・グループ
ワーナー・ミュージック・グループ(Warner Music Group、略称WMG。NASDAQ:WMG)は、アメリカ合衆国のレコード会社。 ユニバーサルミュージック、ソニー・ミュージックエンタテインメントと共に、世界3大レーベルのひとつである。
種類 | 公開会社 |
---|---|
市場情報 | |
略称 | WMG |
本社所在地 |
アメリカ合衆国 10019 ニューヨーク州ニューヨーク市ロックフェラー・プラザ75番 |
設立 |
1958年(ワーナー・ブラザース・レコード設立) 1971年(WEA設立) 2004年(ワーナー・ミュージック・グループ設立) |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | 原盤制作、実演家の発掘・育成および管理、音楽ソフト・映像商品の制作・企画・製造・販売など |
代表者 | ロバート・キンセル(最高経営責任者) |
売上高 | 59億1900万米ドル(2022年) |
純利益 | 5億5500万米ドル(2022年) |
従業員数 | 5900人(2021年) |
主要株主 |
アメリカ合衆国 アクセス・インダストリーズ(86.3%)[1] 中国 テンセント(1.6%)[2] |
外部リンク | wmg.com |
概要
編集ワーナー・コミュニケーションズ(現:ワーナー・ブラザース・ディスカバリー)傘下のワーナー・ブラザース、エレクトラ、アトランティックの3つのレコード会社の配給網として、主要レーベルの頭文字を取った“WEA”が設立されたことから、当初ワーナー・コミュニケーションズの音楽部門全体のこともWEAと呼んでいた。しかし、1990年代中盤にディスク製造部門が切り離されてから、残った音楽制作部門と音楽出版部門を総称して、ワーナー・ミュージック・グループという名称が使われるようになった。
タイム・ワーナーは、AOLとの合併以降、AOLの業績低迷から来る財務体質の悪化に苦しんでいたが、これを改善するため、2004年にワーナー・ミュージック・グループを投資家グループに売却した。従って、現在は、ワーナー・ミュージック・グループにワーナーメディアとの資本関係はない。
日本では、同社の音楽作品はワーナーミュージック・ジャパンから発売されている。
沿革
編集- 1947年 アトランティック・レコード設立。
- 1950年 エレクトラ・レコード設立。
- 1958年 映画会社ワーナー・ブラザースが音楽子会社ワーナー・ブラザース・レコードを設立。
- 1967年 ワーナー・ブラザースがセブンアーツと合併し、ワーナー・セブンアーツと改名。
- 1967年 ワーナー・セブンアーツがアトランティック・レコードを買収。
- 1969年 キニー・コーポレーションがワーナー・セブンアーツを買収。
- 1970年 キニー・コーポレーションがエレクトラ・レコード及びそのサブ・レーベルのノンサッチ・レコードを買収。キニーはワーナー・コミュニケーションズに改名。
- 1989年 ワーナー・コミュニケーションズと出版社タイムが合併し、タイム・ワーナーに改名。
- 2001年 タイム・ワーナーとAOLが合併し、AOLタイム・ワーナーに改名。
- 2003年 社名をタイム・ワーナーに戻す。
- 2004年 タイム・ワーナーが音楽部門を投資家グループに売却。CEOには元ユニバーサルミュージックのエドガー・ブロンフマン・ジュニアが着任。これに伴い大きく改編が行われ、ワーナー・ブラザース・レコードのジャズ部門は閉鎖し、エレクトラもアトランティックに吸収され活動を休止。
- 2011年 5月6日 ワーナー・ミュージック・グループは、2004年から2007年まで同社役員会メンバーで取締役だったレン・ブラバトニクが代表を務める米複合企業アクセス・インダストリーズ社による約33億米ドルの買収を受け入れることで合意した。
- 2013年 2月7日 ユニバーサルミュージックから、EMIレコードの主要部門であるパーロフォン・レーベル・グループを買収する。[3]
主なレーベル
編集アメリカ合衆国を中心として構成
アトランティック・レコード・グループ
編集The Atlantic Records Group
- 143 レコード 143 Records(1994年にデヴィッド・フォスターにより創設)
- アトランティック・レコード Atlantic Records(1947年にR&Bのレーベルとして創設)
- バッド・ボーイズ・レコード Bad Boy Records(1993年にヒップ・ホップのレーベルとしてショーン・コムズにより創設)
- エレクトラ・レコード Elektra Records(1950年にジャック・ホルツマンによりフォーク・ミュージックのレーベルとして創設)
- Lava Records
- ロードランナー・レコード Roadrunner Records(1980年にケース・ウェッセルズによりヘヴィメタル系のレーベルとして創設)
インデペンデント・レーベル・グループ
編集Independent Label Group
- アサイラム・レコード Asylum Records(1971年デヴィッド・ゲフィンにより創設)
- イースト・ウェスト・レコード East West Records(1955年に創設)
ライノ・エンタテインメント・カンパニー
編集Rhino Entertainment Company
- アトコ・レコード Atco Records(アトランティックのサブ・レーベルとして1951年に発足、1991年にイースト・ウェストと合併の後に活動を休止、2006年に活動を再開)
- ライノ・レコード Rhino Records(再発を主とする)
- Rhino Handmade
- Rhino Home Video
- Warner Custom Products
- Warner Music Group Soundtracks
- WMG Film, Television & Commercial Licensing
ライコ・コーポレーション
編集Ryko Corporation
- Rykodisc
- Ryko Distribution
- Cordless Recordings
ワーナー・レコード
編集- ワーナー・レコード Warner Records(1958年にワーナー・ブラザースにより開始、2019年ワーナー・レコードに改称[4])
- ブラックスミス・レコーズ Blacksmith Records(2005年にタリブ・クウェリにより創設)
- マヴェリック・レコーズ Maverick Records(1991年マドンナにより創設)
- ノンサッチ・レコード Nonesuch Records(ワールド・ミュージックのパイオニアとして知られる)
- リプリーズ・レコード Reprise Records(1960年フランク・シナトラにより創設)
- サイアー・レコード Sire Records(1966年にシーモア・スタインにより創設)
- ペイズリー・パーク Paisley Park Records(1985年にプリンスにより創設、現在は閉鎖)
- ダック Duck Records(1983年にエリック・クラプトンがワーナーへ移籍とともに設立、現在は閉鎖)
- Warner Jazz(現在は閉鎖、ジャズ部門はノンサッチを主としている)
- ディスカバリー・レコード Discovery Records(現在は閉鎖)
- Word Entertainment
- Word Label Group
- Word Records(1951年にクリスチャン・ミュージック・グループにより創設)
- Squint Entertainment
- Word Publishing
- Word Distribution
- Word Music
- Word Label Group
WEAインターナショナル
編集WEA International Inc.
オーストラリアや日本他、ヨーロッパ各国を配給。
- Warner Music Australia
- ワーナーミュージック・ジャパン Warner Music Japan Inc.
- Warner Music Korea
- Warner Music UK
- Warner Records UK
- Atlantic Records UK
- London Recordings(元は米国デッカより)
- 679 Artists
- Gallo Record Company(南ア最大のレーベル)
- Warner Strategic Marketing (warner.esp)
オルタナティヴ・ディストリビューション・アライアンス
編集オルタナティヴ・ディストリビューション・アライアンスを通してのWMGによる配給レーベル
Labels distributed by Warner Music Group through Alternative Distribution Alliance
脚注
編集- ^ “FORM S-1”. July 26, 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。August 11, 2020閲覧。
- ^ “Tencent Acquires Stake in Newly Public Warner Music Group”. Bloomberg News (June 12, 2020). July 30, 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。August 11, 2020閲覧。
- ^ ウォール・ストリート・ジャーナル 2013年2月8日付記事に掲載
- ^ http://amass.jp/121181/