Undecimber
Undecimber(英語読み: アンディシンバー、古典ラテン語読み: ウンデキンベル)は、「13番目の月」を意味する語である。日本語での定訳はないが、語源に照らせば「13月」ということになる。
グレゴリオ暦を初めとする通常の太陽暦(あるいは太陰暦)には1年に12の月しかないが、太陰太陽暦には、年によっては閏月のために13の月がある場合がある(日本などでは、通常の月と月の間に「余計な月」が入るという扱いである。ユダヤ暦では12月の後に月が入る)。その他にも提案された暦法などいくつかにあるのだが(13の月の暦)、コンピュータでそのような暦を扱う場合には、第13の月を取り扱う必要があり、プログラミング言語Javaのライブラリなどで使われている[1]。
語源
編集Undecimber という言葉は、ラテン語で11を意味する undecim に由来している。この数のずれは、12月の英語名 December がラテン語で10を意味する decem に由来するのと同様である(詳細は「12月」冒頭部を参照)。
Java
編集java.util.Calendar抽象クラス内の整数定数として、JANUARY~DECEMBERと同様にUNDECIMBERが定義されている。
javaでは、1月~12月を0~11で表し、1ずれている(この混乱を避けるため、月を指定するには数値ではなくJANUARY~DECEMBERの数値定数が好ましいとされる)。このため、UNDECIMBERの値も12である。
Undecember
編集Undecember という語が、13月を表すユーモラスな語とされる[2]。
ユリウス暦が紀元前44年に導入されたとき、年始を67日遅らせるため、12月の後に2ヶ月の閏月が挿入された。この2つの月を当時は intercalaris prior(前の閏月)・intercalaris posterior(後の閏月)と呼んだが、これを現在、Undecember・Duodecember と呼ぶことがある(たとえば世界暦協会[3]やアシモフ[4])。
参考文献
編集- ^ Philipp K. Janert, Ph.D. (2007年6月4日). “Making Sense of Java's Dates”. On Java (O'Reilly). 2007年12月13日閲覧。
- ^ Glare, P.G. (2002). Oxford Latin Dictionary. Clarendon Press. ISBN 0198642245
- ^ Jézéquel, Jules (1937). “Why the World Needs This Reform”. Journal of calendar reform (New York: World Calendar Association) 7: 64.
- ^ Asimov, Isaac; John Bradford (1963). The clock we live on (revised ed.). Collier Books. p. 118. ISBN 0200711008