チオバチルス属(チオバシラスぞく、Thiobacillus)とは、プロテオバクテリア門ベータプロテオバクテリア綱ニトロソモナス目チオバシラス科真性細菌である。硫黄菌属とも呼ばれる。名称は硫黄(thio)の桿菌(bacillus)に因む。

チオバシラス属
分類
ドメイン : 真正細菌
Bacteria
: プロテオバクテリア門
Proteobacteria
: βプロテオバクテリア綱
Betaproteobacteria
: ニトロソモナス目
Nitrosomonadales
: チオバシラス科
Thiobacillaceae
: チオバシラス属
Thiobacillus
学名
Thiobacillus
Beijerinck 1904
(Approved Lists 1980)
タイプ種
チオバシラス・チオパラス
Thiobacillus thioparus
Beijerinck 1904
(Approved Lists 1980)
下位分類(種)

チオバチルス属細菌はグラム陰性で非芽胞形成の好気性桿菌である。硫黄細菌の一種。GC比は51から68。現在、3つのが知られている[1]

硫化水素硫黄チオ硫酸イオンを酸化して硫酸を作り出す。また、カルビン回路の酵素を有し、二酸化炭素を還元して有機物を得ること(炭素固定)ができ、一部の種は菌体外の有機物を利用できない偏性独立栄養生物である。土壌や水中に広範に生息し一部の種は好酸性である。

プロテオバクテリア門の複数の綱の性質を持った菌がこの属に含まれていたが、遺伝子の分析により本属のほかにアシディフィリウム属Acidiphilium)、アシドチオバシラス属Acidithiobacillus)、スターケヤ属Starkeya)、チオモナス属Thiomonas)、チオミクロスピラ属Thiomicrospira)、パラコッカス属Paracoccus)、ハロチオバシラス属Halothiobacillus)及びサーミチオバシラス属Thermithiobacillus)に再分類された。

参考文献

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  • Brock 『微生物学』 (2003年)
  • 発酵研究所 『IFO微生物学概論』 (2010年)

脚注

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