TRIOLE
TRIOLE(トリオーレ)とは富士通のIT基盤のコンセプト[1][2]であり、IT基盤の構築を最適化するためのサーバーやストレージ、ネットワーク、ミドルウエアといった製品群[3]。ドイツ語で三連符を意味し、「自律・仮想・統合」の三つを象徴する名前となっている[2]。ITILベースの運用フレームワークやシステム開発ライフサイクルの考え方も実装し、システム運用とIT資産のライフサイクルを統合管理する仕組みとなった[1]。
サーバやストレージ、ネットワークなどのインフラと業務との間に、「プラットフォーム層」と呼ばれる論理層を構築し、インフラを業務と分離し、仮想化を実現する[1]。システムのオープン化が行われ、システム構築が複雑化する中で、機能、役割別に分割、ブロック化したよくあるシステムのパターンを事前検証して、ブロックを組み合わせてシステム構築を行うことで、ビジネスの成長/拡大、スピーディーな業務構築、システムの安定運用とTCO削減を実現することを目的としていた[1][4]。
2015年には、マルチハイパーバイザーに対応する仮想システムの管理など、同様のコンセプトでミドルウェア製品をリリースした[5]。また、ServiceNow上に運用管理業務ノウハウをテンプレートにして構築した「TRIOLE for ServiceNow」を提供開始した[6]。
構成要素
編集初期の構成要素は以下の通り[1]。
- Interstageシリーズ - システム構築を行う際のソフトウェア基盤製品群
- Systemwalkerシリーズ - 運用管理を主に行う製品群
- Symfowareシリーズ - データベースソリューション
- B2.Sframework - 業務アプリケーションを制御ロジックと業務ロジックにわけることで開発量を減らすフレームワーク
- Piテンプレート (2003年6月より追加) - 富士通以外の製品も組み込んだ環境で動作保証を行い、機能や役割別にそれぞれモデル化したテンプレート
歴史
編集関連項目
編集脚注
編集- ^ a b c d e “ITインフラの構築・展開をスピードアップ――富士通のTRIOLE”. ITMedia (2006年4月17日). 2021年3月13日閲覧。
- ^ a b c “特集ユーティリティ・コンピューティング『IT基盤、TORIOLEで自律・仮想・統合を実現』富士通”. Open Enterprise Magazine (2003年12月1日). 2021年3月13日閲覧。
- ^ a b “TIS、富士通のIT基盤「TRIOLE」を利用開始”. 日経クロステック (2007年9月13日). 2021年3月13日閲覧。
- ^ “TRIOLEテンプレートによるプラットフォームインテグレーション”. 富士通 (2005年1月1日). 2021年3月13日閲覧。
- ^ a b c “マルチハイパーバイザーに対応する仮想システム統合管理 FUJITSU Software TRIOLE クラウドミドルセット”. 富士通 (2018年3月31日). 2021年3月13日閲覧。
- ^ a b “Fujitsu TRIOLE for ServiceNow Improves End User Satisfaction and Cuts Service Desk Calls”. 富士通 (2015年11月10日). 2021年3月13日閲覧。