S-Tog
エストー (S-tog) は、デンマーク国鉄の首都コペンハーゲン近郊列車路線である[1]。コペンハーゲン中央駅を中心とし、ヒレレズ、フリズリクソン、ファーラム等を結んでいる。
エストー | |
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Ålholm駅に停車のFラインの車両 | |
基本情報 | |
国 | デンマーク |
所在地 | コペンハーゲン |
種類 | 都市鉄道 |
開業 | 1934年 |
運営者 | デンマーク国鉄 |
詳細情報 | |
総延長距離 | 170 km |
路線数 | 7路線 |
駅数 | 84駅 |
1日利用者数 | 36万人 |
軌間 | 1,435 mm |
最高速度 | 120 km/h |
路線
編集月曜日~金曜日
編集路線 | 開通 | 経路 | 運行間隔 日中/夕方 |
注釈 |
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S-togslinje A | 1934年5月15日 | (Solrød Strand) – Hundige – コペンハーゲン中央駅 – Farum | 10/20 | Solrød Strand - Hundige kun hvert andet tog og kun i dagtimerne. |
S-togslinje B | 1936年5月15日 | Høje Taastrup – コペンハーゲン中央駅 – Holte | 10/20 | |
S-togslinje Bx | 1963年5月26日 | Høje Taastrup – コペンハーゲン中央駅 - Østerport | (20) | Kun i morgenmyldretiden. |
S-togslinje C | 1950年5月 | (Frederikssund) – Ballerup – コペンハーゲン中央駅 – Klampenborg | 10/20 | Frederikssund - Ballerup kun hvert andet tog og kun i dagtimerne. |
S-togslinje E | 1968年5月26日 | キューゲ駅 – コペンハーゲン中央駅 – Hillerød | 10/20 | Uden stop Ishøj - Friheden, Friheden - Ny Ellebjerg, Hellerup - Lyngby, Lyngby - Holte. |
S-togslinje F | 1934年4月3日 | Ny Ellebjerg – Flintholm – Hellerup | 5/10 | |
S-togslinje H | 1987年5月31日 | Frederikssund – コペンハーゲン中央駅 – Østerport – (Farum) | 20/20 | Østerport - Farum kun i myldretiden. Uden stop Veksø - Måløv, Malmparken - Herlev, Husum - Vanløse, Flintholm - Valby, Ryparken - Vangede, Vangede - Buddinge, Bagsværd - Hareskov. |
土曜日・日曜日
編集路線 | 経路 | 運行間隔 日中/夕方 |
注釈 |
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S-togslinje A | キューゲ駅 – コペンハーゲン中央駅 – Farum | 10/20 | |
S-togslinje B | Høje Taastrup – コペンハーゲン中央駅 – Hillerød | 10/20 | |
S-togslinje C | Frederikssund – コペンハーゲン中央駅 – Klampenborg | 10/20 | |
S-togslinje F | Ny Ellebjerg – Flintholm – Hellerup | 10/10 |
金曜日と土曜日の夜
編集路線 | 経路 | 運行間隔 | 注釈 |
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S-togslinje A | キューゲ駅 – コペンハーゲン中央駅 – Farum | 30 | |
S-togslinje B | Høje Taastrup – コペンハーゲン中央駅 – Hillerød | 30 | |
S-togslinje C | Frederikssund – コペンハーゲン中央駅 | 30 | |
S-togslinje F | Ny Ellebjerg – Flintholm – Klampenborg | 30 |
使用車両
編集S-Togには、これまで4種類の電車が使用されている。
初代車両
編集1934年の開業から1978年まで使用されていた形式。DSBでの形式は「MM-FM-MM」とされ、パンタグラフを搭載した電動先頭車が付随車1両を挟む編成を組んでいた。
1978年の引退後も、2003年まで1編成が動態保存車両として運行していた。
引退までの44年間の営業運転は、S-Togの歴代車両の中では最長使用記録である。
2代目車両
編集デンマーク国鉄MM系 | |
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S-Tog 2代目車両 | |
基本情報 | |
製造所 |
Frichs A/S(電動車) Scandia(制御車、付随車) |
主要諸元 | |
編成 | 2両編成、4両編成 |
軸配置 |
Bo'Bo'2'2'(2両編成) |
軌間 | 1,435mm |
最高速度 | 100km/h |
自重 |
41t(制御電動車) 43t(電動車) |
編成長 |
40,540mm(2両編成) 81,200mm(4両編成) |
全長 |
20270mm(中間車) 20,340mm(先頭車) |
全幅 | 3,020mm |
主電動機出力 |
147kW×4(2両編成) 147kW×8(4両編成) |
1967年から1978年まで製造された2代目車両。赤色の塗装は以降の車両にも受け継がれた。
一等車付きの制御電動車+制御車の2両編成、同じ編成構成だが二等車のみの2両編成、1975年以降に製造された制御電動車+付随車+電動中間車+制御車の4両編成の、合計3種類の編成が存在した。それぞれのデンマーク国鉄での形式は、2両編成が「MM-FS」、4両編成が「MM-FU-MU-FS」である。
2007年2月に引退し、1編成が保存されている。
3代目車両
編集スウェーデンのアセアで、1985年から1986年にかけて製造された車両。DSBでの形式は「FC-MC-MC-FC」とされた。
S-Togの車両で初めて電機子チョッパ制御を取り入れたが、故障が頻発。1995年に4編成が廃車された後、2006年8月までに全編成が引退し、2007年に全車解体された。
4代目車両
編集デンマーク国鉄SA系・SE系 | |
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8両編成のSA系。 | |
基本情報 | |
製造所 | アルストム・LHB、シーメンス |
主要諸元 | |
編成 |
8両編成(連接式)(SA系) 4両編成(連接式)(SE系) |
軸配置 |
A`A`A`1A`+A`1A`A`A`(SA系) A`A`A`1A`(SE系) |
軌間 | 1,435mm |
最高運転速度 | 100km/h |
設計最高速度 | 120km/h |
編成定員 |
座席312名+収納座席28名+立席360名(SA系) 座席134名+収納座席16名+立席180名(SE系) |
自重 |
123.8t(SA系) 63t(SE系) |
編成長 |
83,870mm(SA系) 42,580mm(SE系) |
全幅 | 3,520mm |
全高 | 4,300mm |
主電動機出力 |
1720kw(SA系) 860kW(SE系) |
1996年から導入されている最新型の車両。1軸台車による連接式構造を採用しており、1車体の全長が短くなっているのが特徴。2007年以降、S-Togの列車は全てこの系列によって運行されている。
8両編成はSA系(Litra SA)と呼ばれており、DSBでの形式はSA-SB-SC-SD-SD-SC-SB-SAとされている。全長は168m[2]。パンタグラフはSG車に搭載されている。105編成が製造された。
2005年1月からはSA系の事故廃車分の補充や、乗客が少ない系統への導入のために4車体連接式のSE系(Litra SE)が登場し、31編成が運用に就いている。DSBでの形式は「SE-SF-SG-SH」とされ、パンタグラフはSB車に搭載されている。
性能上の最高速度は120km/hだが、信号上の問題で現在は90~100km/h(S-togslinje Fでは80km/h)で運行されている[3]。
なお、DSBとデザインを共同設計したJR北海道キハ261系気動車の天井・照明・車内情報表示装置のデザインは本系列のものを範としている。
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SA系の客室。