RD-843ウクライナ製の単ノズル型液体燃料ロケットエンジンである。圧送式サイクルを採用し、燃料にUDMH、酸化剤に四酸化二窒素を使用する。最大5回までの再始動が可能で、ジンバルにより10度までそれぞれの方向に傾ける事が可能である[1]

RD-843
原開発国ウクライナ
初飛行2012年2月13日
設計者ユージュノエ設計局
開発企業ユージュマシュ
目的上段ロケット
搭載ヴェガ
前身RD-869[1]
現況製造中
液体燃料エンジン
推進薬四酸化二窒素[2] / 非対称ジメチルヒドラジン[2]
混合比2.0[1]
サイクル加圧供給式[1]
構成
燃焼室1[1]
性能
推力 (vac.)2.452キロニュートン (551 lbf)[2]
Isp (vac.)315.5秒[1]
燃焼時間最大667秒[2]
寸法
乾燥重量15.93キログラム (35.1 lb)[2]
使用
AVUM

ユージュノエ設計局が旧ソ蓮のICBM R-36(西側ではSS-18 サタンと呼ばれた)の最終段エンジンとして開発したRD-869の燃焼室を流用し、アヴィオのために再設計したものである。 生産はユージュマシュが担当している。RD-843の地上試験は4基のエンジンを用いて74回(点火は140回)実施され、およそ12回の打上げに相当する累計8201秒間燃焼した。2015年5月時点で4回の軌道投入に成功した[1]

現在ヴェガAVUM上段の主エンジンとして使用されている。ドイツ航空宇宙センター-DLRではイタリアと共に精力的にRD-843を代替するエンジンの開発が進められている[3][4]

関連項目

編集

出典

編集
  1. ^ a b c d e f g RD-843”. Yuzhnoye. 2015年5月29日閲覧。
  2. ^ a b c d e Liquid rocket engine RD-843”. Yuzhmash. 2015年5月29日閲覧。
  3. ^ CLARK, S. (2012年2月14日). “Vega launcher program courts German participation”. Spaceflight Now. pp. 1. 2015年5月29日閲覧。
  4. ^ ESA keeps eye on Ukraine crisis as Vega launch nears.”. Flightglobal (2014年4月24日). 2015年5月29日閲覧。

外部リンク

編集