QED 〜flumen〜 九段坂の春
『QED ~flumen~ 九段坂の春』(キューイーディー フルーメン くだんざかのはる)は、高田崇史による推理小説。QEDシリーズの第14作で、シリーズ初の連作短編集である。
QED 〜flumen〜 九段坂の春 | ||
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著者 | 高田崇史 | |
発行日 | 2007年8月 | |
発行元 | 講談社 | |
ジャンル | 推理小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | ノベルス | |
前作 | QED 河童伝説 | |
次作 | QED 諏訪の神霊 | |
コード | ISBN 978-4-06-182544-4 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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出版履歴
編集- 2007年:講談社ノベルス、ISBN 978-4-06-182544-4
- 2011年:講談社文庫、ISBN 978-4-06-276945-7
九段坂の春
編集昭和56年、桑原が中学2年の4月におこった怪死事件。その真相は?
登場人物
編集- 桑原 崇(くわばら たかし)
- 九段坂中学校2年A組。弥生に淡い恋心を抱く。
- 鴨志田 翔一(かもしだ しょういち)
- 桑原と2年間同じクラス。光弘の死を発見する。桑原にジャーナリストになるよう勧められる。
- 五十嵐 弥生(いがらし やよい)
- 九段坂中学の理科教師。28歳。文学に造詣が深い。20歳のころに産んだ子供がおり、旧姓「桜月」。中学を辞任し、家族とともに和歌山へ引っ越した。
- 岩築 竹松(がんちく たけまつ)
- 警視庁捜査一課の刑事。31歳。
- 金森 慎次(かなもり しんじ)
- 警視庁捜査一課警部補。通称「鬼の金森」。
- 落合 光弘(おちあい みつひろ)
- サラリーマン。35歳。千鳥ヶ淵で首を桜の枝で刺され、死亡したところを、翔一に発見される。
- 落合 康美(おちあい やすみ)
- 光弘の妻。落合小児科院長。半年前、強盗に殺される。
- 五十嵐 徹也(いがらし たつや)
- 光弘の弟。弥生の夫。
北鎌倉の夏
編集昭和59年、棚旗奈々、高校1年の8月に起きた、鎌倉宮の幽霊騒動と管理人の変死事件を描く。
登場人物
編集- 棚旗 奈々(たなはた なな)
- 雪ノ下女学院高等部1年生。
- 須藤 真司(すどう しんじ)
- 鎌倉湘南大学付属高校2年。空手部。奈々と何度かお茶をしている。奈良出身。日本史が得意で、歴史学科を目指している。
- 醍醐 将弘(だいご まさひろ)
- 鎌倉湘南大学付属高校2年。空手部。得意技はカウンターの回し蹴り。強そうな見かけによらず、幽霊が苦手。数学者を目指しているらしい。
- 上田 壮(うえだ そう)
- 鎌倉湘南大学付属高校2年。空手部。素早い動きで戦う。九段坂中学卒だった。3年次は桑原の同級生で、その時に交わした会話から、楠木正成の死に疑問を抱く。制服のブレザーが好き。
- 山城 巽(やましろ たつみ)
- 神奈川県警捜査一課警部。沖縄出身。
- 松丸 十三(まつまる じゅうぞう)
- 山城の部下。神経質。会津出身で、あだ名の「丸十」を気に入っていない。「ベイカー街の問題」にも登場。
- 五十嵐 勝(いがらし まさる)
- 鎌倉宮の管理人。見回りの最中、死亡。
浅草寺の秋
編集昭和60年、小松崎、大学1年の10月に起こった心中事件の顛末。
登場人物
編集- 小松崎 良平(こまつざき りょうへい)
- 明邦大学文学部社会学科1年。吾妻橋高校卒。空手部。
- 江川 優里(えがわ ゆり)
- 吾妻橋高校3年。小松崎の彼女。
- 八谷 達也(やつたに たつや)
- 吾妻橋高校OBで、空手部の専属コーチ。全国大会出場経験がある。
- 江川 奈緒美(えがわ なおみ)
- 優里の姉。20歳。付き合っていないはずの真太郎と心中死体となって発見。
- 佐藤 真太郎(さとう しんたろう)
- 25歳。奈緒美と心中していた。
- 岩築 竹松(がんちく たけまつ)
- 警視庁捜査一課警部補。35歳。小松崎の叔父。
- 堂本 素直(どうもと すなお)
- 警視庁捜査一課巡査。岩築の部下。
- 出雲谷 拓蔵(いずもや たくぞう)
- 骨董屋「海妖房」経営。68歳。遠野に在住しているが、出身は浅草。東京にある娘の嫁ぎ先に遊びに来た。
- 鴨志田 翔一(かもしだ しょういち)
- 真土山高校3年。「九段坂の春」にも登場。浅草寺周辺を散策していたときに出雲谷と知り合い、浅草寺・待乳山聖天・庚申待ちについての話を聞く。出雲谷にジャーナリストになるよう勧められる。
那智滝の冬
編集平成3年、御名形、大学院生の1月、大地主の変死体にまつわる事件。真相を御名方が解き明かす。
登場人物
編集- 御名形 史文(みなかた しもん)
- 紀伊和歌山大学大学院生。生薬学や毒物学を学ぶ。
- 福森 麗奈(ふくもり れな)
- 那智女子大学2回生。20歳。史文の従妹。佳勝の遺体の発見者。
- 五十嵐 彩子(いがらし あやこ)
- 那智女子大に進学予定の高校生。佳勝に言い寄られていた。
- 深影 佳勝(みかげ よしかつ)
- 那智勝浦の大地主。42歳。リゾート・マンションも経営している。小舟で海に出たまま、全身を腫れあがらせ、死亡していた。
- 御名形 クリス(みなかた クリス)
- 史文の母。イギリス人。熱田記念病院関係者で、毒草の専門家。「浅草寺の秋」で心中に使われた毒物を特定した。夫は大学教授。
- 高橋 みか(たかはし みか)
- 佳勝の愛人。
- 深影 冴子(みかげ さえこ)
- 佳勝の妻。
- 五十嵐 弥生(いがらし やよい)
- 彩子の母。「九段坂の春」にも登場。
- 五十嵐 徹也(いがらし てつや)
- 弥生の夫。2年前、山道から車で転落死。
- 山野井 豊(やまのい ゆたか)
- 和歌山県警捜査一課警部。