PDC オーダー・オヴ・メリット
PDC オーダー・オヴ・メリット (PDC Order of Merit) は、プロフェッショナル・ダーツ団体の1つであるプロフェッショナル・ダーツ・コーポレイション (PDC) のワールド・ランキング・システムである。 2007 PDC ワールド・ダーツ・チャンピオンシップの後、トーナメントの結果によりポイントを付加していくワールド・ランキング・システムに取って代わり、導入された。
決定方法
編集このオーダー・オヴ・メリットは、ゴルフのPGA ヨーロピアン・ツアーに用いられるものに似ている。 各プレイヤーが、過去2年間に渡って獲得した賞金の多さにより、ランキングが、決定される[1]。
なお、オーダー・オヴ・メリットに反映される賞金と反映されない賞金があるため、各プレイヤーが獲得した賞金は、オーダー・オヴ・メリットの賞金額以上の額となる。
ランキングとテレビ中継されるトーナメント
編集テレビ中継されるトーナメントでも、その結果がランキングに反映されるものと、反映されないものも存在する[1][2]。
ランキングに反映されるトーナメント
以下は、プレミア・イヴェントというトーナメント区分となる。
- UKオープン
- ワールド・マッチプレイ
- ヨーロピアン・チャンピオンシップ†
- ワールド・グランプリ
- ワールド・ダーツ・チャンピオンシップ
- グランド・スラム・オヴ・ダーツ
- プレイヤーズ・チャンピオンシップ・ファイナルズ
ランキングに反映されないトーナメント
注: 国旗は、そのイヴェントの開催国を示す。
† ヨーロピアン・チャンピオンシップは、
毎年違う国で、開催される。
その他の賞金
編集ランキングに反映される賞金
- PDC ProTour
- プレイヤーズ・チャンピオンシップ
- ヨーロピアンツアー
ランキングに反映されない賞金
- 上記以外のトーナメント
- ナイン・ダート・フィニッシュ
予選の免除
編集このランキングは、PDCのプレミア・イヴェントの予選を免除し、自動エントリーを上位プレイヤーに与える役割も、持つ。 特定の時点で条件を満たしているプレイヤーは、それぞれのプレミア・イヴェントにおける自動エントリーを得る[1]。
時点 | 条件 | トーナメント | 自動エントリーの位置 |
---|---|---|---|
1月下旬 | 上位8名 | マスターズ | 第2ラウンド |
次位16名 | 第1ラウンド | ||
2月上旬 | 上位4名 | プレミア・リーグ・ダーツ | リーグ戦 |
3月上旬 | 上位32名 | UKオープン | 第4ラウンド |
次位32名 | 第3ラウンド | ||
次位32名 | 第2ラウンド | ||
次位32名 | 第1ラウンド | ||
7月上旬 | 上位16名 | ワールド・マッチプレイ | 第1ラウンド |
10月上旬 | 上位16名 | ワールド・グランプリ | 第1ラウンド |
12月下旬 | 上位32名 | ワールド・ダーツ・チャンピオンシップ | 第2ラウンド |
現在のPDC オーダー・オヴ・メリット
編集2024年7月21日付。2024年7月3日付からの変更。 PDC ワールドマッチプレー 2024の結果を反映[3]。
順位 | プレイヤー | 賞金 | 順位 | プレイヤー | 賞金 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ルーク・ハンフリーズ | £1,650,750 | 17 1 | ジョシュ・ロック | £384,750 | |
2 1 | マイケル・スミス | £1,064,750 | 18 4 | ジェームズ・ウェイド | £365,750 | |
3 1 | マイケル・ヴァン・ガーウェン | £964,500 | 19 | アンドリュー・ギルディング | £363,750 | |
4 2 | ロブ・クロス | £604,250 | 20 3 | ダーク・バン・デュイベンボーデ | £358,750 | |
5 | ネーザン・アスピナル | £579,500 | 21 1 | ライアン・サール | £352,500 | |
6 2 | ガーウィン・プライス | £533,250 | 22 1 | ゲイリー・アンダーソン | £335,000 | |
7 | デイブ・チズナル | £513,500 | 23 | マーティン・シンドラー | £329,000 | |
8 | ジョニー・クレイトン | £502,500 | 24 1 | ルーク・リトラー | £314,500 | |
9 2 | デーモン・ヘタ | £473,250 | 25 1 | ガブリエル・クレメンス | £295,500 | |
10 1 | ディミトリ・バン・デン・バーグ | £472,750 | 26 | クリストフ・ラタイスキー | £286,750 | |
11 2 | ロス・スミス | £469,250 | 27 | ダリル・ガーニー | £275,000 | |
12 2 | ピーター・ライト | £468,000 | 28 1 | レイモンド・ファン・バルネフェルト | £272,250 | |
13 1 | クリス・ドビー | £424,500 | 29 1 | ブレンダン・ドーラン | £267,750 | |
14 1 | ジョー・カレン | £411,500 | 30 | ホセ・デ・ソーサ | £215,000 | |
15 1 | スティーブン・バンティング | £410,750 | 31 | スコット・ウィリアムズ | £196,500 | |
16 4 | ダニー・ノッパード | £403,500 | 32 | ジャン・ヴァン・ヴィーン | £195,000 |
上記の日付から日数が経過している場合、及び33位以下を閲覧したい場合は、下記を参照されたい。
現在のPDC Ordr of Merit (PDCのウェブサイト)
PDC ワールド・ナンバー・ワン・プレイヤーの変遷
編集前述した決定方法により決めているため、何度も交代する年もあれば、1度も交代しない年もある。今まで、ナンバー・ワンの座を獲得したプレイヤーは、13人である[4]。
交代の年 | 月 | プレイヤー |
---|---|---|
(初代) 1993 | 1 | アラン・ウォリナー=リトル |
1994 | 11 | デニス・プリーストリー |
1995 | 4 | ロッド・ハリントン |
1996 | 8 | フィル・テイラー |
1997 | 2 | アラン・ウォリナー=リトル |
1998 | 8 | ロッド・ハリントン |
2000 | 8 | フィル・テイラー |
9 | ピーター・マンリー | |
2001 | 10 | アラン・ウォリナー=リトル、フィル・テイラー (同時) |
2002 | 1 | アラン・ウォリナー=リトル |
2 | アラン・ウォリナー=リトル | |
5 | フィル・テイラー | |
2003 | 1 | ジョン・パート |
7 | フィル・テイラー | |
2005 | 2 | コリン・ロイド |
2006 | 3 | フィル・テイラー |
5 | コリン・ロイド | |
2007 | 1 | フィル・テイラー |
2008 | 1 | レイモンド・ファン・バルネフェルト |
7 | フィル・テイラー | |
2014 | 1 | マイケル・ヴァン・ガーウェン |
2021 | 1 | ガーウィン・プライス |
2022 | 3 | ピーター・ライト |
7 | ガーウィン・プライス | |
10 | ピーター・ライト | |
10 | ガーウィン・プライス | |
2023 | 1 | マイケル・スミス |
2024 | 1 | ルーク・ハンフリーズ |
以前のワールド・ランキング・システム
編集以前のワールド・ランキング・システムでは、2005年と2006年のほとんどの期間において、コリン・ロイドが、PDCのワールド・ナンバー・ワン・プレイヤーであった[4]。 しかし、その時期のほとんどのプレミア・タイトルは、フィル・テイラーと、レイモンド・ファン・バルネフェルト、そして、ジョン・パートが、獲得していた。 テイラーが全ては参加しないような、あまり権威がなく、テレビ放映されないイヴェントにも、ロイドは、しばしば参加し、その結果、ランキング・ポイントが、蓄積されたためである。
最初のWDC (PDC) ランキング
編集1992年から1994年までに、BDOからワールド・ダーツ・カウンスル (WDC、現在のPDC) が分離した後、WDCは、初開催の1994 WDC ワールド・ダーツ・チャンピオンシップまでに、最初のランキング・リストを作成した。
順位 | プレイヤー | 順位 | プレイヤー |
---|---|---|---|
1 | アラン・ウォリナー=リトル | 16 | ヤン・ホフマン |
2 | ロッド・ハリントン | = | クリス・ジョンズ |
3 | フィル・テイラー | = | ローランド・ショルテン |
4 | ジョン・ロウ | 19 | レイモンド・ファン・バルネフェルト |
5 | マイク・グレゴリー | = | キース・デラー |
6 | ピーター・エヴィソン | 21 | ボビー・ジョージ |
7 | ケビン・スピオレク | 22 | パー・スカウ |
= | デニス・プリーストリー | 23 | ベルント・へベッカー |
9 | ボブ・アンダーソン | = | アンドリー・ウェルジ |
10 | ジョッキー・ウィルソン | = | パスカル・ラバウ |
11 | ジェイミー・ハーヴェイ | 26 | レオ・ローレンス |
12 | エリック・ブリストウ | = | バート・フラールディンガーブルッグ |
13 | クリフ・ラザレンコ | = | トム・カービー |
14 | マグナス・カリス | = | ウェイン・ウィーニング |
= | スティーブ・ビートン | = | マウロ・レディ |
他のオーダー・オヴ・メリット
編集PDCには、メインのPDC オーダー・オヴ・メリットの他にも、オーダー・オヴ・メリットが存在する[5][6][7][8] 。
以下は、現在のものである (全てPDCのウェブサイト) 。
脚注・参照
編集- ^ a b c Revised PDC ProTour Rules PDC
- ^ 基本的に、PDCにおいて全く実績が無いプレイヤーでも、そのトーナメント自体の予選があったり、予選の意味合いも強いプレイヤーズ・チャンピオンシップにおける活躍により参加できる方法があるトーナメントは、ランキングに反映され、他のプレミア・イヴェントにおいて、多大な活躍をしなければ、参加できないようなトーナメントは、反映されない。
- ^ PDC Ordr of Merit PDC
- ^ a b PDC WORLD No 1 REGISTER PDPA
- ^ Players Championship Order of Merit PDC
- ^ UK Open Order of Merit PDC
- ^ European Order of Merit PDC
- ^ North American Order of Merit PDC
外部リンク
編集- PDC Order of Merit PDC (英語)
- PDC Order of Merit Darts Database (英語)
- Professional Darts Players Association (英語)