P450オキシドレダクターゼ欠損症
P450オキシドレダクターゼ欠損症は、副腎酵素欠損症の一つである。
概要
編集P450オキシドレダクターゼ(POR)と呼ばれる酵素の異常により、21-水酸化酵素および17α-水酸化酵素の複合欠損、胎盤のP450arom(アロマターゼ)活性低下がもたらされる場合がある状態である。コレステロール合成にもP450が関与し、細胞内コレステロールが減少すると様々な骨奇形を合併することがある。Antley-Bixler症候群でステロイドの産生異常があり、頭蓋骨早期癒合症などの多発奇形をともなうようなケースは、PORの異常による。
治療
編集グルココルチコイド低下は、グルカゴン・アドレナリン・成長ホルモン低下をもたらす可能性があり、P450オキシドレダクターゼ欠損症の治療には、グルココルチコイドが用いられる。グルココルチコイドは、糖質コルチコイドとも呼ばれる、副腎皮質ホルモンの一グループである。その種類にはコルチゾール、コルチコステロン、コルチゾンがある。グルココルチコイドは、タンパク質を糖化して血糖値を上昇させ、またグルカゴン、アドレナリン、成長ホルモンに対して許容作用をもたらして、これらのホルモンの働きを起こす。
関連項目
編集外部リンク
編集- 7.P450 Oxidoreductase 欠損症 - 厚生労働省科学研究費補助金難治性疾患克服に関する調査研究 副腎ホルモン産生異常に関する調査研究
- 先天性副腎皮質酵素欠損症 POR欠損症(指定難病81) - 難病情報センター