Nuke(ヌーク)はThe Foundry社が販売するノード・ベースのデジタル合成ソフトウェア。映画やテレビのポストプロダクションに使用される。クロスプラットフォームに対応しており、WindowsMacLinuxで利用可能である。Nukeの上位版としてNukeXと、横編集にも対応するNuke Studioが存在する。また、非商用版が無料頒布されている。

Nuke
開発元 The Foundry Visionmongers Ltd.
最新版
13.0v4 / 2021年7月28日 (3年前) (2021-07-28)
対応OS Linux, Mac OS X, Microsoft Windows
種別 ビジュアル・エフェクツ
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト Nuke
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Nukeのユーザーにはデジタル・ドメインウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオブリザード・エンターテイメント[1]ドリームワークス・アニメーション[2]フレームストア[3]ソニー・ピクチャーズ アニメーションWETAデジタル[4]インダストリアル・ライト&マジック[5]などがいる。また、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』『キング・コング』『ジャンパー』『アイ,ロボット』『バイオハザードIII』などの作品で使用されている。

歴史

  • 1993年、デジタル・ドメインのBill Spitzakによってインハウス・ツールとして開発された。当初のNukeは同じくデジタル・ドメインでBill Spitzakが開発したFLTKツールキットを使用しており、その後FLTKは1998年にGNU LGPLライセンスのもとに公開された。デジタル・ドメインではその後Nukeは10年以上使用され、約40作の大作映画や数百のCMのVFX制作に使用された。
  • 2001年、アカデミー科学技術賞を受賞。
  • 2002年、デジタル・ドメインの子会社であるD2ソフトウェア社によって初めて一般に販売された。[6][7]
  • 2005年11月、D2ソフトウェア社はNuke 4.5をリリース、新しい3Dシステムを導入。[8]
  • 2007年、ロンドンのプラグイン開発会社であるThe Foundry社がD2ソフトウェア社からNukeの開発及び販売を引き継いだ。[9] The Foundry社は2007年1月にNuke 4.7を発売した。[10]
  • 2008年、Nuke5を発売。ユーザインターフェイスをQtに変更、Pythonスクリプトを導入、また立体視ワークフローを導入した。[11]
  • 2009年、Nuke 6.0とNukeX 6.0を発売。NukeXはマッチムーブのための新しい3Dカメラトラッカー機能やレンズディストーションツールが追加され、The Foundry社の実写合成のためのプラグインセット・Furnace Coreも導入された。
  • 2010年、Nuke/NukeX 6.1を発売。
  • 2010年12月、Nuke/NukeX 6.2発売
  • 2011年、Nuke/NukeX 6.3を発売。NukeXでは3D パーティクル、プラナー(平面) トラッカー やPixar RenderMan Pro Serverのサポートが追加された。
  • 2012年11月5日、7.0を発売。
  • 2013年12月5日、8.0を発売。
  • 2014年11月17日、9.0を発売。
  • 2016年4月27日、10.0を発売。
  • 2016年12月7日、10.5を発売。
  • 2017年7月24日、11.0を発売。LiveGroupノード、NukeXでは新しいLensDistortionノードが追加された。
  • 2017年12月7日、11.1を発売。ローカライゼーション機能が改善された。Profileノードが追加され上流のパフォーマンスデータを取得して、新しいProfileタブのUIで結果を確認できるようになった。
  • 2018年7月17日、11.2を発売。ノードの検索機能の更新、ユーザーノブをドラッグで追加、削除、別のノードへコピーする機能が追加された。
  • 2018年12月13日、11.3を発売。LiveGroupノードの機能が拡張された。パーティクルシミュレーションのパフォーマンスが改善された。
  • 2019年9月27日、12.0を発売。Edge Extendノード、Inpaintノード、Grid Warp Trackerノードが追加された。EXRの読み込み、書き出しのパフォーマンスが向上し、OCIOロールがサポートされた。
  • 2020年2月19日、12.1を発売。

Nuke Studio

Nuke Studio はNukeの最上位版であり、NukeXの機能とオンライン編集ソフトであるHieroの機能を兼ね備えたものとなっている[12]

Nuke Non-Commercial / Education Collective

Nuke Non-Commercial はNukeの非商用版であり、無料頒布されている[13]。この非商用版にはNuke、NukeX、Nuke Studioの三つが含まれている[13]。サードパーティ製プラグイン未搭載、書き出しノード無効化などの制限が存在するものの、ウォーターマークが挿入されず、Full HD (1080p) までの出力が可能となっている[13][14]

なお、学習向けとしてNuke StudioやModoなどをセットにした安価なEducation Collectiveも存在する[15]。Education Collectiveは出力制限無く使うことが可能となっている[15]。学生は初年無料[15]

プラグイン

脚注

  1. ^ [1]
  2. ^ NUKE is the purrfect partner for DreamWorks Animation”. The Foundry. 2017年12月16日閲覧。
  3. ^ NUKE helps Framestore make history on Oscar winning Lincoln”. The Foundry. 2017年12月16日閲覧。
  4. ^ Weta Digital Purchases Site License Of Nuke”. 2017年12月16日閲覧。
  5. ^ Industrial Light & Magic (ILM) Purchases Nuke Site Licence”. 2017年12月16日閲覧。
  6. ^ “Digital Domain Nukes market”. Hollywood Reporter. (2002年7月12日). http://www.hollywoodreporter.com/hr/search/article_display.jsp?vnu_content_id=1540884 
  7. ^ "Digital Domain launches software unit"”. AllBusiness.com (2002年10月10日). 2008年6月20日閲覧。
  8. ^ “D2 ships Nuke v4.5 Compositor with image-based Keyer and new Interface.”. (2005年12月1日). http://features.cgsociety.org/story.php?story_id=3271 
  9. ^ “D2 Software's Nuke Acquired by The Foundry”. (2007年3月10日). http://www.fxguide.com/article407.html 
  10. ^ “Nuke Version 4.7 Released”. fxguide.com. (2007年10月4日). http://www.fxguide.com/qt/49/nuke-version-47-released 
  11. ^ “3D stereo workflow, new U/I & Python scripting are the highlights”. Digital Producer Magazine. (2007年9月14日). http://digitalproducer.digitalmedianet.com/articles/viewarticle.jsp?id=183309 
  12. ^ The Foundry announces Nuke Studio CG Channel 2014年4月8日
  13. ^ a b c Nuke Non-Commercial is now free to download CG Channel 2015年4月14日
  14. ^ Q100427:Nuke Non-Commercialの制限事項は何ですか Foundry
  15. ^ a b c Foundry makes its software free to students for a year CG Channel 2018年10月9日
  16. ^ The Foundry ships Ocula 4 CG Channel 2014年6月6日
  17. ^ The Foundry ships Cara VR CG Channel 2016年7月6日

外部リンク