No Limit打線
2008年の埼玉西武ライオンズの打線の愛称
概要
編集埼玉西武ライオンズの2008年のスローガンである(限界を決めないという意味の)No Limit!がそのまま打線の愛称になった[1]。
2008年の西武は前年の4番打者アレックス・カブレラ、5番打者和田一浩が抜ける危機的状態であり、シーズン前の下馬評も優勝を予想する者は岩本勉を除けば皆無であり、前年26年ぶりにBクラスに落ちたこともあり最下位予想もあるほどであった。
しかし、新たに就任した大久保博元打撃コーチの発案によるアーリーワークをはじめとした練習方法が若い選手の多いチームの力を伸ばすことに成功する。その結果、当時12球団でダントツの198本塁打、715得点を記録するなど1年で12球団1の強力打線に変貌をとげた。さらに、107盗塁も12球団中2位、打率.270も同3位になるなど決して本塁打だけに頼る打線ではないことを証明して見せ、4年ぶりのリーグ優勝、日本一、初のアジア一に輝いた。
布陣
編集打順 | 守備 | 選手 | 打席 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 二 | 片岡易之 | 右 | .287 | 4 | 46 | 50 | 最多安打、盗塁王、ベストナイン(二) |
2 | 左 | 栗山巧 | 左 | .317 | 11 | 72 | 17 | 最多安打、ベストナイン(外) |
3 | 遊 | 中島裕之 | 右 | .331 | 21 | 81 | 25 | 最高出塁率、ベストナイン(遊)、ゴールデングラブ賞(遊) |
4 | 一 | クレイグ・ブラゼル | 左 | .234 | 27 | 87 | 0 | |
5 | 右 | G.G.佐藤 | 右 | .302 | 21 | 62 | 1 | |
6 | 三 | 中村剛也 | 右 | .244 | 46 | 101 | 2 | 本塁打王、ベストナイン(三) |
7 | DH | 石井義人 | 左 | .278 | 4 | 29 | 0 | 主に相手先発投手が右の時 |
後藤武敏 | 右 | .301 | 12 | 27 | 0 | 主に相手先発投手が左の時 | ||
8 | 捕 | 細川亨 | 右 | .238 | 16 | 58 | 0 | ベストナイン(捕)、ゴールデングラブ賞(捕) |
9 | 中 | ヒラム・ボカチカ | 右 | .251 | 20 | 47 | 3 |
※太字はリーグトップ
チーム三振数こそ12球団トップの1093個を数えてしまい、特に本塁打王の中村は162個も喫するなど三振が多かったが、二桁本塁打を超えた選手が8人、盗塁も1~3番の3人で約100個を数え、機動力と長打力を兼ね備えた打線であった。
選手 | 守備 | 打席 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
赤田将吾 | 外 | 両 | .244 | 2 | 13 | 2 | 怪我で長期離脱もポストシーズンは主に9番で活躍 |
佐藤友亮 | 外 | 右 | .302 | 1 | 11 | 4 | G.G.佐藤離脱の穴を埋めアジアシリーズではMVP |
平尾博嗣 | 内 | 右 | .258 | 2 | 9 | 1 | 8月に代打・サヨナラホームラン、日本シリーズ優秀選手賞 |
江藤智 | 内 | 右 | .206 | 7 | 17 | 0 | 低打率も7本塁打 |
記録
編集- 5試合連続3本塁打以上(パ・リーグタイ記録)
- 日本シリーズ7試合連続本塁打(新記録)
関連項目
編集脚注・出典
編集- ^ “西武プロ野球タイ5戦連続3発以上”. 日刊スポーツ. 2017年1月31日閲覧。