N重インスペクション
N重インスペクション(英語: N-Fold inspection)、またはN重レビューとは、ソフトウェア開発プロジェクト、システム開発におけるソフトウェアインスペクション、ソフトウェア・ピアレビューの技法の1つ。
同一の成果物、ドキュメントに対し、異なるメンバーで構成されるグループや異なる観点によるインスペクション、レビューを行う[1]。指摘結果は後にグループ間で共有する必要がある[2]。
利点としては、指摘の網羅率が高くなることが挙げられる[1]。
欠点としては、複数回のインスペクション会議、レビュー会議を実施する必要があるため、時間や人的資源といった実施コストが高くなること、指摘結果をグループ間で共有するために取りまとめるコストが掛かることが挙げられる[2]。
参考文献
編集- Johnny Martin(ミネソタ大学ツインシティー校); W. T. Tsai (2 1990). “N-Fold inspection: a requirements analysis technique”. Communications of the ACM (Association for Computing Machinery(ACM)) Vol.33 (No.2): 223-232. doi:10.1145/75577.75587.
- 森崎修司「ソフトウェアインスペクションの動向」『情報処理』50(5)通号531、情報処理学会、オーム社、2009年5月、377-384頁、ISSN 0447-8053。
- 森崎修司『間違いだらけの設計レビュー: なぜ重大な問題を見逃すのか?』日経BP、2014年。ISBN 978-4-8222-7705-5。