メタルギアソリッド2
『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ』(メタルギアソリッドツー サンズ・オブ・リバティ、METAL GEAR SOLID 2: SONS OF LIBERTY、略称: MGS2)は、コナミコンピュータエンタテインメントジャパンが開発したステルスゲームである。世界で700万本を達成するシリーズ最高の売り上げとなっている。
ジャンル | タクティカル・エスピオナージ・アクション |
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対応機種 |
PlayStation 2 Xbox、Microsoft Windows(サブスタンスのみ) PlayStation 3、Xbox 360、 PlayStation Vita (HDエディション) PlayStation 4、PlayStation 5、Xbox Series X/S、Nintendo Switch、Steam(MASTER COLLECTION版) |
開発元 |
コナミコンピュータエンタテインメントジャパン(PS2, Xbox) サクセス(Microsoft Windows) HDエディション 小島プロダクション、Bluepoint Games (PS3・Xbox 360・PS Vita版) ARMATURE STUDIO(PS Vita版のみ) |
発売元 | コナミ |
プロデューサー | 小島秀夫 |
ディレクター | 小島秀夫 |
デザイナー | 小島秀夫 |
シナリオ | 小島秀夫、福島智和 |
音楽 | 日比野則彦、ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ |
美術 | 新川洋司 |
シリーズ | メタルギアシリーズ |
人数 | 1人 |
メディア | DVD-ROM |
発売日 |
サンズ・オブ・リバティ: 2001年11月14日 2001年11月29日 2002年3月8日 サブスタンス: 2002年12月19日 2003年3月3日 2003年3月28日 Xbox: 2002年11月5日 2003年3月7日 Microsoft Windows: 2003年3月27日 2003年3月28日 HDエディション: 2011年11月23日 MASTER COLLECTION版: 2023年10月24日 |
対象年齢 |
CERO:C(15才以上対象) CERO:D(17才以上対象)(MASTER COLLECTION版) ESRB:M(17歳以上) BBFC:15 |
コンテンツアイコン | CERO:セクシャル、暴力(MASTER COLLECTION版) |
売上本数 |
約87万本[1] 約700万本[2] |
その他 |
サンズ・オブ・リバティ: 限定版あり HDエディション: 『メタルギアソリッド3』と共に収録(ディスク版のみ。ダウンロード版は個別で購入可能) |
概要
編集メタルギアシリーズ第4作目にあたる。また、メタルギアソリッドシリーズとしては第2作目である。
テーマ
編集物語のテーマは「ミーム(文化的遺伝子)」。PlayStation 2の最初期に当たる2001年の作品でありながら、インターネット社会におけるポスト真実、監視社会、情報統制、インフォデミックの問題を予見したような物語となっている。前作までのように単に任務が与えられて遂行するだけではなく、本作では情報錯綜[注 1]の渦中で次々と明らかになる事実により任務の目的が揺らぐため、プレイヤーも疑心暗鬼になりながらゲームを進める事になる。この作品で提示された謎は『メタルギアソリッド4』で解決することになる。本作に登場するサイファーは現実の2007年や2009年では実戦投入されず、その後は急速に陳腐化してしまったが、ドローンなどの無人兵器の氾濫による問題もいち早く描かれていた。
業界への影響
編集悲劇的なだけでなく、それまでのどのゲームとも異なっており、何百万人ものプレイヤーに衝撃を与えた。最初のポストモダンのゲームと言われ、錯綜するストーリーと不条理なキャラクターによる個人の忠義と真実というテーマは「メタルギアソリッド3」に引き継がれたが、「killer7」のディレクター須田剛一など他のクリエイターにも影響がみられる[3][4]。ポスト真実の未来を予見したとも言われ、当時Facebookは存在していなかったが、そのニュースフィードのアルゴリズムがもたらすものが描かれていた[5]。明らかになった敵は物理的なロボットなどではなく、デジタル化の進行によるミームの飽和と劣化から人類を守るため世界の情報を検閲・操作するAIである[5]。ビデオゲームの芸術表現の一例としてもよく言及される[6]。
改良点
編集今作からプラットフォームをPlayStation 2に移行し、記憶媒体としてDVD-ROMを採用したことで、グラフィックやシステム面での性能が向上した。下記が前作からの大きな改善点である。
- 60fps化によるダグラス・トランブル効果(45fps以上で動画が滑らかに見える手法)を実現させた[7]。物語が一応の完結を迎える「メタルギアソリッド4」までのオリジナル版で60fpsを実現していたのは、後にも先にも本作のみである。
- ポリゴンデモムービーを挿入することができ、プレイヤーが選択した装備品などを反映しながら映画のような演出も可能になった[注 2]。
- 巨大な構造物の描写が可能になり、遠くの建造物に行くことも可能であるなど、空間のリアリティは格段に向上した。特にプラント編で顕著であり、遠くに霞んで見えるプラントは物語のスケールの大きさを感じさせ、プラント上から見る海上のオイルフェンスは、足がすくむほどの恐怖感を与えている。前作までの南から北に向かうだけの一方向性だったステージ進行と打って変わって、巨大なステージを行ったり来たりして攻略する多方向性が実現したり、主観操作による遠距離の射撃が可能になった点で、ゲーム性にも大きな変化が現れた。
- 3DCGモデルのポリゴン数を抑え、ライティングにPlayStation 2の計算能力を大きく割り当てて制作されており、「ミドルポリゴン」を自称している。この制作方針により、美麗な色彩が実現し、ゲーム内の場面に応じた雰囲気や空気感の演出に成功している。
- メタルギアシリーズで初めてドルビーデジタル 5.1chを採用した作品でもある。PlayStation 2版はオープニングデモムービーとエンディングデモムービーのみ対応し、本作のHDエディション(PS3・Xbox 360)と海外のみで発売された初代Xbox版サブスタンスはゲームプレイ中も含む全編5.1chサラウンド対応である。HDエディションは、ドルビーデジタル、リニアPCM、DTSの5.1ch対応。
ゲームシステム
編集基本的に前作を踏襲するが、主観視点で武器を扱える、倒れた相手を抱きかかえて引きずる、敵をホールドアップさせるといった新要素が盛り込まれた。
武器及び装備品の選択画面も変更され、前作のL字型メニューから種類を縦に配置し、それぞれが横に展開する階層型を採用した。
麻酔銃(狙撃ライフル含む)と日本刀の「みね打ち」(突きを除く)が導入され、これを活用することで敵をボスも含め、スコア上は一人も殺さずにゲームを進めることができる。敵の殺害数はゲームクリア後の評価の一つとして表示されるため、いかに少ない殺害数でクリアできるかに挑むこともできる。
ストーリー
編集プロローグ
編集本作は「タンカー編」と「プラント編」の2部構成になっており、それぞれ年表では「マンハッタン沖タンカー沈没事件」、「ビッグ・シェル占拠事件」と呼ばれる。
- マンハッタン沖タンカー沈没事件
- シャドー・モセス島事件から2年後の2007年。シャドー・モセス島事件を生き延びたリボルバー・オセロットは核搭載二足歩行戦車「メタルギア」の技術情報を闇市場へ流し、世界中でメタルギアの亜種が誕生していた。反メタルギア財団「フィランソロピー」のエージェントとしてメタルギアの破壊活動を続けていたソリッド・スネークは、アメリカ海兵隊がメタルギアの亜種に対抗すべく開発した、水陸両用型の新型メタルギア・RAYが演習のために極秘裏に輸送されるという情報を入手し、その調査のため、アシスタントのオタコンと通信をしつつ、輸送用の偽装タンカーに単身潜入を開始する。
- ビッグ・シェル占拠事件
- マンハッタン沖タンカー沈没事件から2年後の2009年4月29日。事件によって流出した多量の原油を処理するべくマンハッタン沖に建設された巨大海上除染施設「ビッグ・シェル」が、「サンズ・オブ・リバティ」を名乗るテロリスト集団に占拠された。施設の視察に訪れていたアメリカ大統領等を人質に取り、彼らが要求したのは現金300億ドル。要求を呑まない場合、ビッグ・シェルを爆破すると通告してきた。もしビッグ・シェルが爆破されれば、ビッグ・シェルが処理を行っている原油に引火してマンハッタン湾が火の海になるばかりか、海水殺菌に使用されている塩素系薬物も炎上することでダイオキシン類を始めとする大量の有毒物質が発生し、マンハッタン湾が向こう数百年死の海と化す恐れがあった。人質の救出とテロリストの武装解除のため、FOXHOUNDの新人隊員である雷電は、ビッグ・シェルへ単身潜入を開始する。
ゲーム難易度
編集『インテグラル』に引き続き、今作でも難易度が設定できる。難易度によって、装備品・弾薬の最大所持数・敵兵やボスの耐久力・巡回ルート・血の量・達成しなければならない目標が変化する。
本作では初めてゲームをプレイする際に、「アクションゲームが得意か」や「前作を知っているか」といった質問が行われ、選択した内容によっては高難易度が選べない場合がある。サブスタンスの場合、全ての難易度共通で、日本版と比べて監視カメラの台数が多くなっている。難易度ごとの強弱・大小の比較は、NORMAL(日本版HARD)を基準として表記。
どの難易度でもレーダーをオフにすることが可能。この設定だと、ノードにアクセスしてもソリトンレーダーが表示されなくなる。また、HARD以上の難易度では敵兵に見つかるとゲームオーバーになる設定が選択可能になる。
派生版
編集メタルギアソリッド2 サブスタンス
編集2002年12月19日に発売された拡張版。日本語音声から日本語字幕付きの英語音声に変わり、新たな難易度とモードが追加されている。このほか、赤外線ゴーグルの画像が温度変化に合わせたサーモグラフ状になる、出血表現が増えるなどの変更点がある。
MISSIONS
編集ステージクリア型のモード。仮想訓練を模したVR MISSIONS(全350種類)と、本編のステージを利用したALTERNATIVE MISSIONS(全150種類)がある。
開始時にプレイヤーはいずれかのキャラクターを選択し、キャラクターによってVR訓練の内容が変化する。条件を達成すると使用できるキャラクターが増える。
また、ミッションの多くは制限時間があり、これが過ぎるとゲームオーバーになる。
- 雷電
- スニーキングスーツを着た雷電。スネークと同じく最初から出現している。
- 忍者雷電
- 『メタルギアソリッド』に登場する「忍者」の姿をした雷電。一定条件を満たすと選択できる。ブレードを標準装備している。
- X雷電
- 一定条件を満たすと選択できる、全裸の雷電。ステージ数は一つのみ。ミッション名がスニーキングからストリーキングと変化し、敵に発見されるとパトカーのサイレンが鳴り響いて失敗となる。
- スネーク
- スニーキングスーツを着たスネーク。雷電と同じく最初から出現している。
- プリスキン
- イロコィ・プリスキンの姿と装備をしたスネーク。一定条件を満たすと選択できる。
- タキシードスネーク
- タキシードを着ているスネーク。一定条件を満たすと選択できる。
- スネーク (MGS1)
- 『メタルギアソリッド』のスニーキングスーツを着ているスネーク。一定条件を満たすと選択できる。
- SNEAKING MODE
- 潜入モード。敵に見つかるとミスになる。
- WEAPON MODE
- 武器の練習モード。指定された武器でターゲットを破壊する。
- FIRST PERSON VIEW MODE
- 一人称視点でプレーするモード。
- VARIETY MODE
- 様々な特殊な訓練をするモード。前作に続き怪獣ゲノラが登場する他、メカゲノラとゴルルゴンが登場する。
- BOMB DISPOSAL MODE
- 爆弾解体モード。
- ELIMINATION MODE
- 敵兵排除モード。敵をすべて倒すとクリア。
- HOLD UP MODE
- 敵をすべてホールドアップさせるモード。敵に見つかるとゲームオーバーになる。
- PHOTOGRAPH MODE
- 写真撮影モード。指定された写真を撮影する。
SNAKE TALES(スネーク テイルズ)
編集スネークが主人公の外伝で、ステージはタンカーやビッグシェルなど本編のものだが、パラレルワールドの設定になっていて物語につながりは無い。デモシーンは用いられず、ストーリーの合間合間に文章パートが入る。キャラクターの言動がコミカルなものに変更されるなど、登場人物の性格設定も一部変更されている。エピソードは5種類あり、それぞれの頭文字を並べると、A,B,C,D,Eのアルファベット順になる。プレイヤーの行動によってシナリオが分岐するポイントがある。難易度は本編のNORMAL準拠だが、一部を除いてソリトンレーダーが常時OFF、初期装備に麻酔銃がないなど、やや高難易度になっている。
- A WRONGDOING(犯罪)
- ビッグシェルがファットマン率いるテログループに占拠された。要求は30億ドルと20の要求。スネークはビッグシェルに乗り込み、囚われの身のエイムズとジェニファーに接触し、テロリストの武装解除を目指す。
- BIG SHELL EVIL(ビッグシェルの怪物)
- ビッグシェルで謎の怪死事件が相次ぎ、オタコンからビッグシェルに勤める妹のエマを連れて来てくれと頼まれる。
- CONFIDENTIAL LEGACY(秘密の遺産)
- ロイ・キャンベル大佐からの依頼でメリルに接触するため、ゴルルコビッチの私兵隊に占拠されたタンカーに降り立つ。
- DEAD MAN WHISPERS(死者は囁く)
- スコット・ドルフ率いるSEALs チーム10のビッグシェル演習中にヴァンプが暴走し、仲間たちを殺害し始める。同じくビッグシェルに居たスネークはヴァンプの制圧を図る。
- EXTERNAL GAZER(外部からの監視者)
- ある日、「ビッグシェルに怪獣ゴルルゴンが現れる」という新聞記事を見たメイ・リンとオタコンは、一攫千金のため無理矢理スネークを調査に向かわせる。分岐点の無い一本道のシナリオである。コメディ要素を含みつつ、平行世界を軸に展開するSF的な内容となっている。
SKATEBOARDING
編集ミニゲーム。ビッグシェルを舞台にスケートボードに乗って得点を競い、指定されたミッションをクリアしていく。
メタルギア ソリッド HD エディション
編集2011年11月23日発売のPlayStation 3版およびXbox 360版、2012年6月28日発売のPlayStation Vita版。『メタルギアソリッド2』および『メタルギアソリッド3』の移植版を収録。PS3版にはゲームアーカイブス版メタルギアソリッドの無料ダウンロードコードを同梱[8]。
サブスタンスと同等の仕様で、サブスタンスの追加要素も含め全編が日本語音声となっている。このため、数は少ないが、新録された音声もある。サブスタンスに収録されていた「VR MISSIONS」「ALTERNATIVE MISSIONS」「SNAKE TALES」も収録されている(「SKATEBOARDING」は削除)。
登場人物
編集主人公の変更
編集本作においてもスネークが主人公であると思われており、予告ムービー等でもスネークが主人公であるような描写がなされていたが、発売一週間前に雷電の存在が発表された[9]。シリーズの主人公であるソリッド・スネークを操作できるのは、序章に当たる「タンカー編」のみで、本作のメインとなっている「プラント編」での操作キャラクターは雷電のみであるため、彼が実質的な主人公となった。
小島が雷電を主人公に据えた理由として「若い女性を新たにファン層に取り込みたかった」「女性モニターに『おじさんばかりが出てくるゲーム』と言われたから」と語ったインタビューの映像が入った特典DVDが出されたのち、「MGSはそんな軟派なゲームじゃない」とする意見も出たが、小島本人はインタビュー向けの冗談であり、真意は「新兵の目線で、客観的に老兵であるスネークを見せたかった」「歴戦の勇士(=スネーク)が毎回1からやり直すシチュエーションになるのはおかしいと思ったから、新しい主役を立てようという発想が出てきた」との趣旨を語っている。他にも「サービスを提供してなんぼ」「お客さんにびっくりしてもらおうと思ったから」などの理由も挙げている。
これに絡めて『サブスタンス』では、スネークが主人公のサブストーリーの「SNAKE TALES」が用意され、その中で雷電に対する自虐的な内容がある。続編の『メタルギアソリッド3』では、容姿が雷電そっくりの「ライコフ少佐」というキャラクターや彼に変装するためのマスクを登場させ、スネークがライコフ少佐に変装した後に通信を行うと、雷電への批判に関したやりとりが行われたりする。また2005年の東京ゲームショウにて『メタルギアソリッド4』の前座として、4の主役になるために、雷電が過去へビッグ・ボスを倒しに行くが災難に見舞われるというストーリーの特別映像METAL GEAR RAIDEN -SNAKE ERASER-(『サブシスタンス』にて閲覧可能)が上映され、映像中の音声として、雷電へのブーイングが起きる仕掛けになっている。
しかし、新川洋司は『メタルギアソリッド4』の特典映像において「(主役を雷電にしたことに対する批判は)分からなくもないが、MGS4を観れば分かるように、雷電を登場させたことを失敗だったとは全く思っていない」という旨の発言をしている[10]。
備考
編集- 本作の開発中に、『メタルギアソリッド』『スナッチャー』『ポリスノーツ』といった歴代の小島秀夫監督作品に数多く出演していた声優・塩沢兼人が他界している。これを悼んだ小島は追悼の意味を込めてシナリオの一部を変更し、『メタルギアソリッド』に出演した際の塩沢の声をデジタル編集することで再登場(ライブラリ出演)させた。
- 本作の終盤には、予定されていたシーンをカットした箇所がある。マンハッタン沖に緊急浮上したアーセナルギアが暴走したところで場面が切り替わってから雷電とソリダスがフェデラルホールの屋根上に落下して対峙するシーンの間に「暴走したアーセナルギアがマンハッタンのビル街に突っ込むシーン」があったが、このシーンがまさに航空機が高層ビルに突っ込んだアメリカ同時多発テロ事件(9・11事件)を連想させるためカットされた[11]。事件発生時、ゲームはほぼ完成し発売を待つのみの段階であったが、この事件の影響を考慮し発売中止も考えられたという。メイキングソフトである『ザ・ドキュメント・オブ メタルギアソリッド2』では、世界貿易センタービルが存在している開発画面が公開されている。事件の規模は世界的にも大々的に取り上げられるほどまでに大きくなっていき、『サブスタンス』『HDエディション』にもこのシーンは追加されていない。
- 本作のプロモーションで発した、ソリッド・スネークを演じる大塚明夫の「待たせたな!」という台詞は、大塚本人の決め台詞のように扱われることもあり、メタルギアとはまったく関係ない別のアニメのプロモーションで、「待たせたな!」と言っているシーンがある。これはDVD版特典映像として収録され、市販されている。また、その後のメタルギアシリーズでもソリッド・スネークやネイキッド・スネーク(若い頃のビッグボス)によるセルフパロディ、決め台詞的に使われている。
- 当初は『MGS3』と題して発売される予定で、経緯が『ザ・ドキュメント・オブ メタルギアソリッド2』に収録されている。
- プラント編が実質上本編の中心であったために、「プラント編のスネーク」の存在が期待されたが、結局実現はしなかった。小島は事前にラジオ等で公言していた通り、『バンドデシネ』で、プラント編でのスネークの活躍を中心に据えたストーリーを公開している。
- 2008年6月、「PlayStation 2で最も売れたステルスゲーム」としてギネス世界記録「GAMER'S EDITION 2008」に認定された[12]。
- PlayStation 2版メタルギアソリッド2限定版付属冊子内イラストは『サンダーバード』やバンダイ模型のプラモデルの箱絵を手がけるイラストレーター小松崎茂がデザインした物だが、小松崎茂にとっての商業イラストはこれが遺作となった。
- プラント編は、メタルギアシリーズの原案となった映画『ニューヨーク1997』を模したシナリオとなっている。
- 本作では、シリーズで唯一獲得称号やリザルトがゲーム中表示されず、代わりにパスワードが表示されるので、当時のKCEJの専用サイトにアクセスしパスワード入力してやっと確認できる仕様であった(現在ではサイトは消滅している)。『HDエディション』ではクリア後に獲得称号やリザルトが表示されるようになっている。
- 本作プラント編のボス戦BGM『Yell Dead Cell』は、スネークがゲスト出演したWii用ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズX』にて、シャドーモセス島ステージのBGMに原曲のまま使用されている。
小説版
編集- メタルギア ソリッド2 サンズ オブ リバティ
- 2011年2月25日に角川文庫より発売。執筆は007シリーズのレイモンド・ベンソン。訳者は富永和子。ISBN 978-4-04-276704-6。
- 前作・小説版『メタルギア ソリッド』の続編。前作同様、ゲーム本編の内容に忠実なノベライズ作品。
- 前作に比べ、日本語訳が原作に近いものになっている。
- メタルギア ソリッド サブスタンスII -マンハッタン-
- 2015年9月24日に角川文庫より発売。著者は野島一人(矢野健二)。ISBN 978-4-04-103229-9。
- 『メタルギアソリッドV』との連動企画で発行された小説の第2弾であり、『メタルギア ソリッド サブスタンスI -シャドー・モセス-』の続編。
- 前作同様、マンハッタンに住む一人の少年が語り部であるが、本作において「プラント編」の出来事はリアルタイムに起きている事件として進行する。こちらも基本的に原作に忠実である。
コラボレーション
編集- ガーコ
- 人形が登場。
- Gackt
- CMに登場。ゲーム内では「Gackt」名義のドッグタグを下げている兵士がいる。プラント編序盤の名前入力場面で「Gackt」と入力すると、誕生日がGacktと同じになる。
- BEMANIシリーズ
- 『beatmania 6thMIX+CORE REMIX』(PS用ソフト)にボス戦の曲が「MGS2 mission R」として収録されている。この曲は後に、『beatmania THE FINAL』(アーケード版)・『Dance Dance Revolution FESTIVAL』(PS2用ソフト)にも収録。
- EVOLUTION SKATEBOARDING エボリューション スケートボーディング(PS2・GC用ソフト)
- スネーク・雷電・敵兵(2パターン)がゲスト出演、ビッグシェルの一部をステージとして収録、本作メインテーマをアレンジしたBGMを収録。『サブスタンス』に収録された「SKATEBOARDING」同様、キャラクターのボードさばきを見ることができる。
- ドリームミックスTV ワールドファイターズ(PS2・GC用ソフト)
- 隠しキャラクターとして、スネークが本作と同様の衣装(MGS2、プリスキン、タキシード、MGS1)で参戦。また、隠しステージとしてビッグシェルの連絡橋で戦う「シェル連絡橋」も登場する。
- しいなまお・望月さや
- 本編でのグラビアポスターの女性。ゲーム中に、しいなの映像が流れる場面もある。またこれとは別に、サブスタンス・HDエディションの「MISSIONS」モード内「PHOTOGRAPH MODE」では、ゲームの発売当時に活躍したグラビアアイドルのポスターが多数登場している(サブスタンスとHDエディションでは、同じミッションでもポスターの人物が異なる)。
使用された歌曲
編集- 『Can't Say Goodbye To Yesterday』 / キャリー・ホワイト
関連項目
編集- ザ・ドキュメント・オブ メタルギアソリッド2 - 本作の設定資料集ソフト。
- 核兵器
- サイボーグ
- ミーム
- フェデラル・ホール - 最終決戦の舞台。
- 自由の息子達 - アメリカ独立戦争以前の史実。愛国者(Patriot)が自由の息子達(Sons of Liberty)と名乗った。
- ジョン・カーペンター - 映画監督。本作の限定版パンフレットにコメントを寄せた。作品ニューヨーク1997は小島秀夫自身がメタルギアシリーズの参考にしたと述べている[注 3]。本作の舞台をニューヨークにしたのは、「スネークを再びニューヨークに帰す」というオマージュの意味もあると語っている[13]。
- 2000年問題
- キングコング
脚注
編集出典
編集- ^ Vgchartz
- ^ Big Gaz. “Metal Gear Solid 3 Exclusive For Sony”. GamePlanet. August 2, 2003時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月19日閲覧。
- ^ KOJIMA'S LEGACY Ziff Davis
- ^ Metal Gear Solid 2: Sons of Liberty as a Post-Modern Tragedy
- ^ a b “Flashback: How 'Metal Gear Solid 2' Foretold Our Post-Truth Future”. Glixel. Rolling Stone. 2017年1月8日閲覧。
- ^ Top 10 Tuesday: Games as Art Ziff Davis
- ^ “『【DiGRA公開講座】不可能を可能にする~メタルギアにおける制作コンセプト~』”. 遠藤雅伸公式blog「ゲームの神様」. 2021年10月13日閲覧。
- ^ “METAL GEAR SOLID HD EDITION”. KONAMI (2011年6月3日). 2011年6月3日閲覧。
- ^ “MGS2完成披露パーティ開催!新キャラも発表”. SBG (2001年11月13日). 2022年3月14日閲覧。
- ^ “小島プロダクションのメンバーや著名なゲームクリエイターたちが「メタルギア」シリーズのこれまでを語るロングムービー”. GIGAZINE (2011年6月11日). 2022年3月14日閲覧。
- ^ “『メタルギアソリッド2』発売日が11月29日に変更!テロ事件を考慮し映像に修正も”. 電撃オンライン (2001年9月19日). 2022年3月14日閲覧。
- ^ [1] 「METAL GEAR」、「METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY」が、ギネス世界記録に認定
- ^ ソニー・マガジンズ『僕の体の70%は映画でできている』より。
参考文献
編集- 『METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY THE MAKING』 コナミ ISBN 4789718433
- 『METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY SCENARIO BOOK』 新紀元社 ISBN 4-7753-0390-2
外部リンク
編集- METAL GEAR SOLID2 SONS OF LIBERTY 公式サイト - ウェイバックマシン(2013年11月18日アーカイブ分)
- METAL GEAR SOLID 2 SUBSTANCE 公式サイト