M10 (天体)

へびつかい座の球状星団

M10 (NGC 6254) は、へびつかい座にある球状星団 。距離14300光年1764年シャルル・メシエが発見し「へびつかい座のベルトで見つかった、星を含まない星雲。… 美しく円形をした星雲。単純な3フィートの屈折望遠鏡でかろうじて見ることができる」と記している[3]。初めて星団に分離したのはウィリアム・ハーシェル[2]、「きれいな星団で、ひどく密集している。M53に似る」としている[3]

M10
M10
球状星団 M10
球状星団 M10
星座 へびつかい座
見かけの等級 (mv) +4.98[1]
視直径 20'[2]
分類 球状星団
発見
発見者 シャルル・メシエ[3]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  16h 57m 09.05s[1]
赤緯 (Dec, δ) −04° 06′ 01.1″[1]
赤方偏移 0.000252
視線速度 (Rv) 75.4 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -6.88 ミリ秒/年[1]
赤緯: -8.28 ミリ秒/年[1]
距離 14,300 光年[2](約4.38kpc)
物理的性質
直径 83光年[2]
他のカタログでの名称
NGC 6254[1]
Template (ノート 解説) ■Project

直径は約83光年[2]。密集度の高い、小口径望遠鏡で楽しめる球状星団の一つである。星団内部の星は淡いピンク色をしており、外部のハロー部分は淡い青色をしているとも言われる。また、中心部には黄色な「花火」のような光が見えるという[注 1]。周辺部に3つの恒星があり、それが星団をピラミッド状に囲んでいるように見える。

存在そのものは肉眼で確認でき、双眼鏡では容易に確認できる。M10とM12は、双眼鏡の同じ視野内にぼんやりと星雲状に確認することができる。球状星団同士のこのような眺めが双眼鏡で楽しめるのは、このM10とM12のペアだけである。外側の微星は口径10cm程度の望遠鏡から見え始める。口径20cm程度の望遠鏡で少しずつ分離してくる。しかし、完全に分離するにはさらに大口径の口径30cm程度の望遠鏡でないと難しい。

バーナムは、星団中には変光星は少なく3個しか見つかっていないとしている[3][注 2]

脚注

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注釈

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  1. ^ 球状星団の色については論議がある。
  2. ^ 4つとする研究もある[2]

出典

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  1. ^ a b c d e f g SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME M10. 2015年12月1日閲覧。
  2. ^ a b c d e f Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2007年8月21日). “Messier Object 10”. SEDS. 2015年12月1日閲覧。
  3. ^ a b c d Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2005年2月5日). “Messier 10 - Observations and Descriptions”. SEDS. 2015年12月1日閲覧。

関連項目

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