LINEモバイル

かつて存在した携帯電話通信事業者

LINEモバイル株式会社: LINE MOBILE Corporation)は、日本MVNONAVERグループ、ソフトバンクグループのLINE株式会社ソフトバンクグループソフトバンク株式会社合弁子企業である。東京都新宿区に拠点を置いていた。

LINEモバイル株式会社
LINE MOBILE Corporation
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
160-0004
東京都新宿区四谷一丁目6番1号
設立 2016年2月26日
業種 情報・通信業
法人番号 8011001109763
事業内容 インターネットへの接続サービスの提供
代表者 代表取締役社長 筒井 雅彦
代表取締役副社長 竹内 祐介
資本金 129億1000万円
売上高 150億0600万円(2020年03月31日時点)[1]
営業利益 ▲66億8600万円(2020年03月31日時点)[1]
経常利益 ▲66億5500万円(2020年03月31日時点)[1]
純利益 ▲66億5900万円(2020年03月31日時点)[1]
純資産 73億0700万円(2020年03月31日時点)[1]
総資産 151億1300万円(2020年03月31日時点)[1]
外部リンク LINEモバイル
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概要

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ドコモ回線・ソフトバンク回線・au回線を利用したマルチキャリア対応のMVNO事業者である。料金プランは3種類用意されドコモ回線向けには定額制音楽配信LINE MUSICやLINETwitterFacebookInstagramといったSNSの通信容量がカウントされないデータフリーを行っていた[2]。ソフトバンク回線は2018年秋までデータフリー機能に対応できないためデータ容量2倍キャンペーンを実施していた[3]。現在は回線に関係なく選択したプランが適用される。公式アプリ・ブラウザからの公式サイトアクセス以外はデータフリーの対象にならない。テザリングで他の端末からでも条件を満たせばカウントフリーになる。LINE公式サイトはSNS機能が無いため対象外、LINEモバイルの契約関連もLINEアプリで出来るため公式サイトは当然対象外である。

支払い方法はクレジットカード(LINE Pay決済を含む)とLINE Payカードでできる[4]。LINEPayカードの支払い[5]は毎月5日である[5]

いずれの料金プランの音声通話SIMから発信する通話料金は30秒あたり20円だが、LINEの通話アプリ「いつでも電話」から発信すると30秒あたり10円で発信できる。また、月額880円の「10分電話かけ放題」オプションに加入することで「いつでも電話」アプリを利用した10分以内の通話がかけ放題になる。ただし通話アプリ「いつでも電話」からは110番・118番・119番といった緊急通報用電話番号フリーダイヤルナビダイヤルには発信できない。非通知・短時間で問題なければLINE OUT freeを使えばデータフリーの対象になるのでほぼ完全に無料になる(ほぼなのは広告が対象にならないためである)[6]

2017年7月18日からLINE MUSICオプションが提供開始され、通常月額889円かかるLINE MUSICの利用料金がLINEモバイル利用者向けに750円で提供されている。

LINEの関連会社のため年齢認証が可能である。三大キャリア以外ではソフトバンクグループのワイモバイルのみである。

独立系からソフトバンクグループ入り

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2010年代中盤に、中国・台湾メーカーのSIMフリースマートフォンが日本で次々と発売されるようになるのに合わせ、MVNOへの新規参入企業が相次ぐ中、すでにコミュニケーションアプリの「LINE」で高い知名度を誇る同社のMVNO参入は注目を集めた。しかし、CMキャラクターにのんなど有名女優を起用したものの、LINEモバイルを含めMVNOのネックとなっていた通信速度面などで、2010年代後半からのY!mobileUQ mobileの大手サブブランドの台頭に太刀打ちできず、ソフトバンクグループ入りした[7]

ソフトバンクにサービス統合・新規受け付け終了へ

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2020年12月22日、ソフトバンクは2021年3月からオンライン専用の新ブランドである「SoftBank on LINE」を発表すると共に、LINEとZホールディングスが経営統合するのを機にLINEモバイルを完全子会社化し、吸収合併を行うことを発表した[8][9]。これに伴い、LINEモバイルは店頭では2021年2月28日、WEBでは同年3月31日11時で新規の受付をそれぞれ終了することを発表した[10][11]。なお、既存契約者については引き続き現在の契約内容で利用できる[12]。なお、2021年2月18日に「SoftBank on LINE」の名称を「LINEMO」に変更し、正式なサービス開始日を同年3月17日と発表。また、当初の発表では含まれていた5分間の無料通話をオプション化することで、月額料金を500円引き下げ、auのpovoと同じ料金とした[13]

2021年4月9日、ソフトバンクはLINEからLINEモバイルの株式40.05%を取得し、完全子会社化した[14]

2021年10月22日、ソフトバンクはLINEモバイルを2022年3月1日付でサービス統合することを発表した[15]。ただし、これまで展開してきたサービスは今後も継続されるため、利用者には特段の問題が生じないようになっている。

料金プラン

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ドコモ回線・ソフトバンク回線・au回線とも共通であり、「SIMタイプ」「データ容量」 「データフリーオプション」の中から選択する。余剰データ通信量は翌月まで繰り越しが可能で、LINEモバイルを利用している家族・友人にLINEアプリでプレゼントすることができる。容量不足時の容量追加は0.5GBあたり500円。解約時には期間を問わず一律1,000円の解約事務手数料が発生する。

LINEデータフリー(ベーシックプラン)

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LINEアプリのトーク・通話・ビデオ通話がデータフリーとなる。利用料金を抑えたい利用者向け。500MBの設定はLINEデータフリーのみとなる。

容量 データSIM(SMS付) 音声通話SIM
500MB 月額600円 月額1,100円
3GB 月額980円 月額1,480円
6GB 月額1,700円 月額2,200円
12GB 月額2,700円 月額3,200円

SNSデータフリー(+280円)

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LINE・Twitter・Facebookのデータフリーとなっており、容量は3GBから12GBまで3段階用意されている。SNSを頻繁に利用したい利用者向けとなっている。

容量 データSIM(SMS付) 音声通話SIM
3GB 月額1,260円 月額1,760円
6GB 月額1,980円 月額2,480円
12GB 月額2,980円 月額3,480円

SNS音楽データフリー(+480円)

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LINE・Twitter・Facebook・Instagram・LINE MUSIC・Spotify・AWAがデータフリーとなる。音楽ストリーミングサービスを聴きながらSNSを利用したい利用者向けとなっている。

容量 データSIM(SMS付) 音声通話SIM
3GB 月額1,460円 月額1,960円
6GB 月額2,180円 月額2,680円
12GB 月額3,180円 月額3,680円

オプションサービス

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データ容量の追加購入は月3回まで。3GBの設定はドコモ回線向けのみ

サービス名 料金
10分電話かけ放題 月額880円
LINE MUSICオプション 月額750円
Wi-Fiオプション 月額200円
購入端末保証 月額450円
持込端末保証 月額500円
データ容量の追加購入0.5GB 1回500円
データ容量の追加購入1GB 1回1,000円
データ容量の追加購入3GB 1回3,000円


旧・料金プラン(2020年2月18日までの契約)

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下記のプランの契約者はそのまま利用できる。ただしプラン・容量・SIMカード(au回線は除く)の変更をするには新料金プランの選択しかできない。音声通話SIMの1年縛りは無くなるが、新プランはすべてに解約時に1,000円となる。

ドコモ回線は新しいSIMが送ってきて設定変更が終わった時点、au・ソフトバンク回線は翌月1日から変更になる。

LINEフリープラン

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LINEアプリの通話・トークのみデータフリーとなっている。このプランは容量1GBのみで、SMSの有無も選択でき利用料金を抑えたい利用者向けとなっている。データ容量を追加購入すると3GBのコミュニケーションフリープランより割高になる。

容量 データSIM(SMS無) データSIM(SMS付) 音声通話SIM
1GB 月額500円 月額620円 月額1,200円

コミュニケーションフリープラン

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LINE・Twitter・Facebook・Instagramのデータフリーとなっており、容量は3GBから10GBまで4段階用意されている。SNSを頻繁に利用したい利用者向けとなっている。

容量 データSIM(SMS付) 音声通話SIM
3GB 月額1,110円 月額1,690円
5GB 月額1,640円 月額2,220円
7GB 月額2,300円 月額2,880円
10GB 月額2,640円 月額3,220円

MUSIC+プラン

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LINE MUSIC・LINE・Twitter・Facebook・Instagramのデータフリー。LINE MUSICで音楽を聴きながらSNSを利用したい利用者向けとなっている。LINE MUSICの料金は別途支払う必要がある。

容量 データSIM(SMS付) 音声通話SIM
3GB 月額1,810円 月額2,390円
5GB 月額2,140円 月額2,720円
7GB 月額2,700円 月額3,280円
10GB 月額2,940円 月額3,520円

オプションサービス

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データ容量の追加購入は月3回まで。3GBの設定はドコモ回線向けのみ

サービス名 料金
10分電話かけ放題 月額880円
LINE MUSICオプション 月額750円
Wi-Fiオプション 月額200円
購入端末保証 月額450円
持込端末保証 月額500円
データ容量の追加購入0.5GB 1回500円
データ容量の追加購入1GB 1回1,000円
データ容量の追加購入3GB 1回3,000円

LINEMO

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2021年3月17日から開始されるLINEモバイルの後継のサービス。

沿革

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  • 2016年2月26日 - LMN株式会社設立。
  • 2016年3月24日 - LINEがモバイル通信事業参入を発表[16]
  • 2016年6月1日 - LINEモバイル株式会社へ商号変更。
  • 2016年9月5日 - ドコモ回線向けサービス先行販売開始[17]
  • 2016年9月21日 - ドコモ回線向けサービス正式販売開始。
  • 2016年11月22日 - Amazonで販売開始[18]
  • 2017年3月15日 - ビックカメラヨドバシカメラで店頭販売開始[19]
  • 2017年6月20日 - 「いつでも電話」「10分電話かけ放題」提供開始[20]
  • 2017年7月18日 - 「LINE MUSICオプション」提供開始[21]
  • 2018年3月20日 - ソフトバンクと資本提携[22]
  • 2018年7月2日 - ソフトバンク回線向けサービス提供開始[23]
  • 2018年7月19日 - ソフトバンク回線向けにiPhone SEを販売開始 [24]
  • 2018年8月2日 - ソフトバンク回線向けに「1Mbps以上キープチャレンジキャンペーン」開始[25]
  • 2019年4月 - 第三者割当増資によりLINEの持ち分が40%へ減少 [26]
  • 2019年4月22日 - au回線向けサービス提供開始 [27]
  • 2020年2月19日 - 料金プランが大きく変更された[28]
  • 2020年7月21日 - 「SNS音楽データフリー」に「Spotify」「AWA」が追加[29]
  • 2021年3月 - 本モバイルの新規受け付けを終了[10]
  • 2021年4月9日 - ソフトバンクが完全子会社化[14]
  • 2022年3月1日 - ソフトバンクに吸収合併され解散[15]

CMイメージキャラクター

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過去

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海外展開

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タイ台湾においても、LINEの現地法人が現地通信キャリアと提携したMVNOとしてサービスを展開していたが(タイはトータル・アクセス・コミュニケーション、台湾は遠伝電信)、タイは2019年にサービス名を「Finn Mobile」に変更、台湾も2021年に提携先の遠伝電信に吸収合併されサービスを終了している。

出典

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  1. ^ a b c d e f LINEモバイル株式会社 第4期決算公告
  2. ^ LINEモバイルが通話定額導入、音楽カウントフリーも拡大ーー嘉戸社長が夏の新サービス予告”. engadget (2017年3月14日). 2017年3月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月15日閲覧。
  3. ^ LINEモバイル、ソフトバンク回線でもサービス開始!データ容量2倍キャンペーンなど”. iphone mania (2018年7月3日). 2018年8月15日閲覧。
  4. ^ 支払方法|LINEモバイル【公式】選ばれる格安スマホ・SIM”. LINEモバイル. 2020年5月2日閲覧。
  5. ^ a b LINE Pay カード決済|LINEモバイル【公式】選ばれる格安スマホ・SIM”. LINEモバイル. 2020年5月2日閲覧。
  6. ^ LINE OUT/LINE OUT Freeはデータフリーですか?”. LINE MOBILE. 2020年4月25日閲覧。
  7. ^ 開始2年足らずでLINEモバイルがソフトバンク傘下に - 日経トレンディネット(技術・データ)、2018年3月28日
  8. ^ 20GB+「LINEがギガノーカウント」を月額2,980円で提供”. ソフトバンク株式会社 (2020年12月22日). 2020年12月22日閲覧。
  9. ^ 日本テレビ (2020年12月22日). “ドコモに対抗…ソフトバンク新プラン発表”. 日テレNEWS24. 2020年12月22日閲覧。
  10. ^ a b ソフトバンクが月2980円プラン、LINEで登録OK”. 朝日新聞 (2020年12月22日). 2020年12月22日閲覧。
  11. ^ LINEモバイル、新規申込停止日など発表、Webは3月31日まで”. ケータイ Watch (2021年1月28日). 2021年1月30日閲覧。
  12. ^ 「LINEモバイル」のサービス継続に関しまして”. LINE MOBILE公式ブログ (2020年12月22日). 2020年12月22日閲覧。
  13. ^ オンライン専用ブランド“LINEMO”、3月17日にサービス開始~料金サービスの内容を改定し、20GB+「LINEギガフリー」が月額2,480円で利用可能に!~”. ソフトバンク株式会社 プレスリリース 2021年 (2021年2月18日). 2021年2月18日閲覧。
  14. ^ a b ソフトバンク、LINEモバイルを4月9日付で完全子会社化”. ケータイ Watch (2021年3月31日). 2021年10月23日閲覧。
  15. ^ a b ソフトバンク、LINEモバイルを吸収合併 ヤフー親会社とLINEの経営統合に伴い”. ITmedia NEWS (2021年10月22日). 2021年10月23日閲覧。
  16. ^ LINEがモバイル通信事業に参入へ--LINEの機能はすべて通信量から除外”. cnet (2016年3月24日). 2018年8月15日閲覧。
  17. ^ LINEモバイル始動、LINEなどの「カウントフリー」を標準提供、月額500円から提供”. wirelesswire (2016年9月5日). 2018年8月15日閲覧。
  18. ^ LINE モバイル、Amazonで入会パッケージを販売へ”. ケータイ Watch (2016年11月21日). 2018年8月15日閲覧。
  19. ^ LINEモバイル、ビックカメラとヨドバシカメラでSIMカード即日渡しを開始 計10店舗で”. ITmedia Mobile (2017年3月8日). 2018年8月15日閲覧。
  20. ^ LINEモバイルに通話料半額とかけ放題のオプション、6月20日から”. ケータイ Watch (2017年6月19日). 2018年8月15日閲覧。
  21. ^ LINEモバイル、月額750円の「LINE MUSICオプション」を提供開始”. ITmedia Mobile (2017年7月18日). 2018年8月15日閲覧。
  22. ^ LINEモバイルとソフトバンクの提携が完了 2018年夏にSB回線のサービスを提供”. ITmedia Mobile (2018年3月20日). 2018年8月15日閲覧。
  23. ^ 「格安スマホ最速に」 LINEモバイル、ソフトバンク回線のサービス開始”. engadget (2018年7月2日). 2017年3月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月15日閲覧。
  24. ^ LINEモバイル、iPhone SEを販売開始”. 日経XTECH (2018年7月23日). 2018年8月15日閲覧。
  25. ^ LINEモバイルが「1Mbps以上キープチャレンジキャンペーン」をスタート ソフトバンク回線限定”. ITmedia Mobile (2018年8月2日). 2018年8月15日閲覧。
  26. ^ 四半期報告書”. LINE (2019年8月9日). 2019年8月21日閲覧。
  27. ^ LINEモバイルがau回線でのサービスを開始、キャンペーンも”. ケータイ Watch (2019年4月22日). 2019年8月21日閲覧。
  28. ^ 新ブラン開始に伴い、旧プラン新規申し込みは終了しました。”. LINEモバイル. 2020年4月25日閲覧。
  29. ^ SpotifyとAWAがデータフリー対象に”. LINEモバイル. 2020年7月21日閲覧。

外部リンク

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