KTSSM(Korea Tactical Surface-to-Surface Missile)は、大韓民国が開発した戦術弾道ミサイルである[1]

KTSSM
韓国型戦術地対地ミサイル
種類 戦術弾道ミサイル
原開発国 大韓民国の旗 韓国
運用史
配備先 大韓民国国軍
開発史
製造業者 ハンファ
諸元
精度 2 m CEP

エンジン 一段式固体燃料
誘導方式 慣性航法装置, GPS
発射
プラットフォーム
固定式
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設計と開発

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KTSSMは、北朝鮮の長距離砲を迅速に無力化するために開発された。砲兵キラーと呼ばれ、ハンファ国防科学研究所(ADD)と共同設計した。

固定発射台から4つのミサイルをほぼ同時に発射でき、射程は120km(75マイル)である。発射台とミサイルのセットで190万ドルの費用がかかる。これらのミサイルはGPSで誘導され目標の2メートル以内に命中する精度を持ち、地下数メートルの地下壕や防護された地下目標物、あるいは厚さ1.5メートル(4.9フィート)のコンクリートを貫通することができる成形熱弾頭を持っている。

アメリカ合衆国MGM-140 ATACMSミサイルに似ているが、KTSSMの方が安価で精度が高く、射程も短いが、カウンター攻撃の役を果たすには十分である。このミサイルには2つのバージョンがある。M1978/M1989 コクサン 170mm榴弾砲とM1985/M1991 240mm無誘導多連装ロケット砲(MRLS)へ攻撃用の KTSSM-1 と、KN-09英語版 300mm MRLS と KN-02 短距離弾道ミサイルを攻撃する自走式システムの KTSSM-2 があり、熱貫通弾頭を採用したブロック I 版と高爆発弾頭を搭載したブロック II 版がある[2][3][4][5]

開発は2014年から2017年まで4億1,800万ドルの費用をかけて行われ、2017年10月に試射に成功した。2018年3月、韓国陸軍は、軍事境界線付近の北朝鮮軍の強固に防護された長距離砲拠点を破壊することを目的に、KTSSMとK239 MLRSで構成される砲兵旅団を新たに創設し、同年10月に発足すると発表した。配備は2019年に予定されていたが、アメリカが重要部品の購入を承認していなかったため、当初は2023年に延期された[3][4][5]。2019年には、2021年にKTSSMが配備されると報じられた[6]

参照

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関連項目

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