J.T.シャギワ

アメリカの野球選手 (1990 - )
J.T.シャルゴワから転送)

ジョン・トーマス・シャギワJon Thomas Chargois,[注 1]1990年12月3日 - )は、アメリカ合衆国ルイジアナ州カルカシュー郡サルファー英語版出身のプロ野球選手投手)。右投右打。MLBマイアミ・マーリンズ所属。愛称はライスボーイ後述)。

J.T. シャギワ
J.T. Chargois
マイアミ・マーリンズ #84
マイアミ・マーリンズ時代
(2023年3月30日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ルイジアナ州カルカシュー郡サルファー英語版
生年月日 (1990-12-03) 1990年12月3日(33歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2012年 MLBドラフト2巡目
初出場 MLB / 2016年6月11日
NPB / 2020年6月19日
年俸 $710,500(2022年)[3]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

NPBでの登録名は、J.T.シャギワ

経歴

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プロ入り前

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ルイジアナ州サルファーのサルファー高等学校英語版に進学。2009年に州代表チームに選抜された。高校卒業後はライス大学に進学し、ライス・オウルズ英語版一塁手救援投手として出場した[8]

プロ入りとツインズ時代

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2012年MLBドラフト2巡目(全体72位)で救援投手としてミネソタ・ツインズに指名された。契約金は712,600ドル[9]。契約後の 7月11日にツインズ傘下R+級エリザベストン・ツインズ英語版でプロデビュー。8月までに12登板・16.0投球回を投げ、防御率1.69を記録した。 同年9月にトミー・ジョン手術を受け[10]2013年2014年シーズンは全休となった。2014年オフにツインズの教育リーグでリハビリ登板を行った。

2015年はA+級フォートマイヤーズ・ミラクルで開幕を迎えた[11]。5月にAA級チャタヌーガ・ルックアウツに昇格[12]。このシーズンでは2チーム合計で48登板・48.0回を投げ、防御率2.62を記録した。同年オフにツインズの40人枠に追加された[13]

2016年はAAA級ロチェスター・レッドウイングスで開幕を迎えた[14][15]。同年6月10日にメジャー昇格[16]。翌日6月11日のボストン・レッドソックスで救援登板し、メジャーデビュー。この試合では0.2回を投げて5失点で、試合後にAAA級ロチェスターへ降格となった[17]。マイナーでは7月のオールスター・フューチャーズゲームに選出された[18]。その後8月10日に再びメジャー昇格した[19]。9月10日のクリーブランド・インディアンス戦で延長12回に登板し、メジャー初勝利を挙げた。このシーズンは、メジャーで25登板・23.0投球回を投げ、防御率4.70を記録した。

2017年もAAA級ロチェスターに配属されたが、右ひじの故障で開幕に出遅れ、4月20日にチームに合流した[20]。ロチェスターで2登板後、右肘の怪我で故障者リスト入りとなり[21]、残りのシーズンは欠場となった。

2018年2月22日にウェイバー公示された[22]

ドジャース時代

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ロサンゼルス・ドジャース時代
(2018年7月24日)

2018年2月23日にロサンゼルス・ドジャースが獲得し、移籍した[23]。この年は開幕をメジャーで迎えたが、5月23日にAAA級オクラホマシティ・ドジャースへ降格。その後、7月2日にメジャー再昇格した。8月20日の試合中に首の違和感を訴え降板、その後10日間DL入りした[24]。9月30日に復帰登板し、シーズンを終えた。この年は39登板・32.1回を投げて、2勝4敗・防御率3.34を記録した。チームはポストシーズンへ進出したが、出番はなかった。

2019年はAAA級オクラホマシティとメジャーを行ったり来たりするシーズンとなり、メジャーでは21登板で1勝0敗・防御率6.33、オクラホマシティでは27登板で1勝2敗4セーブ・防御率2.76を記録した。チームはこの年もポストシーズンへ進出したが、出番がないままシーズンを終えた。

楽天時代

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東北楽天ゴールデンイーグルス時代
(2020年、ZOZOマリンスタジアムにて)

2020年1月9日に東北楽天ゴールデンイーグルスと年俸80万ドルの単年契約に合意した[25][26][27]。31登板で0勝3敗6ホールド1セーブ防御率5.81を記録。シーズンオフに退団した。

マリナーズ時代

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2021年2月10日にシアトル・マリナーズとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[28]。5月9日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[29]

レイズ時代

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2021年7月29日にディエゴ・カスティーヨとのトレードで、オースティン・シェントンと共にタンパベイ・レイズへ移籍した[30]

マーリンズ時代

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2022年11月15日にマーカス・ジョンソンサンティアゴ・スアレスとのトレードで、ゼイビア・エドワーズと共にマイアミ・マーリンズへ移籍した[31]

投球タイプ

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2019年の投球データ[33]
球種 配分 平均球速 水平運動 鉛直運動
% mph km/h in in
スライダー 57 87 140 1 0
シンカー 38 96 155 -9 4
フォーシーム 5 96 155 -7 6

最速99.6mph[34](約160.3km/h)・平均96mph(約155km/h)の速球(主にシンカー)と、平均87mph(140km/h)のスライダーの二球種を使用する(2019年)。2016年と2018年シーズンはそれぞれ9%, 3%の使用割合でチェンジアップも使用していた[32]

通算の対右打者(n=226)に対するxFIPが2.72であるのに対し、対左打者(n=97)に対しては5.04と、相対的に左打者に対しての値が高い[35]

人物

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愛称はライスボーイでこれは白米が好きなことに由来する[36]寿司焼肉ラーメンなど日本食が好きで、[36]レイズではチームメイトである韓国出身の崔志萬や日本人スタッフと焼肉に行くほどであるという[36]

楽天時代にチームメイトだったアラン・ブセニッツとは楽天退団後も連絡を取るほどの仲である[36]

NPBでのプレーは短かったが、再挑戦することを視野に入れている[36]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2016 MIN 33 0 0 0 0 1 1 0 2 .500 100 23.0 25 0 12 0 1 17 3 0 12 12 4.70 1.61
2018 LAD 39 0 0 0 0 2 4 0 7 .333 135 32.1 26 4 15 3 2 40 3 0 13 12 3.34 1.27
2019 21 0 0 0 0 1 0 0 0 1.000 88 21.1 21 4 5 2 2 28 0 0 16 15 6.33 1.22
2020 楽天 31 0 0 0 0 0 3 1 6 .000 121 26.1 23 2 14 1 4 19 2 0 17 17 5.81 1.36
2021 SEA 31 0 0 0 0 1 0 0 9 1.000 118 30.0 23 2 6 0 5 29 2 1 11 10 3.00 0.97
TB 25 0 0 0 0 5 1 0 6 .833 98 23.2 15 3 14 3 1 24 0 0 5 5 1.90 1.23
'21計 56 0 0 0 0 6 1 0 15 .857 216 53.2 38 5 20 3 6 53 2 1 16 15 2.52 1.08
2022 21 3 0 0 0 2 0 0 3 1.000 86 22.1 16 3 5 0 2 17 0 0 7 6 2.42 0.94
2023 MIA 46 5 0 0 0 1 0 1 4 1.000 174 42.1 35 3 18 1 0 35 0 0 17 17 3.61 1.25
MLB:6年 208 8 0 0 0 13 6 1 31 .684 799 195.0 161 19 75 9 13 190 8 1 81 77 3.55 1.21
NPB:1年 31 0 0 0 0 0 3 1 6 .000 121 26.1 23 2 14 1 4 19 2 0 17 17 5.81 1.36
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績

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投手(P)












2016 MIN 25 0 1 0 0 1.000
2018 LAD 39 2 4 0 0 1.000
2019 21 2 0 0 0 1.000
2020 楽天 31 1 5 1 0 .857
2021 SEA 31 2 1 0 0 1.000
TB 25 1 2 0 0 1.000
'21計 56 3 3 0 0 1.000
2022 21 1 3 0 0 1.000
2023 MIA 46 2 3 1 0 .833
MLB 208 10 14 1 0 .960
NPB 31 1 5 1 0 .857
  • 2023年度シーズン終了時

記録

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NPB投手記録

MiLB

背番号

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  • 60(2016年)
  • 47(2018年 - 2019年)
  • 15(2020年)
  • 84(2021年 - )

脚注

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注釈

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  1. ^ 英語発音: [d͡ʒɑn ˈtɑməs ʃɑ˞ˈgwɑ][4], 英語発音SHA-gwah[5] , Shag-wa[6], フランス語発音: [ʒɔ̃ tɔma ʃaʁɡwa][7]

出典

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  1. ^ “ドジャース190センチ右腕シャグワ、NPB球団と契約へ 米複数メディア伝える”. Full-Count. (2019年12月29日). https://full-count.jp/2019/12/29/post647970/ 2019年12月30日閲覧。 
  2. ^ “楽天、剛腕シャーゴワ獲得へ「松井裕樹枠」争い激化”. 日刊スポーツ. (2019年12月30日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201912290000809.html 2019年12月30日閲覧。 
  3. ^ J.T. Chargois Contract Details, Salaries, & Earnings” (English). Spotrac. 2022年11月16日閲覧。
  4. ^ 英語のIPA発音記号変換(アメリカ英語)”. tophonetics.com. 2019年3月25日閲覧。
  5. ^ JT Chargois” (英語). Baseball-Reference.com. may 9, 2018閲覧。
  6. ^ Pronunciation of Chargois” (英語). PronounceNames.com. may 9, 2018閲覧。
  7. ^ フランス語の発音記号変換ツール”. easypronunciation.com. 2019年3月25日閲覧。
  8. ^ 14 J.T. Chargois”. riceowls.com. April 19, 2018閲覧。
  9. ^ Durarte, Joseph (June 5, 2012). “Twins select pair of Rice relief pitchers in MLB draft”. Houston Chronicle. June 6, 2015閲覧。
  10. ^ Berardino, Mike (September 2, 2013). “Minnesota Twins prospect J.T. Chargois to undergo surgery”. St. Paul Pioneer Press. June 6, 2015閲覧。
  11. ^ Dorsey, David (April 8, 2015). “Fort Myers Miracle pitching primed for 2015”. The News-Press. June 6, 2015閲覧。
  12. ^ Berardino, Mike (May 26, 2015). “Twins: Paul Molitor's pitching plan fluid for rain delays”. St. Paul Pioneer Press. June 6, 2015閲覧。
  13. ^ Miller, Phil (November 20, 2015). “Twins add 7 to roster, but lose Pinto, Achter to waivers”. Star Tribune. April 22, 2016閲覧。
  14. ^ Curtright, Guy (May 3, 2016). “Southern notes: Chargois learned from vets: Chattanooga righty hits 100 mph but focuses on secondary offerings”. MiLB.com. May 3, 2016閲覧。
  15. ^ Neal III, La Velle E. (May 11, 2016). “Twins postgame thoughts from LEN3: Berrios, Molitor, Chargois”. Star Tribune. June 10, 2016閲覧。
  16. ^ Berardino, Mike (June 10, 2016). “Minnesota Twins call up hard-throwing reliever J.T. Chargois”. St. Paul Pioneer Press. June 10, 2016閲覧。
  17. ^ Miller, Phil (June 12, 2016). “Twins notes: J.T. Chargois 'star-struck' in debut, then sent back to Rochester”. Star Tribune. June 29, 2016閲覧。
  18. ^ Twins pitching prospect Chargois named to All-Star Futures Game”. Fox Sports North (June 28, 2016). June 29, 2016閲覧。
  19. ^ Fox Sports (August 10, 2016). “Minnesota Twins place Trevor May on DL, recall reliever J.T. Chargois”. foxsports.com. Fox Sports. August 31, 2016閲覧。
  20. ^ Bollinger, Rhett (March 24, 2017). “Twins option prospect J.T. Chargois to Minors”. MLB.com. February 27, 2018閲覧。
  21. ^ Rand, Michael (May 30, 2017). “The Twins need bullpen help, but is there any relief in sight?”. startribune.com. February 27, 2018閲覧。
  22. ^ Bernardino, Mike (February 23, 2018). “Once-touted reliever J.T. Chargois claimed off waivers by Dodgers”. Twin Cities Pioneer Press. February 27, 2018閲覧。
  23. ^ Adams, Steve (February 23, 2018). “Dodgers Claim J.T. Chargois From Twins”. MLB Trade Rumors. February 23, 2018閲覧。
  24. ^ Harris, Blake (August 21, 2018). “J.T. Chargois hits DL”. True Blue LA. March 25, 2019閲覧。
  25. ^ 楽天がドジャース自由契約のシャギワ投手と契約合意”. nikkansports.com (2020年1月9日). 2020年1月9日閲覧。
  26. ^ J.T.シャギワ選手 契約合意に関して”. rakuteneagles.jp (2020年1月9日). 2020年1月9日閲覧。
  27. ^ 【楽天】新外国人J・T・シャギワ獲得を発表”. nikkansports.com (2020年1月9日). 2020年1月10日閲覧。
  28. ^ 前楽天・シャギワがマリナーズとマイナー契約 招待選手としてキャンプ参加へ”. baseballking (2021年2月10日). 2021年2月10日閲覧。
  29. ^ Mariners Select JT Chargois, Place Ljay Newsome On Injured List” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年5月9日閲覧。
  30. ^ Mariners, Rays Finalizing Deal Involving Diego Castillo And JT Chargois” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年7月29日閲覧。
  31. ^ Marlins To Acquire JT Chargois, Xavier Edwards From Rays” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年11月16日閲覧。
  32. ^ a b BrooksBaseball.net Player Card: JT Chargois”. www.brooksbaseball.net. 2020年6月23日閲覧。
  33. ^ Brooksbaseball.netに基づく(小数点以下四捨五入)[32]
  34. ^ 2016年 デトロイト・タイガース戦で計測 
  35. ^ FanGraphsによる。
  36. ^ a b c d e 小谷真弥 / Masaya Kotani (2021年10月9日). “NPB再挑戦も視野の“自称ライスボーイ” 元楽天のレイズ右腕が語る進化と日本愛”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ―. 2021年10月10日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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