HAT-P-4b とは、2007年10月に発見された太陽系外惑星ホット・ジュピター)である。太陽系からうしかい座の方角に1000光年以上離れた位置にある BD+36°2593 (HAT-P-4) と呼ばれる恒星の周囲を回っている。惑星が恒星の手前を通過する際の減光を捉える手法(食検出法)によって発見され、HATネット計画によって報告された第4の惑星となった[1]

HAT-P-4b
木星との比較図
木星との比較図
星座 うしかい座
分類 太陽系外惑星
発見
発見年 2007年[1]
発見者 G. Kovácsら(HATネット[1]
発見場所 アメリカ合衆国アリゾナ州ホイップル天文台英語版[1]
発見方法 トランジット法[1]
現況 公表
軌道要素と性質
軌道長半径 (a) 0.0446 ± 0.0012 au[1]
離心率 (e) 0.0[1]
公転周期 (P) 3.056536 ± 0.000057日[1]
軌道傾斜角 (i) 89.9+0.1
−2.2
°[1]
近点引数 (ω) 12.33 °
前回近点通過 HJD 2,454,245.8154 ± 0.0003[1]
準振幅 (K) 81.1 ± 1.9 m/s[1]
HAT-P-4の惑星
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  15h 19m 57.92s[1]
赤緯 (Dec, δ) +36° 13′ 46.7″[1]
距離 1010 ± 98光年
(310 ± 30 pc[1])
物理的性質
半径 1.27 ± 0.05 RJ[1]
質量 0.68 ± 0.04 MJ[1]
表面重力 10.47+0.49
−0.47
m/s2[1]
(1.07 g)
他のカタログでの名称
BD+36 2593 b[2], HAT-P-4 A b[2], SAO 64638 b[2], TYC 2569-01599-1 b[2], 2MASS J15195792+3613467 b[2], WISE J151957.90+361346.4 b[2]
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特徴

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HAT-P-4b は典型的なホットジュピターとみなされている。質量木星の68%、半径は127%で、平均密度の41%、木星と比べると31%である。食の観測によって惑星の正確な軌道傾斜角が明らかになっているため、惑星の質量は(下限値ではなく)真の値が知られている[1]

HAT-P-4bと主星の距離は0.0446 au(667万km)で、これは地球-太陽間の距離の22.4分の1に相当し、公転周期は約3日である[1]。軌道半径が小さく周期が短いため公転速度は159km/s[要出典]に達している。

HAT-P-4bの主星には、他の系外惑星の主星と比べ金属元素ヘリウムより原子番号の大きい元素)が高い比率で含まれている。理論上は、その周囲で形成されたHAT-P-4bも、平均分子量が大きく中心部に比較的大きな固体コアを持つ高密度な惑星になることが予測されるが、実際に観測されたHAT-P-4bの密度は他のホットジュピターと大差のないものだった。HATネットの研究チームは今後より詳細な観測が必要と述べつつも、恒星の金属量と惑星の金属量の関係は単純ではないことを示唆している[1]

参考文献

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t Kovács, G. et al. (2007). “HAT-P-4b: A Metal-rich Low-Density Transiting Hot Jupiter”. The Astrophysical Journal 670 (1): L41–L44. arXiv:0710.0602. Bibcode2007ApJ...670L..41K. doi:10.1086/524058. ISSN 0004-637X. 
  2. ^ a b c d e f HAT-P-4 b”. NASA Exoplanet Archive. NASA Exoplanet Science Institute. 2020年10月11日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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座標:   15h 19m 57.92s, +36° 13′ 46.7″