Garena(ガレナ、中国語: 競舞)は主に東南アジア地域を中心としてゲーム、eスポーツeコマースおよびデジタルファイナンス事業を行うデジタルサービス企業。現在の会長兼グループCEOのフォレスト・リーが2009年にシンガポールで同社を設立した[1]。Garenaの親会社はSea Limitedである。

Garena Technology Private Limited
新加坡商競舞電競有限公司
商号
  • Garena
  • Sea Group
種類
公開
市場情報 NYSESE (ADS)
業種 コンピュータゲーム産業 ウィキデータを編集
設立 2009年 (15年前) (2009)
創業者 フォレスト・リー ウィキデータを編集
本社 シンガポール
主要人物
フォレスト・リー (CEO)
所有者 Sea
ウェブサイト www.seagroup.com
www.garena.sg

Seaの製品は、主にGarena(ゲームプラットフォーム)、Shopee(モバイル電子商取引サービス)、AirPay(デジタル決済製品)に分かれている。Garenaの最初の自社開発作品の『Free Fire』はモバイル用のバトルロイヤルゲームであり、2018年にiOSとGoogle Playストアの合計で世界で4番目に多くダウンロードされた。

Garenaは東南アジア諸国と台湾のGarena+でゲーム作品を配信している。これには、MOBAゲーム『League of Legends』と『Heroes of Newerth』、オンラインサッカーゲーム『FIFA Online 3』、モバイルレースゲーム『爆走ドリフターズ』などがある。

2017年に同社は4億5000万人以上の登録ユーザーを抱える『Garena Free Fire』を開発した[2]

歴史

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Garena(「global arena」のかばん語)は2009年にシンガポールで設立された。2010年にリリースされた最初の製品は、人々がオンラインゲームを見つけ、ダウンロードしプレイできるオンラインゲームおよびソーシャルプラットフォーム「Garena+」である。

2011年11月、Garenaは期待のチーム制シューティングゲーム『Firefall』の東南アジアおよび台湾での配信権[3]の保有を発表した。 Firefallは最初のチーム制のシューティングゲームであると主張されており、TenTonHammerのReaders Choiceコンテストで「Anticipated MMO of 2012」を受賞した。

2011年12月、Garenaはオンラインゲーム開発者Changyouとのコラボレーション[4]を発表し、人気の3D格闘ゲーム『鹿鼎記』の台湾での配信・運営を行った。このゲームは、Garena +で利用可能な最初のMMORPGゲームであり、古代中国のストーリーと最新の3Dレンダリング技術および映画品質のグラフィックを組み合わせている。 鹿鼎記[5]は、中国と韓国のオンラインゲームのトップ級のエキスパート数名によって制作され、中国で多大な人気を得ている。

また、2011年12月にGarena CEOのフォレスト・リーは、シンガポールとマレーシアのGarenaのLeague of Legendsプレイヤー向けに「Dominion」ゲームモードをリリースした[6]

2014年、世界スタートアップレポートは10億米ドルのインターネット企業としてGarenaを評価し[7]、同社をシンガポール最大のインターネット企業と位置付けた[8]

2015年3月、世界最大の年金基金の1つ「オンタリオ州教職員年金基金」(OTPP)がGarenaに投資し、企業価値を25億米ドル以上と評価した[9]

2015年8月、Garenaは配信ライセンスを更新できなかったため、BlackShot Onlineを9月1日深夜に終了することを発表した。その結果、すべてのゲーム配信権がVertigo Gamesに返上され、Vertigoはゲーム配信を行うPlayOne Asiaを立ち上げた。その後、Garenaは別のFPS『Alliance of Valiant Arms』を配信した。

2017年5月、Garenaグループの持株会社の社名がSea Limitedへと変更された[1][10]。ただし、Garenaはブランド名として保持された。

Sea Limitedは2017年10月にニューヨーク証券取引所(NYSE)に新規株式公開(IPO)を申請し、10億米ドルの調達を目指した。IPOの前は、テンセントがSea Limitedの39.7%の株式を保有する主要株主であり、その他の大株主にGarenaの創業者フォレスト・リーが設立したBlue Dolphins Ventureが15%、リー個人で20%、最高技術責任者のGang Yeが10%保有していた[11]

製品

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Garena+はオンラインゲームおよびソーシャルプラットフォームであり、インスタントメッセージプラットフォームに類似するインターフェイスを備えている。Garena+の機能により、ゲーマーは友人リストの作成、オンラインで友人とチャット、ゲームの進行状況や実績の確認を行える。ゲーマーはアバターをカスタマイズしたり、名前を変更したりして独自の個性を作成できる。ゲーマーはグループまたはクランを形成し、Garena+を介してパブリックまたはプライベートチャンネルを通じて複数のゲーマーと同時にチャットすることもできる。Garena+ユーザーは仮想通貨「Shell」を使用する。

その他の製品としてBeeTalk、TalkTalk[12]、Shopee[13]などがある

イベントとトーナメント

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2012年5月、Garenaは「Garena Premier League」(GPL)を立ち上げた。GPLは6ヶ月間のオンラインプロゲームリーグで、同期間に100試合以上が行われる。GPLの最初のシーズンは6つのプロチームで構成されるLeague of Legendsの競技会である。チームの内訳は、Bangkok Titans、KL Hunters、Manila Eagles、Saigon Jokers、Taipei Assassins及びSingapore Sentinelsであり、各チームはそれぞれの国のトッププレイヤー代表である。GPLの試合は記録されて解説付きでオンライン放送されており、GPLの公式サイトで放送を視聴できる[14]

2013年1月、Garenaは、Garena Premier Leagueの第2シーズンが2013年1月4日に開始されることを発表した。Garena Premier League 2013には台湾とベトナムからの2チーム(AHQ、Saigon Fantastic Five(SF5))が新たに参加し、総勢8チームになった[15]

2014年11月、eスポーツ専用の会場であるGarena e-Sportsスタジアムが台北市内湖区にオープンした[16]。スタジオは、GPLとは別の台湾、香港、マカオのLoLのトップレベルリーグ「League of Legends Masters Series」の開始に対応するために部分的に作られた。

2015年1月、Garenaはフィリピン女性のLeague of legends大会であるIron Solari Leagueを開始した[17]。毎月後半に開催される月次イベントである同大会は過小評価グループによる参加を奨励することを目的としており、自身を女性と認識しているすべての人に開かれている。

競技大会に加えて、Garenaはオフラインで会ってつながるユーザーに応えるためのイベントも企画している。これにはシンガポールとマレーシアで開催される毎年恒例のGarena祭が含まれる[18]

論争

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2015年2月3日、Garena eSportsはLGBTの参加者が「不公平なアドバンテージ」を有する可能性の懸念により女性限定のLeague of Legends大会のゲイ及びトランスジェンダーの参加数を制限することを発表した。この発表を受けてゲーマーが決定を疑問視することになった一方、League of Legendsデベロッパーのライアットゲームズは「LoLの公式大会ではLGBTのプレイヤーは歓迎される」と答えた。2015年2月4日、Garenaは謝罪しその後制限を撤回した[19]

配信ゲーム一覧

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Garenaは、『Defense of the Ancientsや『Age of Empiresなどのゲーム作品のプラットフォームを提供し、地域のプレイヤー向けにMOBAゲーム『League of LegendsHeroes of Newerth』や『Black Shot』などの上質なゲーム作品も配信している。

Garenaが配信したゲーム:

作品 ジャンル デベロッパー 配信年 配信国 注記
Black Shot MMOFPS Vertigo Games 2009 シンガポール、マレーシア、フィリピン 2015年8月31日に終了
Mstar MMODance Nurien

ネットマーブル

2009 台湾、マレーシア、シンガポール 2019年8月26日に終了
League of Legends MOBA ライアットゲームズ 2010 インドネシア、マレーシア、シンガポール、フィリピン、台湾/香港/マカオ、 タイ、ベトナム 2023年1月6日に終了
GKART レース テンセント 2010 シンガポール 2012年3月31日に終了
Heroes of Newerth MOBA Frostburn Studios 2010 シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア、CIS
鹿鼎記 MMORPG Changyou.com 2011 台湾 2014年3月24日に終了
Point Blank MMOFPS Zepetto 2012 タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア 2017年6月28日に終了
Path of Exile ARPG Grinding Gear Games 2013 マレーシア、シンガポール、台湾、CIS、タイ 2016年11月14日に終了[要出典]
エルソード MMORPG KOG Studios 2013 フィリピン 2015年12月2日に終了
Firefall チームシューティング/ FPS Red 5 2014 台湾、シンガポール、マレーシア、香港、フィリピン
Lost Saga カジュアル IO Entertainment 2015 タイ、台湾 2017年12月3日に終了
Thunder Strike 垂直スクロール sunmosh 2015 タイ、台湾、ベトナム 2017年10月6日に終了
Alliance of Valiant Arms チームシューティング/ FPS Red Duck Inc.

Neowiz

2015 シンガポール、マレーシア 2018年7月3日に終了
マビノギ英雄伝 MMORPG devCAT 2015 タイ 2018年8月31日に終了
伝説対決 -Arena of Valor- MOBA テンセント TIMI - L1 Studio 2016 台湾、 香港、 マカオ、インドネシア、ベトナム、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン
Headshot FPS Lightspeed Studios 2016 タイ 終了
ブレイドアンドソウル MMORPG Team Bloodlust 2017 タイ、ベトナム
Garena Free Fire バトルロイヤル 111dots StudioGarena 2017 世界
FIFA Online 4 スポーツ/サッカー エレクトロニック・アーツ 2018 タイ、マレーシア、シンガポール、ベトナム
Ring of Elysium バトルロイヤル テンセント

Aurora Studio

2018 台湾、香港、マカオ、タイ、インドネシア
FIFA Online 3 スポーツ/サッカー エレクトロニック・アーツ 2018 タイ、マレーシア、シンガポール、ベトナム 終了
Contra: Return ラン・アンド・ガン テンセント

コナミ

2018 台湾、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア
TalesRunner スポーツ Rhaon 2018 インドネシア 終了
陰陽師 ビジュアルノベル/アクション Netease Games 2018 タイ 2019年4月3日に終了
DD tank 大砲 MMOG.asia

Changyou.com

2018 タイ
Rising Force Online MMORPG CCR International タイ
SNKヒロインズ Tag Team Frenzy 格闘 SNK 2018 日本、中国、韓国、タイ
爆走ドリフターズ レース テンセント

Omens Studios (オランダ)

2019 タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、オランダ、日本 日本では2023年6月13日に終了
コール オブ デューティ モバイル FPS テンセント

アクティビジョン

2019 台湾、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン
PUBG Lite バトルロイヤル PUBG Corporation 2019 タイ、インドネシア、フィリピン

関連リンク

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脚注

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  1. ^ a b Chia Yan Min (9 May 2017). “Tech firm Garena gets renamed as Sea”. The Straits Times (Singapore Press Holdings). https://www.straitstimes.com/business/companies-markets/tech-firm-garena-gets-renamed-as-sea 23 July 2019閲覧。 
  2. ^ "Popular battle royale game Free Fire now delivers premium experience to Indian gamers". {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)
  3. ^ Yahoo! News”. Garena snags exclusive Firefall distribution rights for US$23 million. 2011年12月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年12月10日閲覧。
  4. ^ Gamer.com.tw”. Duke of Mount Deer. 2012年1月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年1月6日閲覧。
  5. ^ "PC Home". Duke of Mount Deer. {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)
  6. ^ "GameAxis". Dominion Officially Launched on Garena. 2012年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。 {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)
  7. ^ "Singapore's Tech Company Garena Valued At USD1 Billion". 2014年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。 {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)
  8. ^ Start me up”. 2017年6月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年7月13日閲覧。
  9. ^ Subscribe to read”. Financial Times. 2018年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月27日閲覧。
  10. ^ Lee, Yoolim (8 May 2017). “Garena Rebrands as Sea After Raising $550 Million in New Funding”. Bloomberg. https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-05-08/garena-rebrands-as-sea-after-raising-550-million-in-new-funding 4 November 2019閲覧。 
  11. ^ Russell, Jon (23 September 2017). “Southeast Asia games firm Sea, formerly Garena, files for $1 billion US IPO”. TechCrunch.com. https://techcrunch.com/2017/09/23/sea-files-for-a-1-billion-u-s-ipo/ 4 November 2019閲覧。 
  12. ^ Garena”. intl.garena.com. 2015年2月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月12日閲覧。
  13. ^ Shopee: Buy and sell on mobile”. www.shopee.sg. 2016年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年7月4日閲覧。
  14. ^ Watch the Opening of Garena Premier League 2012 Season”. League Craft. 2012年5月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月2日閲覧。
  15. ^ "Garena Premier League". Garena. 2012年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。 {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)
  16. ^ 【活動】台灣史上第一座『Garena 電子競技館』隆重登場!”. Garena (2014年10月29日). 2015年11月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年11月13日閲覧。
  17. ^ Mitchell (February 3, 2015). “All-female League of Legends tournament in the Philippines to limit LGBT participation”. The Daily Dot. November 17, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。November 13, 2015閲覧。
  18. ^ Putra (May 12, 2015). “Garena Carnival 2015 Will Be at Suntec on 13–14 June [Updated]”. GameAxis. 2015年11月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。November 13, 2015閲覧。
  19. ^ Stuart, Keith (2015年2月4日). “Pro-gaming tournament attempts to limit gay and transgender players” (英語). The Guardian. ISSN 0261-3077. オリジナルの2016年4月16日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160416031835/https://www.theguardian.com/technology/2015/feb/04/pro-gaming-tournament-attempts-to-limit-gay-and-transgender-players# 2016年4月10日閲覧。 

外部リンク

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