FIGletとは、小さなASCII文字を寄せ集めてより大きな文字にし、これらから成る様々な書体を用いてテキストバナーを生成するコンピュータプログラムである(アスキーアート (ASCII art; AA) の記事も参照せよ)。

FIGlet
作者 グレン・チャペル(Glenn Chappell)、イアン・チャイ(Ian Chai)
初版 1991年("newban"として) / 1993年(figlet 2.0)[1]
最新版
2.2.5[2] / 2012年5月 (12年前) (2012-05)
リポジトリ ウィキデータを編集
プログラミング
言語
C
対応OS Unix系
プラットフォーム クロスプラットフォーム
種別 組版
ライセンス 修正済みBSDライセンス[1][3]
公式サイト http://www.figlet.org/
テンプレートを表示

FIGletはフリーソフトウェアであるため、多くのUnix系オペレーティングシステム(例えばLinux[4]BSD)配布物の一部として広く含まれており、また同様に他のコンピュータプラットフォームにも移植されている。公式のFTPサーバサイト[5]には次のコンパイル済み移植版が配置されている。

また同様にPerlによる再実装もある[6]。第三者がJava[7]JavEアスキーアートエディタも同梱されている)、JavaScript[8]そしてPHP[9][10]にて再実装したものもある。FIGletはDebianパッケージを紹介するサイト、"Debian Package of the Day"にて2007年に取り上げられている[11]

動作

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FIGletは標準入力から文字列を読み取れる。またコマンドラインの一部に文字列を受け取れる。受け取った文字列は、標準出力に書き出す。いくつかの共通の引数(オプション)は次のとおりである。

  • -f フォントファイルを指定する。
  • -d フォントを検索するディレクトリを変更する。
  • -c 中央に出力する。
  • -l 左詰めで出力する。
  • -r 右詰めで出力する。
  • -t ターミナルの幅に合わせ出力幅を調整する。
  • -w 特定の出力幅を指定する。
  • -k カーニングを有効化し、文字列の隣接文字をマージする代わりに文字列の各文字それぞれを個別に印字する。

使用例

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FIGletにより生成された出力例を以下に示す。

__        ___ _    _                _ _       
\ \      / (_) | _(_)_ __   ___  __| (_) __ _ 
 \ \ /\ / /| | |/ / | '_ \ / _ \/ _` | |/ _` |
  \ V  V / | |   <| | |_) |  __/ (_| | | (_| |
   \_/\_/  |_|_|\_\_| .__/ \___|\__,_|_|\__,_|
                    |_|                       

次のコマンド、

figlet -ct -f roman Wikipedia

は以下を生成、出力する。

oooooo   oooooo     oooo  o8o  oooo         o8o                             .o8   o8o            
 `888.    `888.     .8'   `"'  `888         `"'                            "888   `"'            
  `888.   .8888.   .8'   oooo   888  oooo  oooo  oo.ooooo.   .ooooo.   .oooo888  oooo   .oooo.   
   `888  .8'`888. .8'    `888   888 .8P'   `888   888' `88b d88' `88b d88' `888  `888  `P  )88b  
    `888.8'  `888.8'      888   888888.     888   888   888 888ooo888 888   888   888   .oP"888  
     `888'    `888'       888   888 `88b.   888   888   888 888    .o 888   888   888  d8(  888  
      `8'      `8'       o888o o888o o888o o888o  888bod8P' `Y8bod8P' `Y8bod88P" o888o `Y888""8o 
                                                  888                                            
                                                 o888o                                           

-ctオプションは、テキストを中央に配置し、ターミナルの最大幅に広げる。-f romanローマン体フォントファイルを指定するオプションである。

FIGletをベースとするASCII書体

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エリック・オルソン(Eric Olson)が2002年に発表した、FIGフォント書体ファミリーは、FIGletの出力に似たOpenTypeフォントの集まりである。

TOIletとは、FIGletを付けテキストを出力できるようにした改良フォントを作成するプロジェクトである[12]。FIGlet自身はバージョン2.2.4にてTOIletのフォントをサポートしている。

脚注

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  1. ^ a b Chappell, Glen (1995年). “"Why does FIGlet exist?" a history of FIGlet”. 2008年4月25日閲覧。
  2. ^ FIGLet home page”. 2018年3月27日閲覧。
  3. ^ 但しDebian開発者は、一部コードがBSDライセンスとは矛盾するライセンスに従っていると主張しているため、Debianではnon-freeアーカイブにて配布されている。 #274950 - figlet: non-free licenses and possibly non-distributable files - Debian Bug report logs”. bugs.debian.org (2011年2月13日). 2011年2月26日閲覧。
  4. ^ Stutz, Michael (2001). “Text Fonts”. The Linux Cookbook. No Starch Press. ISBN 1886411484. http://dsl.org/cookbook/cookbook_20.html#SEC321 2008年4月25日閲覧。 
  5. ^ Official FIGlet FTP site”. 2008年4月25日閲覧。
  6. ^ Jerrad Pierce. “Text::FIGlet - search.cpan.org”. search.cpan.org. 2011年2月26日閲覧。
  7. ^ Rigaut, Benoît (1996年). “Figlet Java”. 2008年4月25日閲覧。
  8. ^ Gillespie, Pat (2006年). “TAAG”. 2008年5月1日閲覧。
  9. ^ Baltes, Lucas. “PHP Figlet”. 2008年4月25日閲覧。
  10. ^ Zend Framework: Documentation: Zend_Text_Figlet - Zend Framework Manual”. Zend. 2011年2月26日閲覧。
  11. ^ Tincho (2007年3月25日). “figlet: a totally useless, therefore essential tool”. debaday.debian.net. 2008年5月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年2月23日閲覧。
  12. ^ TOIlet”. caca.zoy.org. 2010年1月29日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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