elmo (コンピュータ将棋ソフト)
概要
編集開発者は瀧澤誠[2]。第27回世界コンピュータ将棋選手権で優勝。初出場の第26回世界コンピュータ将棋選手権は1次予選敗退だった。 elmoは、過去の電王戦でも活躍した強豪AI「Apery」「やねうら王」がベース。elmo同士の対戦を重ねてどのような手を指すと勝率が高いかを調べ、そうした手を選び出せるように評価関数(形勢判断をする際の指標)を調整。その工夫の結果、より正確な形勢判断ができるようになった[3]。名前の由来はまだまだ強くなるという意味でelectric monkey(電気で動くサル)略してelmoと最初考えていたが、elastic monkey(弾力的な感じ、めげない等の意味)略してelmoに変えると作者の瀧澤は言っている[4]。
2017年12月、2時間の学習を行ったDeepMind社によるプログラムAlphaZeroとの100局において、elmoは8勝90敗2分という結果に終わった[5]。
対振り飛車戦で多用した独自の囲いが「elmo囲い」と称され、プロ棋士にも公式戦で数多く採用されたことが評価され、2020年4月の第47回将棋大賞にて将棋プログラムとして初めてとなる「升田幸三賞」を受賞した[6]。
2021年5月、第31回世界コンピュータ将棋選手権で優勝した。同大会での優勝は、第27回大会以来2度目である[7]。
競技会成績
編集大会/年 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
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世界コンピュータ将棋選手権[8] | 27 | 1 | 12 | 4 | 中止 | 1 |
将棋電王トーナメント | F |
脚注
編集- ^ 樽井 秀人 (2017年5月11日). “第27回 世界コンピュータ将棋選手権は新星「elmo」が制覇! ~評価関数と定跡が公開”. やじうまの杜. 2017年5月12日閲覧。
- ^ 自身は全く将棋を指さない。
- ^ “新鋭エルモ、驚きの初V 半年で王者ポナンザに追いつく 世界コンピュータ将棋選手権”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2017年5月11日). オリジナルの2017年5月11日時点におけるアーカイブ。 2017年5月12日閲覧。
- ^ https://live.nicovideo.jp/watch/lv295627559
- ^ “「AlphaGo」から進化 将棋とチェスでも世界最強「AlphaZero」”. ITmedia. 2018年4月14日閲覧。
- ^ “AI発の戦法が初受賞 将棋・升田賞に「エルモ囲い」”. 日本経済新聞 (2020年4月1日). 2020年4月2日閲覧。
- ^ 樽井秀人 (2021年5月6日). “31回目世界コンピュータ将棋選手権が開催 ~「elmo」が2度目の栄冠”. 窓の杜. 2021年5月7日閲覧。
- ^ “世界コンピュータ将棋選手権”. コンピュータ将棋協会. 2021年5月7日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 瀧澤 誠 (@mktakizawa) - X(旧Twitter)