EPIC・レーシング
EPIC・レーシング (EPIC Racing)[1] 旧称エプシロン・ユースカディ (西:Epsilon Euskadi)は、スペインのレースチーム。フォーミュラ・ルノー3.5やル・マンなど様々なレースカテゴリーで参戦している。2011年のF1世界選手権への参戦を目指しているチームの一つでもある。発音上や文献によっては「イプシロン・ユースカディ」、「イプシロン・エスクーダイ」等とも呼ばれる。また、本拠地が所在するバスク地方の言葉(バスク語)では「ユースカディ」ではなく「エウスカディ」という発声の方が近いが、本項では日本で広く使われている「エプシロン・ユースカディ」として記述する。
概要
編集1999年に設立。チーム本部はバスク地方北部のアラバ県ビトリア=ガステイスである。チーム名のユースカディとはバスク語で「バスク地方」の意味を指し、チーム名称はその意味に由来する。現在のチーム代表はジョアン・ビラデルプラットであり、彼はマクラーレン、フェラーリ、ベネトン・フォーミュラ、ティレル、プロスト・グランプリ等のフォーミュラ1チームで30年以上も渡り歩いた。また、チーフエンジニアのセルジオ・リンランドもRAM、マーチ、ウィリアムズ(パトリック・ヘッドと共にFW11をデザイン)、ブラバム、スクーデリア・イタリア(ダラーラのBMS188を設計)、フォンドメタル(1992年のGR-02を設計)まで、1983年代から1992年までF1チームのエンジニアとして活躍している。
F1参戦を目指す
編集2010年参戦計画
編集エプシロン・ユースカディの参戦計画は2009年からあり、2010年のF1世界選手権の参戦エントリーを6月3日に提出した。しかしFIAが同年6月12日に発表した参戦候補者リストの中には彼らの名は無かった。その後BMWザウバーの撤退を受け「13番目のチーム」の最終候補まで残っていたが[2]、その枠はロータスが射止めた為エプシロン・ユースカディは参戦できなかった。
2011年参戦計画
編集2010年3月22日に、2011年のF1世界選手権の参戦権獲得に向けて再び入札をする事を発表した[3]。5月にはFIA会長のジャン・トッドが査察を兼ねて本拠地に来訪する予定であったが、過密スケジュールの為にこの来訪は実現しなかった[4]。他の候補が脱落してゆく中、FIAは8月13日に13番目のF1チーム候補とされる3チームと面談する事を発表し、その3チームの中にエプシロン・ユースカディも含まれていた[5]。また、自社設計したF1マシンにて風洞実験を開始したことを発表した[6]。
主な参戦カテゴリー
編集- 2005年からワールドシリーズ・バイ・ルノー/ニッサンから移行した初年度、ロバート・クビサとフェリックス・ポルテイロが組み、両ドライバーで7度の優勝を飾り、クビサがチームと共に同シリーズ初のチャンピオンに輝いた。2009年には日本人ドライバー国本京佑も同チームから2戦スポット参戦を果たし、2010年は同チームの正ドライバーとして契約した。
- 2008年にはチーム初のル・マン参戦を行う。マシンはジョン・トラヴィスが設計した「ee1」である。カーナンバー21にはステファン・ヨハンソン、中野信治、ジャン=マルク・グーノンがドライブした。
脚注
編集- ^ “Epsilon Euskadi becomes EPIC”. autosport.com. (2011年4月8日) 2011年4月8日閲覧。
- ^ “3チームが13番目のグリッド候補”. F1 Gate.com. (2009年9月12日) 2009年9月12日閲覧。
- ^ “エプシロン・ユースカディ、2011年のF1エントリーを申請”. F1 Gate.com. (2010年3月22日) 2010年3月22日閲覧。
- ^ “ジャン・トッド、エプシロン・ユースカディ訪問は中止”. F1 Gate.com. (2010年5月5日) 2010年5月5日閲覧。
- ^ “FIA、来週13番目のF1チーム候補と面談”. F1 Gate.com. (2010年8月5日) 2010年8月6日閲覧。
- ^ “エプシロン・ユースカディ、風洞テスト開始 | Formula 1 | F1ニュース | ESPN F1”. web.archive.org (2010年8月6日). 2022年9月15日閲覧。