Das U-Boot
Das U-Bootは、多種のプラットフォームに対応したブートローダである。対応プロセッサ・アーキテクチャは、ARM、AVR32、Blackfin、x86、68k、MicroBlaze、MIPS、Altera NIOS、NIOS2、PowerPC、SuperHなどで、主としてワンボードマイコンなどといった組込み開発用の環境で使われている[1]が、シングルボードコンピュータや、近年の電子ガジェット類など製品で使われていることもある。
開発元 | DENX Software Engineering |
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初版 | 1999年10月22日 |
最新版 |
v2024.10
/ 2024年10月7日 |
リポジトリ | |
プログラミング 言語 | C |
対応言語 | 英語 |
サポート状況 | 継続 |
ライセンス | GNU General Public License |
公式サイト |
www |
概要
編集ライセンスはGPLである。ビルドに使用するツールはGNUツールチェーンのクロスコンパイラ(例えばcrosstool、the Embedded Linux Development Kit (ELDK)、OSELAS.Toolchain)などで、クロスビルドによってビルドできる。
対応ファイルシステム
編集歴史
編集このプロジェクトの源流は、Magnus Damm によって書かれた 8xxROM と呼ばれる 8xx Power PC のブートローダである[2]。1999年10月、Wolfgang Denk はこのプロジェクトをSourceForge.netに移管し、SF.net におけるプロジェクト名の制約(数字で始まる名前が利用できないこと)から、名前を PPCBoot に改名した[2]。PPCBoot Ver 0.4.1 は、2000年7月19日に公開された。
2002年、古いバージョンのソースコードが ARMBoot の名称でフォークされたが、その後は短期間で PPCBoot プロジェクトにマージされた。2002年11月には PPCBoot-2.0.0 がリリースされたが、これ以降は PPC ISA に加えて ARM アーキテクチャをサポートすることを反映する為に名称を変更したため、これは PPCBoot の名前の下での最後のリリースとなった。
2002年11月の U-Boot-0.1.0 (PPCBoot-2.0.0) には、サポート対象にx86プロセッサ・アーキテクチャが追加された。その後に、サポートアーキテクチャは、MIPS32(2003年3月)、MIPS64(同年4月)、Altera NIOS-32(同年10月)、Coldfire(同年12月)、MicroBlaze(2004年4月)が追加された。2004年5月にリリースされた U-Boot-1.1.2 は様々なアーキテクチャを横断し、216種類の異なる基板製品をサポートした[3]。
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余談
編集「Das U-boot」という名称は、ドイツ語で潜水艦を指し、特に英語圏で原語のまま用いる場合は「ドイツ製潜水艦」を意味する「Uボート」との言葉遊びを成立させる為に、ドイツ語の中性名詞に付与される定冠詞「Das」を付与して命名されている。
脚注
編集- ^ Yaghmour 2009.
- ^ a b PPCBoot Homepage: Authors
- ^ “U-Bootdoc History”. Sept 4, 2011閲覧。
参考文献
編集- 川本泰久「第8章 ブート・ローダ Das U-Bootの実装(Blackfin編)」『Interface増刊 起動プログラム ブート・ローダ入門』CQ出版、2009年。ISBN 9784789849913。
- Yaghmour, Karim 水原文訳 (2009). “第9章 ブートローダのセットアップ”. 組み込みLinuxシステム構築 第2版. オライリー・ジャパン. ISBN 9784873114224