DDR2 SDRAM
DDR2 SDRAM (Double-Data-Rate2 Synchronous Dynamic Random Access Memory) は、半導体集積回路で構成されるDRAMの規格の一種である。
Type of RAM | |
Front and back of a 2GB PC2-5300 DDR2 RAM module for desktop PCs (DIMM) | |
開発元 |
Samsung JEDEC |
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タイプ | SDRAM |
世代 | 2nd generation |
発売日 | 2003年 |
規格 |
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クロックレート | 100–266 MHz |
サイクルタイム | 10–3.75 ns |
バスクロック レート | 200–533 MHz |
転送速度 | 400–1066 MT/s |
電圧 | 1.8 V |
前世代 | DDR SDRAM |
次世代 | DDR3 SDRAM |
4ビットのプリフェッチ機能(CPUがデータを必要とする前にメモリから先読みして取り出す機能)をもつ。内部クロックの2倍の外部クロックを用いるため、クロックの等倍で動作するDDR SDRAMの2倍、SDRAMの4倍のデータ転送速度が理論上得られる。パーソナルコンピュータにおいて2005年〜2009年頃(Pentium 4後期〜Intel Core 2)の主要なメインメモリとして、携帯電話においては2011年から(Cortex-A9など)用いられている。
仕様
編集DDR2 SDRAMにはメモリチップとメモリモジュールの2つの規格が存在し、メモリチップ規格は最大動作周波数、モジュール規格は搭載メモリチップの(すなわちメモリモジュールとしての)転送速度を示している。以下、バス幅64ビットの場合の表。パソコンで使われるDDR2はシングルチャンネルは64ビットをさすが、携帯電話などで使われるLPDDR2はバス幅32ビットがシングルチャネルを指すことに注意。
チップ規格 | モジュール 規格 |
メモリクロック (MHz) |
バスクロック (MHz) |
転送速度 (GB/秒) |
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DDR2-400 | PC2-3200 | 100 | 200 | 3.200 |
DDR2-533 | PC2-4200 | 133 | 266 | 4.267 |
DDR2-667 | PC2-5300 | 166 | 333 | 5.333 |
DDR2-800 | PC2-6400 | 200 | 400 | 6.400 |
DDR2-900 | PC2-7200 | 225 | 450 | 7.200 |
DDR2-1000 | PC2-8000 | 250 | 500 | 8.000 |
DDR2-1066 | PC2-8500 | 266 | 533 | 8.533 |
DDR2-1150 | PC2-9200 | 287 | 575 | 9.200 |
DDR2-1200 | PC2-9600 | 300 | 600 | 9.600 |
DDR2-1333 | PC2-10664 | 333 | 666 | 10.6 |
チップ「DDR2-800」モジュール「PC2-6400」以降(数字が大きいものほど新しい)は、チップ規格の「DDR2-1066」を除きJEDECで規格制定されていない独自仕様である。
低電圧版
編集通常の DDR2 は 1.8V 駆動。
- LV-DDR2 (DDR2L) - 1.5V
- LPDDR2 - 1.2V
モジュール
編集モジュールの動作電源電圧は、用いるメモリチップのリーク電流が減少したことが可能にした(従前規格であるDDR SDRAMの2.5V/2.6Vに比してより低い)1.8Vであり、これの副次効果として高いスルー・レートと消費電力の低減、それによる発熱の減少が得られた。動作電源電圧の差異からDDR SDRAMモジュールとの互換性はない。
日本における市場動向
編集パーソナルコンピュータ用途のものは、2004年から出回り始め、2006年以降、市場で主流のメモリモジュール規格となった。Pentium 4後期からCore 2あたりまで使われていた。Core 2 の FSB は最高でも 1600MHz (12.8GB/s) だったため、DDR2-800 をデュアルチャンネル構成で用いる(12.8GB/s)ことで十分であった。2009年では容量あたりの販売価格が非常に安いメモリであったが、後継の規格として一層の高速動作・消費電力低減を実現したDDR3 SDRAMが2007年から市場に出回り始め、2010年には自作パソコン向けマザーボードの新作ラインアップはほぼ完全にDDR3 SDRAMに移行した。