Crush, Tear and Curl
紅茶の製茶法およびそれによって生産された紅茶の茶葉の等級
Crush, Tear and Curl(クラッシュ ティア アンド カール、CTC) とは、比較的新しい紅茶の製茶法(CTC製法)あるいはそれによって生産された紅茶の茶葉の等級である。ローターバン製法などを含め、旧来のオーソドックス製法に対してアンオーソドックス製法とも呼ばれる[2]。
CTC製法とは、押しつぶし(Crush)、引き裂き(Tear)、丸める(Curl)という紅茶の揉捻処理を、CTCという揉捻機によって行う製法である[3]。 従来のフルリーフ(オーソドックス・ティー)やブロークンに比べて茶葉の比表面積が大きくなるため、品質の安定や短時間で抽出できるといったメリットがある。ティーバッグに向いており、世界の紅茶総生産量の3分の2がこの製法で作られている[3]。インドのアッサム州やスリランカの一部、またアフリカなど新興の紅茶生産地で、CTC製法を採用した紅茶を生産している。
CTC製法はオーソドックス製法に対して製造コストの面でも有利であることから、緑茶製造への技術移転も進められている[4]。
脚注
編集- ^ 写真は日本の茨城県に本店を置く紅茶店"花水木"で2009年に取り扱われていた紅茶"ASSAM CTC"の茶乾
- ^ 紅茶の製造工程 荒茶工程 - 伊藤園、2019年7月28日閲覧。
- ^ a b 小國 2004, p. 163.
- ^ 緑茶特集:お茶トピックス=「日本CTC茶協会」設立 低コスト製法の普及目指す - 日本食糧新聞 2014年12月15日 、2019年7月28日閲覧。
参考文献
編集- 小國伊太郎 編『心と体に効く お茶の科学』ナツメ社〈図解雑学シリーズ〉、2004年。ISBN 4-8163-3751-2。