Anti-Heroine
『Anti-Heroine』(アンティ・ヒロイン)は、浜田麻里の13枚目のアルバム。MCAビクターから1993年3月20日に発売された。
『Anti-Heroine』 | ||||
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浜田麻里 の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | ||||
時間 | ||||
レーベル | MCAビクター | |||
プロデュース | Marc Tanner | |||
チャート最高順位 | ||||
ゴールドディスク | ||||
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浜田麻里 アルバム 年表 | ||||
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ミュージックビデオ | ||||
浜田麻里「Cry For The Moon」 - YouTube | ||||
『Anti-Heroine』収録のシングル | ||||
制作
編集8枚目のアルバム『LOVE NEVER TURNS AGAINST』(1988年)からサウンドプロデュースしたグレッグ・エドワードに対し、レコーディングに関するいざこざが深刻化したため、浜田は「もう嫌だ」と思う気持ちになり、12枚目のアルバム『TOMORROW』(1991年)を最後に、グレッグによるプロデュースが終了したと同時に、MCAビクターへの移籍ともに日本をメインとしつつも世界視野での発表を念頭に置き始めたことも要因となり、MCAの紹介でアメリカのロックバンドであるマーク・タナー・バンドのマーク・タナーが担当することになったことで、環境はすごく変わったという[2]。浜田は「ある程度までできているデモを叩き台にして、どんどん発展させていって、ヒット性を含む曲にまで昇華させる――マーク・ターナーはそういうやり方をする人だったんですね」と評価したものの、「グレッグとは全然違う、ちょっとダメなところがある」と指摘ししたうえで「周りからの大きな信頼を得てこそ実現すると私は思うんです。そこに、ある意味の絶対的な正当性がなければならない、ということです」と懐古している[2]。そのため、浜田が調整役の半分は担っていたという[2]。結果的に「フック(英語: Hook)を意識した曲を作るっていう意味では相応の才能がある人で、結果的には私もいい影響を受けたとは思います」と語っている[2]。
当時、浜田はMCAビクターの中で唯一の邦楽アーティストで、自身の売り上げがレーベルの行く末を左右する状況だったため、「会社を挙げて私をバックアップしてくれていましたので、感謝とともに大きなプレッシャーも感じ、背負っていましたね。マークのパーソナリティに関しては良いイメージはないですが、彼の曲の作り方も含めて、今の私のやり方の一端はそこにあるのかもしれないなとすら思うんです」と懐古している[2]。
タイアップ曲が5曲収録されており、浜田は「一般的な部分で言えば、やっと成功しているアーティストに片足をつっ込めた感じはあったかもしれません」としたうえで、「私の場合、作品に対する満足度が高いことは絶対的に必要で、それが活動のベースになってるんですよね。どうしてもファンの方々はライブ、ライブってなるんですけど、私は子供の頃のレコーディング畑からキャリアが始まっているので、まずレコーディングありきなところがあります。ライブとして歌うのは、そこから派生するものという感覚なんです」としながらも「その辺りの感覚はファンのみなさんと若干乖離があることを、ずっと感じてきました」と語っている[2]。
チャート成績
編集本作で浜田は、アルバム『Return to Myself』(1989年)[3]以来、オリコンアルバムチャート1位を獲得し[1]、年間チャートでは29位にランクインした。
しかし、コアなファン以外は「Return to Myself」の印象が強く、2023年現在でもテレビ番組に呼ばれる際に「『Return to Myself』を歌ってください」という依頼が一番多いという。その影響で当作品と前作『TOMORROW』の方がセールス的に成功しているものの「『浜田麻里って見なくなったね』『売れなくなってフェードアウトしたんだね』みたいな印象を持ってたと思う」と懐古しているものの、チケットは即完で、1993年6月18日に日本武道館ライブも開催している[2]。
批評
編集専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
CDジャーナル | 肯定的[4] |
『CDジャーナル』は、浜田の歌唱力に関して「女性らしいしなやかさと力強さの融合、最近の彼女はこの2つのバランスを有効的に活性化させている」としたうえで、「ポップス、バラード、そしてロック、基本のエッセンスを巧みに料理し、やっぱり浜田麻里、と納得させるクオリティを今回も披露」と肯定的に評価している[4]。
収録曲
編集CD盤
編集# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
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1. | 「Heart To Heart」 | 浜田麻里 | 大槻啓之 |
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2. | 「Cry For The Moon」 | 浜田麻里 | 大槻啓之 |
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3. | 「So Hurt So Long」 | 浜田麻里 |
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4. | 「Going Through The Motions」 |
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5. | 「I Have A Story To Tell」 |
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6. | 「Lost Generation II」 | 浜田麻里 |
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7. | 「Private Heaven」 | 浜田麻里 |
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8. | 「Hold On (One More Time)」 |
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9. | 「Anti-Heroine」 | 浜田麻里 | 羽田一郎 |
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10. | 「Company」 | 浜田麻里 | 原一博 |
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11. | 「Clouds」 | 浜田麻里 | 大槻啓之 |
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12. | 「Border」 | 浜田麻里 | 織田哲郎 |
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合計時間: |
CT盤, DCC盤
編集# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
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1. | 「Heart To Heart」 | 浜田麻里 | 大槻啓之 |
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2. | 「Cry For The Moon」 | 浜田麻里 | 大槻啓之 |
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3. | 「So Hurt So Long」 | 浜田麻里 |
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4. | 「Going Through The Motions」 |
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5. | 「I Have A Story To Tell」 |
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6. | 「Lost Generation II」 | 浜田麻里 |
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合計時間: |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
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1. | 「Private Heaven」 | 浜田麻里 |
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2. | 「Hold On (One More Time)」 |
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3. | 「Anti-Heroine」 | 浜田麻里 | 羽田一郎 |
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4. | 「Company」 | 浜田麻里 | 原一博 |
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5. | 「Clouds」 | 浜田麻里 | 大槻啓之 |
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6. | 「Border」 | 浜田麻里 | 織田哲郎 |
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合計時間: |
参加ミュージシャン
編集
Heart To Heart
Cry For The Moon
So Hurt So Long
Going Through The Motions
I Have A Story To Tell
Lost Generation II
|
Private Heaven
Hold On (One More Time)
Anti-Heroine
Company
Clouds
Border
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メディアでの使用
編集# | 曲名 | タイアップ | 出典 |
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「Cry For The Moon」 | 関西テレビ・フジテレビ系『七つの離婚サスペンス』主題歌 | [5] |
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「Private Heaven」 | 松下興産 和歌山マリンシティ CMソング | |
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「Anti-Heroine」 | MBS系TV『地球ZIG ZAG』エンディング・テーマ | |
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「Company」 | TBS系TV『自然がいちばん!地球塾』主題歌 | [6] |
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「Border」 | 日清製粉CMイメージソング |
リリース日一覧
編集地域 | リリース日 | レーベル | 規格 | 規格品番 | 概要 | 順位 |
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日本 | 1993年3月20日 | MCAビクター | CD | MVCD-5 | 廃盤 | 1位 |
CT | MVTD-3 | |||||
DCC | MVXD-3 | |||||
2014年1月15日 | ユニバーサルミュージック/USM JAPAN | SHM-CD | UPCY-6798 | デジタル・リマスタリング / 30周年記念高音質SHM-CD化 | - |
脚注
編集- ^ a b “Anti-Heroine | 浜田麻里”. ORICON STYLE. 株式会社oricon ME. 2024年5月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g “【浜田麻里 40周年インタビュー】第3弾:初のレーベル移籍&長年にわたるライブ活動休止に至った背景とは? 世界的な活動の裏で抱えた“理想の環境とのギャップ””. リアルサウンド. 株式会社blueprint. p. 2 (2023年3月30日). 2024年5月19日閲覧。
- ^ “Return to Myself | 浜田麻里”. ORICON STYLE. 株式会社oricon ME. 2024年5月19日閲覧。
- ^ a b “浜田麻里 / アンティ・ヒロイン [廃盤]”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2024年5月19日閲覧。
- ^ “Cry For The Moon | 浜田麻里”. ORICON STYLE. 株式会社oricon ME. 2024年5月19日閲覧。
- ^ “Company | 浜田麻里”. ORICON STYLE. 株式会社oricon ME. 2024年5月19日閲覧。
外部リンク
編集- Mari Hamada Official Siteによる紹介ページ