出版規範委員会(しゅっぱんきはんきょうかい、: Committee on Publication Ethics:COPE)は、学術論文出版規範を議論・制定し、世界の学術雑誌の編集者や出版社に助力する非営利組織である。

出版規範委員会 "COPE"
設立 1997年
所在地 英国
主要人物 エリザベス・ウェイジャー(Elizabeth Wager)、Virginia Barbour
活動地域 世界
主眼 学術論文公正の向上
活動内容 学術論文の出版規範の議論、学術誌の編集者や出版社に助力
収入 会費
会員数 2016年2月28日現在、学術誌10,850誌、出版社21社、個人27人
標語 Raising the Quality of Academic Journals
ウェブサイト http://publicationethics.org/、ツイッタ― https://twitter.com/C0PE
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歴史

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1997年、英国の少数の医学学術雑誌が出版規範の問題を検討する出版規範委員会(Committee on Publication Ethics:COPE)を立ち上げた[1]

会員

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2016年2月28日現在、全学術分野の世界中の学術誌10,850誌、出版社21社、個人27人が会員で、名誉会員は5人である[2]。内、日本の会員は学術誌179誌、出版社1社、個人1人である[3]

活動

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学術出版の規範を議論し、ガイドラインを制定し、編集者や出版社にアドバイスする。出版規範のすべてを対象にしているが、特に、捏造改竄盗用(この3つを「特定不正行為」[4]、または「研究ネカト」[5] と呼ぶ)、重複出版など、研究公正上の問題、研究倫理に違反する論文および原稿への対処を中心に扱っている。出版規範ガイドラインなど一部はウェブサイトで無料提供している[6]

出版規範委員会の2006-2012年の理事、2009-2012年の会長だったエリザベス・ウェイジャー(Elizabeth Wager、Liz Wager)は次のように述べている。

COPEの主な目的は,論文審査を行うジャーナル編集者や出版社への助言とガイダンスを提供することにある―編集者の「自助グループ」とも呼ばれているが,これは適切な表現である。COPEは取締機関ではないため,不正行為の疑いのある事例についての調査は行わない。提供するアドバイスは非公式なものであり,多くの場合は通常のCOPE公開討論会での編集者間の議論から出されているものである(今ではグローバル参加が可能な電話会議において仮想的に行われている)。COPE会員はこれらの仮想会議に議論のための事例を持ち込んでもよい。事例は必ず匿名で扱われ,会議で出された助言とともに検索可能なデータベースの中に収録される。 — エリザベス・ウェイジャー、出版倫理と情報管理の関わり The Committee on Publication Ethicsでの経験から[7]

学術誌編集者、出版社、学術出版規範の研究者(個人)向けには、さらに専門的な知識・助力・議論を提供しているが、有料会員になる必要がある。

出版規範に関する研究への研究助成を行い、ニュースレターを年4回発行し、毎年、英国や米国でセミナーを主催している。

脚注・文献

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  1. ^ Committee on Publication Ethics: COPE”. 2016年2月28日閲覧。
  2. ^ Members”. 2016年2月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月28日閲覧。
  3. ^ Japan Members”. 2016年2月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年2月28日閲覧。
  4. ^ 研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン”. 文部科学省 (2014年8月26日). 2016年2月28日閲覧。
  5. ^ 白楽ロックビル (3 2016). “海外の新事例から学ぶ「ねつ造・改竄・盗用」の動向と防止策”. 情報の科学と技術 66 (3): 109-114. http://www.infosta.or.jp/journals/201603-ja/#4. 
  6. ^ Code of Conduct and Best Practice Guidelines for Journal Editors”. 2016年2月28日閲覧。
  7. ^ ウェイジャー, エリザベス (2014). “出版倫理と情報管理の関わり The Committee on Publication Ethicsでの経験から”. 情報管理 57 (7): 443-450. doi:10.1241/johokanri.57.443. 

関連項目

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外部リンク

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