ジフェニルメタン

C13H12から転送)

ジフェニルメタン (diphenylmethane) とは、芳香族炭化水素の一種で、メタンが持つ水素が2個フェニル基に変わった構造を持つ。その構造は多くの化合物に見られる骨格で、水素が1個除去された1価の置換基、ジフェニルメチル基のことは特にベンズヒドリル基 (benzhydryl group) と呼ばれる。

ジフェニルメタン
識別情報
CAS登録番号 101-81-5
PubChem 7580
MeSH Diphenylmethane
特性
化学式 C13H12
モル質量 168.234
示性式 (C6H5)2CH2
外観 オレンジの香りの白色針状結晶[1]
密度 1.006 g/mL
融点

25.9 °C[1]

沸点

264 °C

への溶解度 不溶[1]。非極性有機溶媒に易溶
危険性
主な危険性 可燃性
引火点 >230 °F
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ジフェニルメタンは、塩化アルミニウムなどのルイス酸存在下、塩化ベンジルベンゼンフリーデル・クラフツ反応により得られる[2]

トリフェニルメタンと同様に、ジフェニルメタンは様々な色素の部分構造となる。カラーインデックスにおいて、ジフェニルメタン誘導体には 41000 番台の番号が割り当てられている。

ジフェニルメタン誘導体色素の1種、オーラミンO の化学構造

出典

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  1. ^ a b c ミニファイル:最新のWeb文献検索データベース「Wikipedia」『ぶんせき』社団法人日本分析化学会2014年11月号、623頁
  2. ^ Hartman, W. W.; Phillips, R. Organic Syntheses, Coll. Vol. 2, p.232 (1943); Vol. 14, p.34 (1934). オンライン版