Angel's tale

HYDEの楽曲、シングル(2001年)
HYDE > Angel's tale

Angel's tale」(エンジェルズ テイル)は、日本ロックバンドL'Arc〜en〜Cielのボーカリストで、シンガーソングライターであるHYDEの2作目のシングル2001年12月12日発売。発売元はKi/oon Records内に設立した自身の主宰レーベル、HAUNTED RECORDS

「Angel's tale」
HYDEシングル
初出アルバム『ROENTGEN
A面 Angel's tale
B面 Angel's tale (english ensemble)
リリース
規格 マキシシングル
録音 2001年
イギリスの旗 イギリス
ジャンル ポップス
ソフトロック
時間
レーベル HAUNTED RECORDS
Ki/oon Records
作詞・作曲 HYDE
プロデュース HYDE
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間2位(オリコン
  • 2002年度年間63位(オリコン)
  • 登場回数6回(オリコン)
  • HYDE シングル 年表
    evergreen
    2001年
    Angel's tale
    (2001年)
    SHALLOW SLEEP
    2002年
    ROENTGEN 収録曲
    NEW DAYS DAWN
    (7)
    Angel's tale
    (8)
    THE CAPE OF STORMS
    (9)
    ミュージックビデオ
    HYDE - Angel's tale - YouTube
    テンプレートを表示

    解説

    編集

    前作「evergreen」から約2ヶ月ぶりとなる<静>をコンセプトとした第二弾ソロシングル。なお、HYDEがソロ名義で発表したシングルとしては初のノンタイアップ作品になっている。

    本作の表題曲「Angel's tale」は、冷気漂うなかに立つ蜃気楼の佇まいを持つ[1]、スロウなクリスマスソング[2]。HYDE曰く、この曲のコンセプトは「僕が、クリスマスに聴きたい曲[3]」だという。HYDEは本作を発表した当時に出演したラジオ番組の中で、この曲について「華やかな感じではなく、教会に流れるようなしんみりしたクリスマスソングを作ってみたかった」とコメントしていたことがある。また、HYDEはアルバム発売時に受けたインタビューの中で、この曲の制作を振り返り「(アルバム)全体のどっかに宗教っぽい曲が欲しいなと思ってたんで、それがこの曲になりました。パイプ・オルガンっぽいコード進行とかも意識しました[4]」と語っている。さらにこの曲では、印象的なアコースティック・ギターアルペジオに加え[1]、HYDEの低熱のヴォーカルを聴くことができる[1]。HYDEはこの曲の歌録りを振り返り「自分の好きなものがすごく入ってて、ものすごく素直な感じで歌っていますね[4]」と述べている。余談だが、HYDEはこの曲の出来栄えについて「微妙な感覚なんですが、暗い曲ともとれるだろうし[3]」「すごくアンダーグラウンドな曲だと思う。そういう意味で、ロックだと思う。(中略)だからね、コマーシャルは困りましたよ(笑)。どこを使えばいいか、わからなくて。15秒[3]」と当時述べている。

    なお、この曲の制作には、前作と同様にイアン・カーナウとデイヴ・フォードが共同編曲者として参加している。また、ピップ・ウィリアムズがオーケストラアレンジャーとして参加している他、デヴィッド・シルヴィアンのアルバム『ブリリアント・トゥリーズ』の制作に参加していたフィル・パーマーギターを担当している。

    ちなみにHYDE曰く、この曲の作詞作業のときは映画『シザーハンズ』をイメージしていたという[5]。HYDEは作詞作業を振り返り「(映画『シザーハンズ』の)最後のほうで、ジョニー・デップ(が演じるエドワード・シザーハンズ)が氷の像を削り出して雪みたいになるとこ…ああいうところを想像しました[5]」と語っている。

    また、表題曲のミュージック・ビデオには、HYDEが楽曲に対し抱いた「教会に流れるようなクリスマスソング」というイメージを踏まえ、教会の屋根をイメージした舞台で歌うシーンが挿入されている。HYDEはこの曲のミュージック・ビデオの撮影を振り返り「淡々と屋根の上で歌っている場面がいいなと思って。この曲にある宗教的なイメージから、映像でも教会の屋根の十字架が出てきます。"キレイに夜が明ければいいなぁ"と思っていたんですけど、ラストの空の色がすごくキレイですね[6]」と語っている。

    カップリングには、表題曲のリアレンジバージョンとなる「Angel's tale (english ensemble)」を収録している。この曲は、アコースティック・ギターの音色が入った原曲に対し、ピアノなどの鍵盤やコントラバスドラムの演奏による、ジャズ的なアプローチでリアレンジされている。

    本作は、初回限定盤(8cmCD)と通常盤(12cmCD)の2形態でリリースされた。初回限定盤仕様は8cmシングルかつ棺桶型の特別ケースになっている。なお、ジャケットデザインには前作「evergreen」と同様に花が描かれている。今回は「evergreen」のバラに続き、白いトルコキキョウが標本のように磔にされたアートワークになっている[6]。ちなみに、双頭のトルコキキョウがジャケットに採用されているが、これはHYDE曰く、クリスマスベルのようなイメージを表現したかったため使ったという。余談だが、「白いトルコキキョウ」の花言葉は"変わらぬ愛"[7]、"永遠の愛"となっている。

    収録曲

    編集
    全作詞・作曲: HYDE。
    #タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
    1.「Angel's tale」HYDEHYDEIan Curnow, Dave Ford
    2.「Angel's tale (english ensemble)」HYDEHYDEIan Curnow, Dave Ford

    参加ミュージシャン

    編集
    Angel's tale
    • HYDE:Vocal
    • Ian Curnow:Programming, Keyboards
    • Dave Ford:Programming, Keyboards
    • Phil Palmer:Acoustic & E.Guitar
    • Pip Williams:Orchestral Arrangement
    • James Shearman:Orchestral Conducter
    • Gavyn Wright:Strings Section Leader
    • Lynne Hobday:English Translation
    Angel's tale (english ensemble)
    • HYDE:Vocal
    • Ian Curnow:Programming, Keyboards
    • Dave Ford:Programming, Keyboards
    • Chris Laurence:Double Bass
    • Ian Thomas:Drums
    • Dave Arch:Piano, Organ
    • Lynne Hobday:English Translation

    収録アルバム

    編集

    外部リンク

    編集

    脚注

    編集
    1. ^ a b c "hyde / ROENTGEN". CDJournal. 2022年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月25日閲覧
    2. ^ hyde クリスマス直前に第2弾シングルリリース!10月下旬にはあのCMにも出演”. Yeah!! J-Pop!. 株式会社プラネット. 2001年10月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月2日閲覧。
    3. ^ a b c 『WHAT's IN?』、p.24、ソニー・マガジンズ、2002年1月号
    4. ^ a b 『WHAT's IN?』、p.48、ソニー・マガジンズ、2002年4月号
    5. ^ a b 『WHAT's IN?』、p.22、ソニー・マガジンズ、2002年1月号
    6. ^ a b 『WHAT's IN?』、p.50、ソニー・マガジンズ、2002年4月号
    7. ^ 『CDでーた』、p.18、角川書店、2002年3月20日号 vol.14 No.5