700MHz利用推進協会
一般社団法人700MHz利用推進協会(ななひゃくめがへるつりようすいしんきょうかい、英: Association of 700MHz Frequency Promotion)は、700MHz帯を割り当てられた携帯電話の電気通信事業者が、この周波数帯を利用するにあたり問題となる事項を処理をするために設立した非営利団体である。
団体種類 | 一般社団法人 |
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設立 | 2012年12月3日 |
所在地 |
東京都港区港南2-5-7 港南ビル8階 北緯35度37分42.68秒 東経139度44分36.83秒 / 北緯35.6285222度 東経139.7435639度座標: 北緯35度37分42.68秒 東経139度44分36.83秒 / 北緯35.6285222度 東経139.7435639度 |
法人番号 | 1010405011202 |
主要人物 | 会長 中南 直樹 |
活動地域 | 日本 |
主眼 |
第3.9世代移動通信システム用特定基地局を開設するために、共同協力して770MHzを超え806MHz以下の周波数を使用する既存免許人に対して新周波数帯へ移行する措置を完了させる。 特定基地局の開設に伴い発生するおそれのある地上デジタルテレビ放送の受信障害の防止又は発生した受信障害の解消対策を行う。 |
活動内容 | 700MHz帯周波数を使用するFPUの新周波数帯への移行措置の実施 他 |
会員数 |
正会員 4 賛助会員 40 2024年4月1日現在 |
ウェブサイト | https://www.700afp.jp/ |
設立の経緯
編集2012年(平成24年)6月にNTTドコモ、KDDI、沖縄セルラー電話及びイー・アクセス(現ソフトバンク)の携帯電話事業者4社の第3.9世代移動通信システム用特定基地局の開設計画が認定 [1]された。この特定基地局の周波数773-803MHzは、2019年(平成31年)3月まではFPU(770-806MHz)や特定ラジオマイク(779-806MHz)と共用するもの[2]としている。また、710-770MHz(旧テレビ53-62ch)にも隣接しており、すでに地上デジタルテレビ放送は470-710MHz(13-52ch)に限定されているが、テレビ受信に旧式ブースター(増幅器)を使用していると、旧式ブースターは470-770MHz(13-62ch)の電波を増幅するので基地局の電波により飽和して受信障害が出るおそれがある。症状は、テレビ受像機の画面が映らなくなる、固まる(フリーズ)、ブロックノイズが現れるなど [3] である。
携帯電話事業者4社は、既存のFPUや特定ラジオマイクの無線設備の新たな周波数帯への移行促進とテレビ放送の受信障害対策を共同で行うこととし、これらの事業を一元的に進めるために本協会を一般社団法人として設立した。
事業
編集- 700MHz帯を使用するFPUの新周波数帯への移行措置の実施
- 700MHz帯を使用する特定ラジオマイクの新周波数帯への移行措置の実施
- 3.9世代移動通信システムの普及のための特定基地局の開設に伴い発生するおそれのある地上デジタルテレビ放送の受信障害の防止又は発生した受信障害の解消対策の実施
上記1.と2.として、FPUと特定ラジオマイクに対し電波法令に基づく終了促進措置を行う。 終了促進措置とは、従前は移行に要する費用は既存無線局側が負担するものであったが、新たな周波数の利用者側つまり携帯電話事業者が負担し、新周波数帯への移行を促進しようとするものである。
上記3.として、基地局を開設する際は、事前に本協会がテレビブースター対策を行う。具体的には、基地局周辺のテレビ受信設備に新型ブースターへの交換、フィルタの挿入などの受信障害対策を要するかを確認し、対策を実施をする。対策にかかる費用は全て本協会が負担し、視聴者に対する費用請求は無い。 また、「700MHzテレビ受信障害対策コールセンター」を設置し、一般からの問合せに対応する。
DHマーク710
編集電子情報技術産業協会(JEITA)は、家庭用地上デジタルテレビ受信のアンテナ、ブースター、分配器、分波器などの機器について審査を行い、一定以上の性能を有する機器を登録し、「デジタルハイビジョン受信マーク」(DHマーク)を付与[4]している。この中で、新しい地上テレビ放送の周波数帯(470-710MHz)に対応したブースターには「デジタルハイビジョン受信マーク710」(DHマーク710)を付与[4]するとしている。
受信障害対策がなされているか否は、このマークを確認すればよい。
沿革
編集2012年(平成24年)
- 12月3日 - 一般社団法人として設立
2015年(平成27年)
- 3月2日 - 既存のFPUおよび特定ラジオマイクの全利用者と携帯電話事業者との合意による周波数の共用開始を控え、周波数共用調整の窓口を開設[5]
- 3月30日 - 周波数共用開始
2018年(平成30年)
- 5月31日 - 周波数共用終了
- 7月3日 - 周波数共用終了に伴い、周波数共用調整の窓口を閉鎖[6]
2023年(令和5年)
構成
編集2024年(令和6年)4月1日現在[8]
- 正会員
- NTTドコモ
- KDDI(沖縄セルラー電話はKDDIと共同で共通ブランドauを実施しており、auを代表してKDDIが会員となっている。)
- ソフトバンク
- 楽天モバイル
- 賛助会員
脚注
編集- ^ 3.9世代移動通信システムの普及のための特定基地局の開設計画の認定 - 773MHzを超え803MHz以下の周波数を使用する特定基地局 -(総務省報道資料 平成24年6月27日)(2012年7月2日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
- ^ 平成24年総務省告示第172号による総務省告示周波数割当計画改正
- ^ 700MHz帯の周波数再編と地デジテレビブースター対策について(総務省 - 情報通信)(2014年11月7日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
- ^ a b デジタルハイビジョン受信マークの紹介 電子情報技術産業協会 - CE部会
- ^ 周波数共用について(700MHz利用推進協会 - 周波数共用開始時期) - ウェイバックマシン(2017年4月15日アーカイブ分)
- ^ 周波数共用終了のお知らせ(2018年7月3日)(700MHz利用推進協会) - ウェイバックマシン(2019年1月26日アーカイブ分)
- ^ 700MHz帯における移動通信システムの普及のための特定基地局の開設計画の認定(総務省報道資料 令和5年10月23日)(2022年11月1日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
- ^ 協会の概要(700MHz利用推進協会) - ウェイバックマシン(2024年9月2日アーカイブ分)
関連項目
編集外部リンク
編集- 700MHz利用推進協会
- 700MHz帯を使用する携帯電話基地局の開設に伴うテレビ受信障害対策について 総務省電波利用ホームページ- 免許関係 - 電波利用システム - BWA・ローカル5G 携帯電話 - 700/900MHz帯周波数再編ポータルサイト