3,5-ジメチル-1,2-シクロペンタンジオン
香料などに使われる環状ケトンの一種
3,5-ジメチル-1,2-シクロペンタンジオンは、化学式C7H10O2で表される環状ケトンの一種である。
3,5-ジメチル-1,2-シクロペンタンジオン 3,5-Dimethyl-1,2-cyclopentanedione | |
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別称 2-ヒドロキシ-3,5-ジメチル-2-シクロペンテン-1-オン coronol[1] | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 13494-07-0 |
特性 | |
化学式 | C7H10O2 |
モル質量 | 126.15 g mol−1 |
外観 | 白色結晶[1] |
匂い | カラメル、ナッツ、バタースコッチ香[1] |
嗅覚閾値 | 1.000マイクログラム/水1リットル[1] |
融点 |
91~92℃[1] |
危険性 | |
引火点 | >100℃ [1] |
半数致死量 LD50 | 0.5~2g/kg(マウス、経口)[1] |
関連する物質 | |
関連する環状ケトン | 3,4-ジメチル-1,2-シクロペンタンジオン シクロテン |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
構造
編集シクロテン(2-ヒドロキシ-3-メチル-2-シクロペンテン-1-オン)と同様に、ケト型、エノール型(ケト-エノール互変異性)が存在する[1]。
香料
編集食品に甘いカラメルやロースト調の香りを付与する目的で、最終製品ベースで2.4~6.0ppmほど使用される。天然にはコーヒーから発見されている。水1リットルに対し1.000マイクログラムを溶かしただけで匂いを感じ取ることができるほど嗅覚閾値が低い、すなわち匂いを強く感じる物質である[1]。
脚注
編集参考文献
編集- 合成香料編集委員会『合成香料 化学と商品知識(増補新版)』化学工業日報社、2016年。ISBN 978-4-87326-677-0。