2023年アメリカ合衆国選挙
2023年のアメリカ合衆国の選挙(2023ねんのアメリカがっしゅうこくのせんきょ)は、その多くが2023年11月7日火曜日に実施予定である。大統領選挙と中間選挙の間の年に当たる、いわゆるオフイヤー選挙の年である今回はいくつかの州における知事と州議会選挙のほか、住民投票や市町村長選挙を含む様々な地方選挙が実施される。またアメリカ合衆国議会の補欠選挙も実施される。
← 2021 2022 2023 2024 2025 → オフイヤー選挙 | |
選挙日 | 11月7日 |
---|---|
下院議員選挙 | |
改選議席 | 3議席 (特別選挙) |
議席増減 | 0 |
民主党が維持 共和党が維持 選挙無し | |
州知事選挙 | |
改選 | 3 |
党派別増減 | 共和党 +1 |
民主党が維持 共和党が維持 共和党が奪還 |
連邦議会選挙
編集下院議員選挙
編集→詳細は「2023年アメリカ合衆国下院議員選挙」を参照
2023年の第118議会では欠員補充のために少なくとも3度の補欠選挙が実施される。
- バージニア州第4選挙区: 2022年11月28日に大腸癌で亡くなった民主党のドナルド・マキーチンの後任として民主党のジェニファー・マクレランが共和党のレオン・ベンジャミンを破って当選した[1]。この地区の投票動向指数はD+16である[2]。
- ロードアイランド州第1選挙区: ロードアイランド財団の会長兼CEOに就任するために2023年5月31日に辞職[3]した民主党のデヴィッド・シシリーニの後任として、民主党のゲイブ・アモが共和党のゲーリー・レオナルドを破って当選した。この地区の投票動向指数はD+14である[2]。
- ユタ州第2選挙区: 妻の健康問題のために2023年9月15日に辞職[4]した共和党のクリス・ステュワートの後任として、共和党のセレスト・マロイが民主党のカスリーン・リービーを破って当選した。この地区の投票動向指数はR+11である[2]。
州選挙
編集州知事選挙
編集→詳細は「2023年アメリカ合衆国州知事選挙」を参照
2023年は以下3州で知事選挙が実施される:
- ケンタッキー州: 1期目を終える民主党のアンディ・ベシアが再選を目指して出馬する[5]。
- ルイジアナ州: 2期目を終える民主党のジョン・ベル・エドワーズは多選制限に該当するために出馬資格が無い[6]。
- ミシシッピ州: 1期目を終える共和党のテイト・リーヴスが再選を目指して出馬する[7]。
州司法長官選挙
編集→詳細は「2023年アメリカ合衆国州司法長官選挙」を参照
2023年は以下3州で司法長官選挙が実施される:
- ケンタッキー州: 1期目を終えるダニエル・キャメロンが州知事選挙出馬のため退任する[8]。
- ルイジアナ州: 2期目を終える共和党のジェフリー・ランドリーが州知事選挙出馬のため退任する[9]。
- ミシシッピ州: 1期目を終える共和党のリン・フィッチが再選を目指して出馬する[10]
州務長官選挙
編集2023年は以下3州で州務長官選挙が実施される:
- ケンタッキー州: 1期目を終える共和党のマイケル・アダムズが再選を目指して出馬する[11]。
- ルイジアナ州: 2期目を終える共和党のカイル・アードインが退任する[12]。
- ミシシッピ州: 1期目を終える共和党のマイケル・ワトソンが再選を目指して出馬する[13]。
州財務官選挙
編集2023年は以下3州で州財務官選挙が実施される:
- ケンタッキー州: 2期目を終える共和党のアリソン・ボールは多選制限のために出馬資格が無い。彼女は州監査役に立候補している[14]。
- ルイジアナ州: 2期目を終える共和党のジョン・シュローダーは知事選挙出馬のため退任する[15][16]。
- ミシシッピ州: 1期目を終える共和党のデヴィッド・マクレーが再選を目指して出馬する[10]。
州農業委員選挙
編集2023年は以下3州で農業委員選挙が実施される:
- ケンタッキー州: 2期目を終える共和党のライアン・クウォレスは多選制限のため出馬資格が無い。彼は知事選挙に出馬する[17]。
- ルイジアナ州: 4期目を終える共和党のマイケル・G・ストレインが再選を目指して出馬する[18]。
- ミシシッピ州: 2期目を終える共和党のアンディ・ギプソンが再選を目指して出馬する[19]。
州最高裁判所選挙
編集2023年は以下2州で州最高裁判所選挙が実施される:
- ウィスコンシン州: 現職判事のペイシェンス・ロガンサックが退任したため2023年4月4日に新判事の選挙が実施され、ジャネット・プロタシェヴィチがダニエル・ケリーを破って当選した。
- ペンシルベニア州: 2022年9月に現職判事のマックス・ベアーが亡くなった。2023年11月7日に新判事の選挙が実施される。
州議会選挙
編集→詳細は「2023年アメリカ合衆国州議会選挙」を参照
ルイジアナ州議会、ミシシッピ州議会、ニュージャージー州議会、バージニア州議会で両院議員選挙が実施される。ケンタッキー州はオフイヤーに州知事選挙を行うが、州議会選挙は大統領選挙や中間選挙と同年に実施される。
住民投票
編集オクラホマ州、ウィスコンシン州、オハイオ州では住民投票が実施される:
- 3月にオクラホマ州では21歳以上の嗜好目的の大麻を合法化する州法案820号の是非を問う特別選挙が実施され、否決された[20]。
- 4月の特別選挙によりウィスコンシン州では3つの改正案がすべて承認された。1つ目は釈放の条件の引き上げであり、「全ての人々は有罪判決を受ける前に(中略)重大な身体的危害から地域社会の構成員を保護するために築かれた合理的な条件下で釈放される資格を有する」という文言から「身体的」という言葉が削除された。2つ目では凶悪犯罪で告発された人々に対して現金保釈を適用する際に判事により広い自由裁量を認めるパラグラフが挿入された。現行の州憲法では現金保釈が認められるのは「出廷を確実にするために必要」と考えられる場合のみであった。改正案は「状況の総合的判断」に基づいて(凶悪犯罪で告発された人々に)現金保釈を課すことを認めるものである。3つ目は「健常で子供のいない成人は税金で賄われる福祉給付を受けるために仕事を探すことを義務づけられるべきか?」というものであった。この住民投票の結果に法的拘束力はなく、ウィスコンシン州の法律では州内の全ての福祉制度に就労要件が既に定められている[21]。
- 8月の特別選挙でオハイオ州の有権者は将来のオハイオ州憲法改正において過半数ではなく得票率60%を義務づける法案の是非が問われる[22]。
- 11月にオハイオ州では中絶の権利を州憲法で成文化する法案についての住民投票も実施する[23]。
参考文献
編集- ^ Paviour, Ben (February 21, 2023). “For the first time, a Black woman will represent Virginia in Congress”. NPR
- ^ a b c “2022 Cook PVI: District Map and List” (英語). The Cook Political Report (July 12, 2022). July 15, 2022閲覧。
- ^ Shapero, Julia (2023年2月21日). “Rep. David Cicilline to leave Congress in June” (英語). The Hill. 2023年2月21日閲覧。
- ^ Schott, Bryan (May 30, 2023). “Rep. Chris Stewart plans to resign from Congress” (英語). The Salt Lake Tribune. May 30, 2023閲覧。
- ^ Schreiner, Bruce (April 16, 2021). “Kentucky governor looks beyond virus to post-pandemic world”. ABC News April 27, 2021閲覧。
- ^ Grace, Stephanie (January 22, 2022). “Stephanie Grace: Yes, governor's race is already starting, but voters tend to offer surprises later” (英語). NOLA.com. July 4, 2022閲覧。
- ^ “Mississippi Republican Gov. Tate Reeves files for reelection bid”. The Clarion-Ledger. (January 3, 2023)
- ^ “Kentucky Attorney General Daniel Cameron Announces Gubernatorial Run”. National Review (May 11, 2022). June 24, 2022閲覧。
- ^ “Louisiana Attorney General Jeff Landry announces he is running for governor”. WDSU News (October 5, 2022). 2023年8月5日閲覧。
- ^ a b “The field is set for 2023 Elections in Mississippi. See who is running in statewide races” (英語). Yahoo! News. 2023年2月4日閲覧。
- ^ “Secy. of State Michael Adams running for reelection in 2023”. Spectrum News (August 5, 2022). August 11, 2022閲覧。
- ^ “Kyle Ardoin, citing 'pervasive lies,' is not running for reelection to secretary of state”. The Times-Picayune/The New Orleans Advocate (11 April 2023). 2023年8月5日閲覧。
- ^ Perlis, Wicker (January 25, 2023). “Michael Watson announces run for MS secretary of state reelection, not for governor” (英語). The Clarion-Ledger. January 26, 2023閲覧。
- ^ “Treasurer Allison Ball Announces Campaign for KY Auditor”. Kentucky Fried. July 25, 2022閲覧。
- ^ “Who's running for Louisiana governor? John Schroder first out of gate”. The Daily Advertiser (January 19, 2022). June 24, 2022閲覧。
- ^ “Louisiana Treasurer John Schroder reportedly tells supporters he will run for governor in 2023”. WRKF (January 19, 2022). June 24, 2022閲覧。
- ^ “GOP's Quarles announces run for Kentucky governor in 2023”. Associated Press (April 30, 2022). July 26, 2022閲覧。
- ^ “LOUISIANA. State Agriculture Comm Mike Strain (R) announced he will seek reelection next year to a fifth term; will not run for Governor.”. 2023年8月5日閲覧。
- ^ “Ag Commissioner Andy Gipson announces re-election bid for 2023”. SuperTalk Mississippi Media (July 28, 2022). October 3, 2022閲覧。
- ^ Forman, Carmen (2023年3月7日). “Oklahoma voters reject question to legalize recreational marijuana” (英語). Tulsa World 2023年3月8日閲覧。
- ^ “In statewide referendums, voters OK expansion of judges' power to set cash bail”. Wisconsin Public Radio. 15 April 2023閲覧。
- ^ BeMiller, Haley (2023年5月10日). “Ohio House OKs August election to change rules to amend constitution”. The Columbus Dispatch. 2023年5月10日閲覧。
- ^ “Abortion rights amendment qualifies for November ballot in Ohio”. CNN (2023年7月25日). 2023年8月5日閲覧。