2021年のスーパーフォーミュラ
2021年のスーパーフォーミュラ | |||
前年: | 2020 | 翌年: | 2022 |
2021年のスーパーフォーミュラは、2021年4月3日 - 4日に富士スピードウェイで開幕し、同年10月30日 - 31日に鈴鹿サーキットで閉幕したスーパーフォーミュラの全7戦のシリーズ。
前年からの主な変更点
編集レース日程
編集- 当初、第6戦は10月2日・3日に岡山国際サーキットで開催される予定だったが[1]、4月に変更が発表され、10月16日・17日にツインリンクもてぎで開催されることになった[2]。なお、ツインリンクもてぎは2022年3月1日付で「モビリティリゾートもてぎ」に施設名を改めた為[3]、この年がツインリンクもてぎ名義としては最後のスーパーフォーミュラ開催となった。
レースフォーマット
編集- 前年同様2日間での開催となるが、土曜日に予選(Q1〜Q3のノックダウン制)、日曜日に決勝が行われる[1]。
- オーバーテイク・システムの使用可能時間が、前年の最終戦と同様に200秒間に拡大[1]。
- 燃料リストリクターによる燃料流量制限は、鈴鹿サーキットおよび富士スピードウェイでは95kg/hとなっていたが、その他のサーキットと同じ90kg/hに変更。
エントラント
編集- ナカジマレーシングは、ダンディライアンから前年度チャンピオンの山本尚貴が牧野任祐に代わって加入すると共に、チャンピオンナンバー「1」を使用する。チームのエースナンバー「64」は前年65号車に起用された大湯都史樹が使用[4]。
- ダンディライアンは、ナカジマレーシングから牧野任祐が山本尚貴と入れ替わりで加入。但し、牧野は髄膜炎の療養のため、第1,2戦は昨年チーム無限より参戦した笹原右京が代役を務めた。継続起用の福住仁嶺がカーナンバー「5」、牧野・笹原が「6」を使用[4]。
- ROOKIE Racingは、NTTコミュニケーションズとスポンサー及びテクノロジーパートナー契約を結び「NTT Communications ROOKIE」として参戦[5]。
- チーム無限は、ホンダの参戦体制発表で野尻智紀の継続起用は決定していたが、15号車の体制は未定となっていた[4]。2021年2月19日、15号車はチーム郷をパートナーに迎え「Red Bull MUGEN Team Goh」として参戦し、ドライバーに大津弘樹を起用することを発表[6]。また、中野信治が監督を退任[7]。なお、チームタイトルのランキング上では15号車と16号車はそれぞれ別チーム扱いとなっている。
- インパルは、メインスポンサーである伊藤忠エネクスの自動車関連事業ブランド「carenex」の名称を使用し「carenex TEAM IMPUL」として参戦[8]。
- トムスは、フォーミュラEに参戦するニック・キャシディに代わり、前年スポット参戦した宮田莉朋を起用[9]。また、Kuoグループの名称を加えた「Kuo VANTELIN TEAM TOM'S」として参戦[10]。また、中嶋一貴は第1戦と第6戦しか出場することが出来ず、残りのレースではルーキーのジュリアーノ・アレジが代役として起用された[11]。
- インギングは、スーパーフォーミュラ引退を表明した石浦宏明[12]に代わり、前年KONDO RACINGからスポット参戦した阪口晴南を起用。継続起用の坪井翔がカーナンバー「38」、阪口が「39」を使用[9]。チーム名からJMSが外れ(スポンサーは継続)「P.MU/CERUMO・INGING」として参戦し、石浦はチームアドバイザーに就任[13]。
- B-MAX RACINGは昨年に引き続き新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け外国人ドライバーの選定に時間を要し、ホンダの参戦体制発表時点では2台体制で参戦する予定だけが発表され、ドライバーは未定としていた[4]。その後、2019年のユーロカップ・フォーミュラ・ルノーに参戦していたイヴ・バルタスを登録[14]したが来日できず、もう1台のドライバーも決まらず第1戦は不参加となった。第2戦を前に昨年後半戦に起用した松下信治の参戦が決定し、バルタスは来日しだい隔離期間終了後チームに合流(第2戦はエントリーのみで出走せず)する[15]はずであったが結局来日できず、1台体制での出場となった。なお、モトパークとの提携は2020年をもって終了した[16]。
- KONDO RACINGのサッシャ・フェネストラズは新型コロナウイルス感染症拡大防止措置に伴う渡航制限により終盤まで参戦できず、第1戦から第6戦まで前年KCMG・小林可夢偉の代役を務めた中山雄一を起用した。また、小林に至ってはこの年第6戦しか参戦できず、KCMGの7号車は2020年全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権3位の小高一斗が残る全てのレースで出走した。
エントリーリスト
編集Car-No. | ドライバー | チーム | カーネーム | エンジン |
---|---|---|---|---|
1 | 山本尚貴 | TCS NAKAJIMA RACING | TCS NAKAJIMA RACING SF19 | HONDA/M-TEC HR-417E |
64 | 大湯都史樹 | TCS NAKAJIMA RACING SF19 | ||
3 | 山下健太 | KONDO RACING | ORIENTALBIO KONDO SF19 | TOYOTA/TRD 01F |
4 | 中山雄一(Rd.1-5) サッシャ・フェネストラズ(Rd.6,7) |
ORIENTALBIO KONDO SF19 | ||
5 | 福住仁嶺 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | DOCOMO DANDELION M5S SF19 | HONDA/M-TEC HR-417E |
6 | 笹原右京(Rd.1,2) 牧野任祐(Rd.3-7) |
DOCOMO DANDELION M6Y SF19 | ||
7 | 小高一斗(Rd.1-5,7) 小林可夢偉(Rd.6) |
KCMG | KCMG Elyse SF19 | TOYOTA/TRD 01F |
18 | 国本雄資 | KCMG Elyse SF19 | ||
12 | タチアナ・カルデロン(Rd.1,2,6,7) 塚越広大(Rd.3-5) |
ThreeBond Drago CORSE | ThreeBond SF19 | HONDA/M-TEC HR-417E |
14 | 大嶋和也 | NTT Communications ROOKIE | NTT Communications ROOKIE SF19 | TOYOTA/TRD 01F |
15 | 大津弘樹 | Red Bull MUGEN Team Goh | TEAM MUGEN SF19 | HONDA/M-TEC HR-417E |
16 | 野尻智紀 | TEAM MUGEN | TEAM MUGEN SF19 | HONDA/M-TEC HR-417E |
19 | 関口雄飛 | carenex TEAM IMPUL | carenex TEAM IMPUL SF19 | TOYOTA/TRD 01F |
20 | 平川亮(Rd1-3,5-7) 高星明誠(Rd.4) |
carenex TEAM IMPUL SF19 | ||
36 | 中嶋一貴(Rd.1,6) ジュリアーノ・アレジ(Rd.2-5,7) |
Kuo VANTELIN TEAM TOM'S | Kuo VANTELIN TOM'S SF19 | TOYOTA/TRD 01F |
37 | 宮田莉朋 | Kuo VANTELIN TOM'S SF19 | ||
38 | 坪井翔 | P.MU/CERUMO・INGING | P.MU/CERUMO・INGING SF19 | TOYOTA/TRD 01F |
39 | 阪口晴南 | P.MU/CERUMO・INGING SF19 | ||
51 | 松下信治(Rd.2-7) | B-MAX Racing Team | BYOUBUGAURA B-MAX SF19 | HONDA/M-TEC HR-417E |
スケジュール及び勝者
編集開催日 | 開催サーキット | 距離 | ポールポジション | ファステストラップ | 優勝者 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Rd1 | 4月3〜4日 | 富士スピードウェイ | 190km | 野尻智紀 | 大湯都史樹 | 野尻智紀 | |
Rd2 | 4月24〜25日 | 鈴鹿サーキット | 170km | 福住仁嶺 | 大津弘樹 | 野尻智紀 | |
Rd3 | 5月15〜15日 | オートポリス | 200km | ジュリアーノ・アレジ | 野尻智紀 | ジュリアーノ・アレジ | 悪天候により、予選は計時予選を実施し[17]、決勝は11周時点で終了 |
Rd4 | 6月19〜20日 | スポーツランドSUGO | 190km | 関口雄飛 | 野尻智紀 | 福住仁嶺 | |
Rd5 | 8月28〜29日 | ツインリンクもてぎ | 170km | 野尻智紀 | 関口雄飛 | 野尻智紀 | |
Rd6 | 10月16〜17日 | ツインリンクもてぎ | 170km | 大津弘樹 | 大湯都史樹 | 大津弘樹 | |
Rd7 | 10月30〜31日 | 鈴鹿サーキット | 170km | 松下信治 | 野尻智紀 | 福住仁嶺 |
シリーズポイントランキング
編集- ポイントシステム
決勝 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20 | 15 | 11 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
予選 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
3 | 2 | 1 |
- 予選におけるポイントはドライバー部門にのみ与えられる。
- 新型コロナウイルス感染症の流行が続いているため、前年同様に上位5戦での有効ポイント制が採用された。
ドライバー部門
編集
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太字 - ポールポジション |
ルーキー・オブ・ザ・イヤー
編集順位 | ドライバー | Rd1 | Rd2 | Rd3 | Rd4 | Rd5 | Rd6 | Rd7 | ポイント | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Q | R | Q | R | Q | R | Q | R | Q | R | Q | R | Q | R | 合計 | 有効 | ||
1 | 大津弘樹 | 8 | 16 | 9 | 5 | 11 | 6 | 8 | 10 | 7 | 10 | 1 | 1 | 7 | 6 | 39.5 | 38.5 |
2 | 阪口晴南 | 5 | 9 | 15 | 11 | 3 | 2 | 3 | 8 | 8 | 5 | 5 | 2 | 12 | 13 | 35.5 | 35.5 |
3 | 宮田莉朋 | 6 | 7 | 6 | 6 | 2 | 4 | 4 | 7 | 4 | 8 | 15 | 9 | 6 | 14 | 24 | 22 |
4 | ジュリアーノ・アレジ | WD | 8 | 9 | 1 | 1 | 6 | 9 | 12 | 16 | WD | 13 | 8 | 20 | 20 | ||
小高一斗 | 14 | 15 | 17 | 16 | 15 | 16 | 11 | 17 | 16 | 14 | WD | 17 | 18 | ||||
順位 | ドライバー | Rd1 | Rd2 | Rd3 | Rd4 | Rd5 | Rd6 | Rd7 | 合計 | 有効 |
チーム部門
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太字 - ポールポジション |
脚注
編集- ^ a b c 2021年全日本スーパーフォーミュラ選手権 MEDIA INFORMATION - 日本レースプロモーション・2021年3月24日
- ^ スーパーフォーミュラ第6戦、開催地が岡山からもてぎに変更。開催日程も2週間後ろ倒しに - motorsport.com 2021年4月12日
- ^ 椿山和雄 (2022年3月1日). “モビリティリゾートもてぎ、「ツインリンクもてぎ」から名称変更してスタート”. Car Watch. インプレス. 2022年3月3日閲覧。
- ^ a b c d スーパーフォーミュラ:王者山本尚貴が移籍。ホンダ、2021年の参戦体制を発表 - auto sport web・2021年1月15日
- ^ NTTコミュニケーションズ、ROOKIE Racingとスポンサー&テクノロジーパートナー契約を締結 - auto sport web・2021年3月6日
- ^ TEAM MUGEN、チームゴウをパートナーに迎えてのスーパーフォーミュラ参戦を発表。大津弘樹を起用 - auto sport web・2021年2月19日
- ^ 監督交代で体制一新。TEAM MUGENが2021年のモータースポーツ活動概要を発表 - motorsport.com・2021年1月15日
- ^ carenex TEAM IMPULがスーパーフォーミュラ参戦体制を発表。マシンカラーリングも刷新 - auto sport web・2021年3月10日
- ^ a b トヨタGR陣営が2021年スーパーフォーミュラ参戦体制を発表。宮田、阪口がシリーズ参戦 - auto sport web・2021年1月22日
- ^ スーパーフォーミュラ、Kuo VANTELIN TEAM TOM’Sが2021年のカラーリングを発表 - auto sport web・2021年3月4日
- ^ スーパーフォーミュラ第2戦鈴鹿のエントリーリスト発表。ジュリアーノ・アレジがデビューへ motorsports.com、2021年4月13日、2021年4月26日閲覧
- ^ スーパーフォーミュラ:石浦宏明、2020年限りでSFを“卒業”。「今年はじめに決めていました」 - auto sport web・2020年12月23日
- ^ NEWS / 2021-03-14: 2021年全日本スーパーフォーミュラ選手権参戦のお知らせ - インギングモータースポーツ・オフィシャルサイト 2021年3月14日
- ^ 年間エントリー・リスト SUPER FORMULA Official Website
- ^ B-Max Racing、2台体制でのスーパーフォーミュラ参戦体制を発表。51号車に松下信治を起用 - auto sport web・2021年4月12日
- ^ 松下信治がスーパーフォーミュラのグリッドに戻ってくる! 第2戦鈴鹿からB-Maxより参戦 - motorsport.com 2021年4月12日
- ^ https://twitter.com/SUPER_FORMULA/status/1393349790155493379/photo/1 公式通知 No.16