2019年のスーパーフォーミュラ
2019年のスーパーフォーミュラ | |||
前年: | 2018 | 翌年: | 2020 |
2019年のスーパーフォーミュラは、2019年4月20日 - 21日に鈴鹿サーキットで開幕し、同年10月26日 - 27日に鈴鹿サーキットで閉幕した全7戦のシリーズ。
前年からの主な変更点
編集マシン
編集- 2014年から2018年まで使用されたダラーラ・SF14に代わり、新型車両ダラーラ・SF19が導入され、ドライバー保護を目的としたヘイローが装着される[1]。
- これまでエンジンは連続して4大会使用しなければならない(実質シリーズ2基)とされていたが、2019年より使用できるエンジンは年間を通じ1基に変更[2]。
- トヨタの供給するエンジンが、前年までのRI4AからTRDが開発した「Biz-01F」に変更される。
レースフォーマット
編集- 全戦が250km(時間制限:90分)の1レース[1]。
- 予選は従来通りQ1からQ3のノックアウト方式だが、Q2の出走台数が14台から12台に変更[1]。
- オーバーテイクシステムが、従来の20秒×5回から上限100秒の時間制に変更。使用回数に制限はなく、1度に使い切ることも複数回使用することも可能。残り時間がコックピット上のランプ(残り100秒〜20秒は緑、20秒以下は赤)で識別でき、使用時にはリヤコーションランプも連動して点滅。1度作動したら100秒間は再度使用できず、ランプがスロー点滅する[1]。
- 従来通り「2スペックタイヤ制」が適用されたが、第6戦以降 交換できるタイミングが限定されることになった。
レース日程
編集- 5月に開催されていたスポーツランドSUGOでの第3戦が6月に変更[5]。
エントラント
編集- エントリー台数が2008年以来11年ぶりに20台になった。
- ダンディライアンは、チーム無限から前年チャンピオンの山本尚貴と福住仁嶺が揃って移籍。なお福住のカーナンバーは前年のドライバーズチャンピオンのチームメイトが通常使用する「2」ではなくチームの元々のナンバーである「5」を使用する[6]。
- KONDO RACINGは、ニック・キャシディに代わりCERUMO・INGINGから国本雄資が加入[7]。
- TEAM LEMANSは、前年までFIA F2に参戦していたアルテム・マルケロフを大嶋和也のチームメイトに起用[7]。第6戦及び最終戦はマルケロフのFIA F2出場により中山雄一がスポット参戦[8]。
- チーム無限は、チーム監督に中野信治が就任[9]。山本尚貴と入れ替わる形でダンディライアンから野尻智紀が加入[6]。2台目はレッドブル・ジュニアチーム所属ドライバーがドライブする。当初は昨年スポット参戦したダニエル・ティクトゥムが起用[10]されたが、第4戦より2018年のインディ・ライツチャンピオンであるパトリシオ・オワードに変更[11]。最終戦はオワードに代わり、FIA F3に参戦していたユーリ・ビップス[12]がスポット参戦。
- KCMGは、チーム監督に松田次生が就任[13]。
- リアルレーシングは、長年チームに在籍した塚越広大に代わりフランス人のトリスタン・シャルパンティエを起用。塚越はチームのアドバイザーとして帯同していたが、第2戦よりシャルパンティエに代わって復帰する事となった[14]。
- トムスは、ジェームス・ロシターに代わり前年KONDO RACINGでチャンピオン争いをしたニック・キャシディが加入[7]。
- CERUMO・INGINGは、国本雄資に代わり前年の全日本F3チャンピオンである坪井翔を起用[7]。
- B-MAX RACINGは、FIAヨーロピアンF3に参戦するドイツのモトパークとコラボし2台体制で参戦[15]。レッドブル育成ドライバーで元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーの甥であるルーカス・アウアーと[10]、レッドブルF1の空力デザイナーのエイドリアン・ニューウェイの息子であるハリソン・ニューウェイを起用[6]。
- ナカジマレーシングは、ドライバーを一新しスペイン人のアレックス・パロウと前年FIAフォーミュラ2選手権に参戦した牧野任祐を起用[6]。
その他
編集エントリーリスト
編集Car-No. | ドライバー | チーム | カーネーム | エンジン |
---|---|---|---|---|
1 | 山本尚貴 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | DOCOMO DANDELION M1S SF19 | HONDA/M-TEC HR-417E |
5 | 福住仁嶺 | DOCOMO DANDELION M5Y SF19 | ||
3 | 山下健太 | KONDO RACING | ORIENTALBIO KONDO SF19 | TOYOTA/TRD Biz-01F |
4 | 国本雄資 | ORIENTALBIO KONDO SF19 | ||
7 | アルテム・マルケロフ(Rd.1-5) 中山雄一(Rd.6,7) |
UOMO SUNOCO TEAM LEMANS | UOMO SUNOCO SF19 | TOYOTA/TRD Biz-01F |
8 | 大嶋和也 | UOMO SUNOCO SF19 | ||
15 | ダニエル・ティクトゥム(Rd.1-3) パトリシオ・オワード(Rd.4-6) ユーリ・ビップス(Rd.7) |
TEAM MUGEN | TEAM MUGEN SF19 | HONDA/M-TEC HR-417E |
16 | 野尻智紀 | TEAM MUGEN SF19 | ||
17 | トリスタン・シャルパンティエ(Rd.1) 塚越広大(Rd.2-7) |
REAL RACING | REAL SF19 | HONDA/M-TEC HR-417E |
18 | 小林可夢偉 | carrozzeria Team KCMG | KCMG Elyse SF19 | TOYOTA/TRD Biz-01F |
19 | 関口雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19 | TOYOTA/TRD Biz-01F |
20 | 平川亮 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19 | ||
36 | 中嶋一貴 | VANTELIN TEAM TOM'S | VANTELIN KOWA TOM'S SF19 | TOYOTA/TRD Biz-01F |
37 | ニック・キャシディ | VANTELIN KOWA TOM'S SF19 | ||
38 | 石浦宏明 | JMS P.MU/CERUMO・INGING | JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19 | TOYOTA/TRD Biz-01F |
39 | 坪井翔 | JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19 | ||
50 | ルーカス・アウアー | B-MAX Racing team with Motopark | Red Bull SF19 | HONDA/M-TEC HR-417E |
51 | ハリソン・ニューウェイ | GOLDEX TAIROKU Racing SF19 | ||
64 | アレックス・パロウ | TCS NAKAJIMA RACING | TCS NAKAJIMA RACING SF19 | HONDA/M-TEC HR-417E |
65 | 牧野任祐 | TCS NAKAJIMA RACING SF19 |
スケジュール及び勝者
編集開催日 | 開催サーキット | 距離 | ポールポジション | ファステストラップ | 優勝者 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Rd1 | 4月19〜21日 | 鈴鹿サーキット | 250km | 牧野任祐 | アレックス・パロウ | ニック・キャシディ | |
Rd2 | 5月17〜19日 | オートポリス | 250km | 国本雄資 | 関口雄飛 | 関口雄飛 | 悪天候により予選が19日午前に延期[17] |
Rd3 | 6月21〜23日 | スポーツランドSUGO | 250km | 山本尚貴 | ルーカス・アウアー | 山本尚貴 | |
Rd4 | 7月12〜14日 | 富士スピードウェイ | 250km | アレックス・パロウ | アレックス・パロウ | アレックス・パロウ | 悪天候により95分制限を超えたため53周でレース終了[18] |
Rd5 | 8月16〜18日 | ツインリンクもてぎ | 250km | アレックス・パロウ | アルテム・マルケロフ | 平川亮 | スタート前の赤旗提示(複数車両のエンジンストール)により周回数が51周に減算[19] |
Rd6 | 9月27〜29日 | 岡山国際サーキット | 250km | 平川亮 | 小林可夢偉 | 山下健太 | 序盤のセーフティーカー導入により90分制限を超えたため66周でレース終了[20] |
Rd7 | 10月25〜27日 | 鈴鹿サーキット | 250km | アレックス・パロウ | ニック・キャシディ | 野尻智紀 |
シリーズポイントランキング
編集- ポイントシステム
ラウンド | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | PP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1-6 | 10 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | 1 |
7 | 13 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | 1 |
ドライバー部門
編集
|
太字 - ポールポジション |
ルーキー・オブ・ザ・イヤー
編集チーム部門
編集
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太字 - ポールポジション |
脚注
編集- ^ a b c d スーパーフォーミュラ:オーバーテイクシステムは100秒の持ち時間制へ。2019年概要発表 - auto sport web・2019年3月2日
- ^ 全日本スーパーフォーミュラ選手権は2019年から使用可能エンジンが年間1基に - auto sport web・2019年1月18日
- ^ 9月28日(土)~29日(日) 2019年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第6戦 岡山国際サーキット 開催概要 - 日本レースプロモーション・2019年9月19日
- ^ 10月26日(土)~27日(日) 2019年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 最終戦 第18回 JAF 鈴鹿グランプリ 開催概要 - 日本レースプロモーション・2019年10月21日
- ^ 2019年日本選手権カレンダー一覧(四輪) - JAF MOTORSPORTS・2018年11月9日
- ^ a b c d 全チームでドライバー変更の大シャッフル。ホンダが2019年スーパーフォーミュラのラインアップを発表 - auto sport web・2019年1月11日。なおこのシーズン以降の前年ドライバーズチャンピオン所属チームも同様に「1」と「もともとのチームの番号」の組み合わせとなっている。
- ^ a b c d スーパーフォーミュラのトヨタエンジン使用チームのラインアップ発表。F2上位のマルケロフ参戦 - auto sport web・2019年2月7日
- ^ スーパーフォーミュラ:中山雄一がTEAM LEMANSから第6戦岡山にスポット参戦。マルケロフはF2ソチへ - auto sport web・2019年9月24日
- ^ 無限が2019年モータースポーツ活動概要を発表。中野信治がスーパーGT、スーパーフォーミュラで監督に - auto sport web・2019年1月12日
- ^ a b レッドブル・ジュニアチームが、ティクトゥムとアウアーの来季スーパーフォーミュラ参戦を発表。 - motorsport.com・2018年12月5日
- ^ レッドブル育成のパトリシオ・オワード、ティクトゥムに代わり第4戦富士よりスーパーフォーミュラ参戦へ - auto sport web・2019年7月1日
- ^ スーパーフォーミュラ エントリーリスト 2019年全日本スーパーフォーミュラ選手権 最終戦 第18回JAF鈴鹿グランプリ 鈴鹿サーキット
- ^ スーパーフォーミュラ:松田次生がKCMGのチーム監督に就任。可夢偉とともに初優勝を目指す - auto sport web・2019年3月2日
- ^ REAL RACING、シャルパンティエに代わり塚越広大が第2戦から出走 - motorsports.com・2019年8月9日
- ^ B-MAXとモトパークがコラボを発表。2019年のスーパーフォーミュラに2台体制で参戦へ - autosport web・2018年11月14日
- ^ 2019 Race Calendar - TCR Japan Series
- ^ 荒天のため予選はキャンセル 日曜日に予選&決勝 - SUPER FPRMULA Official Website・2019年5月18日
- ^ Headline News アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)が独走劇でルーキー初優勝 - SUPER FPRMULA Official Website・2019年7月14日
- ^ Headline News 平川 亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が初優勝を飾る - SUPER FPRMULA Official Website・2019年8月18日
- ^ Headline News 2019年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第6戦 山下健太が嬉しい初優勝!! - SUPER FPRMULA Official Website・2019年9月29日